▼ 風邪気味で、とうとう何度かお世話になった内科医院から、
薬を処方してもらった。
その甲斐あって、大分回復した。
その上、春を思わせる陽気が続いている。
なので、今年初めてになるが、朝のジョギングにでた。
体調を気にしながら、
いつにも増してゆっくりゆっくりと走った。
時々冷たい向かい風が吹いた。
でも、まだ雪を被ったままの山々の白と青空、
雪が消え農作業を待つ土色の畑、
その脇を愛犬と一緒にゆっくりと散歩する人。
そんなすべてが朝の静寂の中にあった。
足を進めながら、久しぶりの光景に触れた。
そして、この調子ならと、10キロを走ることに。
後半、登校する小中学生とすれ違う。
みんな、私の挨拶に応じてくれた。
爽快さが増した。
ジョギングの終盤、今度は上空だ。
白鳥である。
間もなくシベリアへ旅立つのだろうが、
4羽5羽、時には8,9羽で群れ、
鳴きながらえさ場へ向う勇姿が、すぐそこにあった。
私は走りながら、その大きな鳥たちを目で追う。
訳もなく、嬉しさがこみ上げた。
走り終え、自宅に着く頃には、
厚手のトレーニングウエアーの中は、
ビッショリと濡れていた。
いい汗をかいた。
満たされていた。
朝の伊達の、こんな出逢いが、
私にジョギングさせていると、あらためて感じた。
▼ さて、本題に近づこう。
40歳代の頃、同じ学校にランニングが趣味だと言う女性がいた。
わずか一泊の職員旅行があった。
なのに、その女性は、誰よりも早く起き、
旅館近くをランニングした。
小1時間ほど周囲を走り、「気分爽快!」と言った。
当時、私はジョギングを知らなかった。
ランニングウエアにシューズなど一式を携え、
旅行先でまで走ることに、やや違和感を持った。
「旅行に来たんだから、のんびりすればいいのに・・。
1日くらい走らなくでも、いいじゃない。」
そんな思いだった。
その私が、今では時々、旅先でもランニングウエアに着替え、
ジョギングを楽しんでいる。
▼ 北海道各地に、日帰り温泉を兼ねた宿泊施設がある。
その1つに由仁町の『ユンニの湯』がある。
温泉は、コーヒー色をしており、美肌効果があると言う。
ログハウスを基調とした建物で、
近くには2つのゴルフ場と、
四季折々の花が素敵な植物園『ゆにガーデン』がある。
我が家からは高速道を利用すると、
車で1時間半のところにあるのだが、
当初の私は、緑に覆われた小高い丘の上に建っていることを、
知らなかった。
1泊2ラウンドのゴルフパックの宿をここにした。
その時、旅先でのジョギングを思い立った。
初めてのことだった。
丁度、ハーフマラソンを2度完走し、
走る楽しさを強く感じていた頃だった。
早い時間に目ざめると、すぐにランニング姿に着替えた。
いつも通り時間をかけてストレッチをして、外に出た。
地図で、約5キロ程の周回コースを決めていた。
その道を、いつもと変わらない速さで走り出した。
なだらかな下り坂が続いた。
目に飛び込む見慣れない森が、新鮮だった。
その穏やかな緑の道を、テンポ良く進んだ。
まさに『気分爽快』だった。
後で、痛感するのだが、その道はずっと緩い下り。
残り1キロ余りの所で、右に折れた。
すると、突然上り坂になった。
右に左に蛇行しながら、その坂は続いた。
ずっと上りっぱなし。
しかも、伊達にはないような急な坂が続いた。
すごく息が切れた。足が重たくなった。
何度も歩きたくなった。
よく考えると、それまでずっと下りだったのだから、
急な上りは当然なのだ。
地図では、それに気づかなかった。
「こんな坂!、こんな坂!」。
何度もつぶやき、それでもランニング姿勢で上った。
深い森に向かって、2度3度と大声を張り上げた。
経験のない苦しい走りだった。
宿舎にたどり着いてから思った。
「こんな急坂だと知っていたら、絶対に走らなかった。
