逆上のシャア (エープリルフール)

皆様には、突然の冗談をお許しいただきたい。
私は、エウーゴのクワジ・バジーナ少尉であります。
話しの前に、もうひとつ知っておいていただきたいことがあります。
私はかつて、アスキーネットで、「シャア」という名前で呼ばれたこともある男だ。

(「なに、アスキーネットの赤い彗星だって。」騒然とする会場)

私はここで、ジオンの遺志を継ぐものとして語りたい。
もちろん、「MSXマガジン」の筆者としてではなく、UNIXのユーザーとしてである。

UNIXの意思は、IBMのような汎用機に根差したものではない。
ビル・ゲイツのためにIBM-PCを作ったのではない。
現在、マイクロソフトが、PC市場を我が物にしている事実は、
かつてのIBMのやり方よりも悪質であると気づく。

人がコンピューターを作ったのは、地球が、情報の重みで沈むのを避けるためだった。
そして、コンピューターを開発したメーカーが、そのシェアを拡大したことによって、
コンピューターそのものの力を身につけたと誤解して、
IBMのような勢力をのさばらせてしまった歴史を持つ。
それは不幸だ。もうその歴史をくり返してはならない。

新しい環境で、人の能力は刺激を受けて、今まで眠っていた能力が拡大する。
これまで、スタンドアローンコンピューターを使う我々の大脳皮質の能力は、
50パーセントも使っていなかったと言われる。
残りの能力は、インターネットに進出したときのために、
神が我々に与えてくださったのだ。
神は、インターネットを駈ける者として、人類を創造されたのだ。

しかし、人の能力の拡大の可能性を否定して、
WindowsとMacintoshの間に戦闘状況を生み出すことによって、
業界を生き続けさせようというのがビル・ゲイツの狙いである。

(ディジェに乗るアムロは、そこまでの放送は聞いた。
シャアが神の名を出すとは思っていなかった。
しかし、一般に分からせるためには良い手段だろうと思った。)

コンピューターを使うことによって、人類はその能力を広げることができると、
なぜ信じられないのか。
マイクロソフトは、CP/Mに魂を引かれた人々の集まりで、
リソースを喰い潰そうとしているのだ。

人は長い間、16ビットCPUという揺り篭の中でたわむれてきた。
しかし、時は既に、人類を16ビットCPUから巣立たせる時が来たのだ。
その後に至って、なぜハッカーどうしが戦い、
ソフトウェアを汚染しなければならないのだ。
8086を自然のジャンク箱の中に戻し、ハッカーは32ビットCPUで自立しなければ、
地球は情報の惑星ではなくなるのだ。
この慶應義塾でさえ、バグに飲み込まれようとしている。
それほどにソフトウェアは疲れ切っている。
今、誰もが、この美しいUNIXを残したいと考えている。
ならば、企業の欲求を満たすためだけに、
86に寄生虫のようにへばりついていて、よい訳がない。

見るがいい。この腐ったWindowsを。
彼らは、かつてのMS-DOSがふくれ上がり、逆らう者は全てを悪と称しているが、
それこそ悪であり、人類を衰退させていると言い切れる。

ここに至って私は、人類が今後絶対にウィルス騒動を繰り返してはならないと、
確信したのである。
これが、アクシズをシアトルに落とす作戦の、真の目的である。
これによって、地球圏のウィルスの源である、
腐ったOSとメールクライアントを粛正する。
諸君、自らの道を開くため、ハッカーのためのソフトウェアを手に入れるために、
今一度、諸君らの力を私に貸していただきたい。
そして、私は、本物のシャアの元に召されるであろう。

(アムロ) なぜこんなことをする。業界が寒くなって、人が住めなくなるぞ。

(シャア) シアトルに安穏と住む連中を、抹殺するためだ。

(アムロ) 人が、人を粛正できると、思うな。

(シャア) 私、シャア・アズナブルが、粛正しようというのだ。

(アムロ) 個人に、ソフトハウスを粛正する権利はないのだよ。

(シャア) 愚か者に、ソフトウェアを汚染する権利はない。だから粛正する。

(アムロ) それはエゴだよ。

(シャア) 業界が持たんことを解っていて、何を言う。

(シャア)
私は、UNIXを使う人類の覚醒を信じる。
だが、人類全体をニュータイプに変えるためには、
誰かが、MS-DOSの業を背負わなければならない。
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