濱の与太郎

祭り!ベイスターズ!なにより、ヨコハマが大好きだぁ~

名人の迷言

2014年11月26日 | ひとりごと・・

昨日、日本舞踊家 花柳衛彦さん演出舞台の話を書いたが、
衛彦さんの父は噺家 林家彦六(8代目 正蔵)、昭和を代表する名人のひとりだ

師匠は、その性格から「トンガリの正蔵」と呼ばれたそうだ
江戸っ子気質で超!短期!!気性は相当荒かったらしい

そのため、彦六に関しては、嘘のような本当のエピソードが数多く残されている
面白いので、そのいくつかを紹介する



昭和を代表する名人(噺家)といえば、
古今亭志ん生、圓生、(ここんていしんしょう)などがあげられるが、
彦六は、30年以上に亘って朝日新聞を愛読していたそうだ

あるとき、紙上で落語評論家が当代の名人について、5代目古今亭志ん生、8代目桂文楽、
6代目春風亭柳橋、10代目金原亭馬生の名を挙げた
しかし、そのあとがいけなかった
「ここまでくると次の指が折れない」と書いてある

これを読んだ彦六は大激怒!
「お前さんの小指はリウマチじゃねえのかい」
そう書いた葉書きを速達で筆者宛てに送りつけ、即刻、朝日新聞の購読を停止したそうだ

誕生祝にと、春風亭小朝から、アーモンドチョコレートをプレゼントとしてもらった
一口食べた彦六が放った一言、
「このチョコレートには種(タネ)があるんじゃねエ~~か」

ある年の正月、弟子の林家木久扇が鏡餅に発生したカビを取っていた
そこに彦六がやってきた。師匠の目が気になる木久扇は、
「師匠、どうして、餅ってカビが生えるんでしょうかね?」と、彦六に聞いた
すると彦六は
「早く食わねえーからだよ!!この馬鹿野郎!!」



晩年、病院で死にかかったとき、
婦長さんが大声で、
「岡本さん(彦六の本名)、さあ、お薬飲みましょうネ、身体に良いお薬ですからね」
すると彦六は
「はぁ、そんなに良けりゃー、てめえが飲みやがれ」

新しもの好きの彦六がキムチをもらって帰宅した
しかし、奥さんが臭いと言ってキムチを洗ってしまった
すると激怒した彦六が
「やい、ばばあ、てめえは麻婆豆腐も洗うのか!!」

雪がシンシンと振っている
「師匠!雪道は滑ります。気をつけて下さい」と弟子が声をかける
『分かったよ~』といいながら滑って転んだ師匠!しかも、続けて二回も・・・
二回目転んだ時の台詞が粋だ
『あぁ~~!二度も転ぶなら、さっき起きなきゃよかった』???



こういうのたまんないねエ~~!!!!!
まさに、オイラが目指している“老後”ってーのはこういう姿
周りに迷惑をかける嫌なジジイになりてー