知らないからこそ走れたんだ。」
あれ以来、あんな急坂の走りは経験がない。
旅先ジョギングならではのことだ。
▼ ジョギングをはじめてから、
一度は走りたいと思っていたコースがあった。
それは、都心の皇居、あのお堀を1周するコースだ。
以前、そこを走るランナーを車から見かけた。
どの人も、思い思いのランナー姿で走っていた。
一体どこで着替えているのか、不思議だった。
ネットで調べてみた。
さすが東京である。
皇居周辺に、何軒も着替えとシャワーの店があった。
それを知ると益々走ってみたくなった。
所用で東京に行った。確か、春先の昼下がりだ。
わざわざ時間を作り、皇居の外周を走ることにした。
ホテルから、
小さなバックにウエアとシューズを入れ、出発した。
有楽町で電車を降り、日比谷の店で着替えた。
利用料金は、ワンコインだった。
驚いたのは、平日なのに利用者で賑わっていたことだ。
皇居前広場で、軽くストレッチをした。
その間も、次々とランナーが走り抜けていった。
時々、同世代のランナーを見た。
ホッとした。
早速、走り出した。
いつも私一人、時には家内と二人のジョギングだ。
しかも、すれ違うランナーなど稀だった。
ところが違った。
まったく見ず知らずの方だが、
ずうっと前にもすぐ前にも、横にも、そして後ろにも、
ランナーがいた。
左手に皇居の静けさ、
右の車道に、途切れることない車の流れ。
経験のない都心のランニングコースに、
ペースを乱されないよう、気を張って走った。
適度なアップダウン、それに緩い左カーブが、
走りやすかった。
マイペースで、予定通り5キロの周回を2周した。
再び、日比谷のお店に戻り、シャワーを使い、
入店した時の服装に戻った。
バックの中の汗で汚れたウエア以外、
何も変わらない姿で電車に乗った。
ちょっとだけ、都会のランナー気分を味わった。
時には、こんな刺激もいいかな。
そんな想いに浸った。
▼ いつも思うことだが、
伊達の四季の素晴らしさがあるから、
私のジョギングは続いている。
しかし、時には旅先ジョギングもいいと思う。
今は、職員旅行で、
早朝ランニングした女性の理解者になれる。
それは、そこでの走りが、
いつもとは違う体験をくれるから。
想いもしない刺激をくれるから。

ようやく『福寿草』が咲いた
薬を処方してもらった。
その甲斐あって、大分回復した。
その上、春を思わせる陽気が続いている。
なので、今年初めてになるが、朝のジョギングにでた。
体調を気にしながら、
いつにも増してゆっくりゆっくりと走った。
時々冷たい向かい風が吹いた。
でも、まだ雪を被ったままの山々の白と青空、
雪が消え農作業を待つ土色の畑、
その脇を愛犬と一緒にゆっくりと散歩する人。
そんなすべてが朝の静寂の中にあった。
足を進めながら、久しぶりの光景に触れた。
そして、この調子ならと、10キロを走ることに。
後半、登校する小中学生とすれ違う。
みんな、私の挨拶に応じてくれた。
爽快さが増した。
ジョギングの終盤、今度は上空だ。
白鳥である。
間もなくシベリアへ旅立つのだろうが、
4羽5羽、時には8,9羽で群れ、
鳴きながらえさ場へ向う勇姿が、すぐそこにあった。
私は走りながら、その大きな鳥たちを目で追う。
訳もなく、嬉しさがこみ上げた。
走り終え、自宅に着く頃には、
厚手のトレーニングウエアーの中は、
ビッショリと濡れていた。
いい汗をかいた。
満たされていた。
朝の伊達の、こんな出逢いが、
私にジョギングさせていると、あらためて感じた。
▼ さて、本題に近づこう。
40歳代の頃、同じ学校にランニングが趣味だと言う女性がいた。
わずか一泊の職員旅行があった。
なのに、その女性は、誰よりも早く起き、
旅館近くをランニングした。
小1時間ほど周囲を走り、「気分爽快!」と言った。
