さていよいよ富山市総合体育館で行われる初の屋内予選。
どきどきしながら会場に足を踏み入れ席の多さに驚いた。
これなら席とりに奔走しなくとも、アリーナでも上層階でも
どこでも見放題ではないか。長丁場なのでこれはありがたい。
大相撲の土俵よろしく四角いリングステージが設けられ、
なんと天井には大型スクリーンまで用意されている。
四角いステージには綺麗な桜がデザインされているのに
真上から撮ったアングルが映しだされて初めて気づいた。
天井からは桜を模した垂れ幕がいくつも下がり気分を盛りあげる。
定刻におなじみ三遊亭良楽さんとカワシマアナが登場し
ルールや審査員の紹介に入るが、どうもしっくりこない。
晴天なのに屋内にこもるのは不健康な感じがしてしまう。
しかしそのような違和感は時間と共に徐々に薄まった。
ライティングや大型スクリーンが効果的に使われており、
屋内ならではのメリットを最大限に活かしているからだ。
予想外だったのが、開会早々に始まった追悼コーナー。
大型スクリーンに「追悼」の文字が浮かび、照明が落ちる。
昨年亡くなった最高齢の菊乃家さんやみどり家さんを始め、
歴史あるチンドンコンクールに貢献した今は亡き親方達の
姿が映しだされる。全員で奏でるスローな「竹に雀」とともに
こんにちのコンクールを創った先達へしばし想いをはせた。
そして予選が始まるが、ここでも屋内装置が大活躍。
観客が演目に集中できるようライティングを暗くし、
大型スクリーンには各チームの紹介と得点、演技中の横顔が
アップで映し出され、皆が見易いよう工夫を凝らしている。
各チームに与えられるのは3分間で、基本点20点に
8名の審査員の持ち点10点を加算し得点が決まる。
地元の小学生2人が暗算で行うが、ぶっつけ本番らしく
計算結果にかなりの「ゆらぎ」が出るのもご愛嬌か(笑)
・・いや~、あいかわらず面白い!
「名前だけではどんな会社か分からない」企業を
宣伝するのは難しかろうと思っていたが、彼らは
さすがプロフェッショナルでハンデをものともしない。
派手な仕掛けもさることながら、チンドン屋さん本来の
口上でアピールするほうが屋内では効果的かもしれない。
しかしやはり気になったのが前半チームの得点の低さで、
フィギュアスケートではないが採点競技の難しいところだ。
さらに今年は制限時間オーバーへの罰則が非常に厳しく
不慣れな前半チームが大幅な減点になったのも気の毒。
ともあれ休憩をはさみ3時間にわたる熱戦が終わったが、
最近の密かな楽しみは勝手に採点するマイ審査である。
本当の予選結果は
コチラをご覧いただくとして、ここでは
8名の内なる猫山が30組の熱演から忍びがたきを忍び
断腸の思いで選びぬいた8チームをご紹介。
(カッコ内はアピール企業)
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1.かわち家(アミューズメント施設ファボーレ)
チャキチャキの口上とリズミカルな太鼓で唸らせる
これぞ正統派、無形文化財級の長崎の宝!
演技中に手拍子を促されるが、手拍子どころではない。
ポカーンと口を開き3名のユニゾンに聞きいるばかり。
こんなチンドン屋さんに街角でたまたま遭遇した日には
感動のあまり放心状態におちいるだろう。すばらしすぎる!
2.ちんどん通信社 政丸(北日本新聞)
政丸らしい派手な演奏で「男まつり」が花ざかり。
地球のエコを考え「夕刊刷るのをやめました」にウケた。
代わりにウェブ新聞で「情報まつり」に繋げたのはさすが。
3.ちんどん塩釜CM社(リードケミカル)
ノリノリの演奏とすっとぼけた口上がたまらない。
リードケミカルの貼り薬で肩こりと世の凝りをやわらげる
伊達政宗公の家臣「肩こり小十郎」に笑った。
4.チンドン芸能社 美香(ますのすし)
歌、口上、演奏と3拍子揃ったパワフルな演目。
女性3名ながら迫力と可愛らしさのバランスがいい。
ちなみに、前半の登場で点が伸びず不運だったが
同屋号もう一チームの「笑技隊」もよかったと思う。
5.平成ちんどん本舗(シルバー人材センター)
亀の甲羅とグラサンの怪しいじいさんがナイス。
「亀の甲より年の功」のキャッチフレーズが光る。
6.ゆうゆうや(エルサカエ)
舶来の高級品を連呼する構成が面白かった!
こういうお芝居仕立てで他企業の宣伝も見てみたい。
7.遊・ステージ(クリーン産業)
ゆうゆうや同様、凝ったコント仕立てが面白い。
大五郎の乗る乳母車は「エコロジーコンテナ」だった(笑)
8.ちんどん通信社 囃子座(大阪屋ショップ)
重鎮の旅芝居仕立てはもはや伝統芸能と呼ぶべきか。
プレミアムチームとして殿堂入りでもいいと思う程だ。
*-特別賞-----------------------------------------*
【猫山音楽賞:ちんどん塩釜CM社】
昨年はラテンとルパンで沸かせたちんどん塩釜CM社。
今年はF1のテーマ・T-SQUAREの「TRUTH」ではないか!
塩釜CM社さんにはぜひ侍姿でワンマンライブを行って頂き、
チンドン編成のクールなフュージョンを聴かせてほしい。
【CM効果絶大賞:冨々家】
おそらく関西人しか元ネタを知らないパルナスの替え歌で
「グっとかみしめてごらん~」とお菓子の甘金丹を宣伝。
お蔭で駅前で甘金丹を見つけたときすかさず買うことに
なったのは、チンドン効果かパルナスの呪いか?
【続く】