当時、私はジョギングを知らなかった。
ランニングウエアにシューズなど一式を携え、
旅行先でまで走ることに、やや違和感を持った。
「旅行に来たんだから、のんびりすればいいのに・・。
1日くらい走らなくでも、いいじゃない。」
そんな思いだった。
その私が、今では時々、旅先でもランニングウエアに着替え、
ジョギングを楽しんでいる。
▼ 北海道各地に、日帰り温泉を兼ねた宿泊施設がある。
その1つに由仁町の『ユンニの湯』がある。
温泉は、コーヒー色をしており、美肌効果があると言う。
ログハウスを基調とした建物で、
近くには2つのゴルフ場と、
四季折々の花が素敵な植物園『ゆにガーデン』がある。
我が家からは高速道を利用すると、
車で1時間半のところにあるのだが、
当初の私は、緑に覆われた小高い丘の上に建っていることを、
知らなかった。
1泊2ラウンドのゴルフパックの宿をここにした。
その時、旅先でのジョギングを思い立った。
初めてのことだった。
丁度、ハーフマラソンを2度完走し、
走る楽しさを強く感じていた頃だった。
早い時間に目ざめると、すぐにランニング姿に着替えた。
いつも通り時間をかけてストレッチをして、外に出た。
地図で、約5キロ程の周回コースを決めていた。
その道を、いつもと変わらない速さで走り出した。
なだらかな下り坂が続いた。
目に飛び込む見慣れない森が、新鮮だった。
その穏やかな緑の道を、テンポ良く進んだ。
まさに『気分爽快』だった。
後で、痛感するのだが、その道はずっと緩い下り。
残り1キロ余りの所で、右に折れた。
すると、突然上り坂になった。
右に左に蛇行しながら、その坂は続いた。
ずっと上りっぱなし。
しかも、伊達にはないような急な坂が続いた。
すごく息が切れた。足が重たくなった。
何度も歩きたくなった。
よく考えると、それまでずっと下りだったのだから、
急な上りは当然なのだ。
地図では、それに気づかなかった。
「こんな坂!、こんな坂!」。
何度もつぶやき、それでもランニング姿勢で上った。
深い森に向かって、2度3度と大声を張り上げた。
経験のない苦しい走りだった。
宿舎にたどり着いてから思った。
「こんな急坂だと知っていたら、絶対に走らなかった。
知らないからこそ走れたんだ。」
あれ以来、あんな急坂の走りは経験がない。
旅先ジョギングならではのことだ。
▼ ジョギングをはじめてから、
一度は走りたいと思っていたコースがあった。
それは、都心の皇居、あのお堀を1周するコースだ。
以前、そこを走るランナーを車から見かけた。
どの人も、思い思いのランナー姿で走っていた。
一体どこで着替えているのか、不思議だった。
ネットで調べてみた。
さすが東京である。
皇居周辺に、何軒も着替えとシャワーの店があった。
それを知ると益々走ってみたくなった。
所用で東京に行った。確か、春先の昼下がりだ。
わざわざ時間を作り、皇居の外周を走ることにした。
ホテルから、
小さなバックにウエアとシューズを入れ、出発した。
有楽町で電車を降り、日比谷の店で着替えた。
利用料金は、ワンコインだった。
驚いたのは、平日なのに利用者で賑わっていたことだ。
皇居前広場で、軽くストレッチをした。
その間も、次々とランナーが走り抜けていった。
時々、同世代のランナーを見た。
ホッとした。
早速、走り出した。
いつも私一人、時には家内と二人のジョギングだ。
しかも、すれ違うランナーなど稀だった。
ところが違った。
まったく見ず知らずの方だが、
ずうっと前にもすぐ前にも、横にも、そして後ろにも、
ランナーがいた。
左手に皇居の静けさ、
右の車道に、途切れることない車の流れ。
経験のない都心のランニングコースに、
ペースを乱されないよう、気を張って走った。
適度なアップダウン、それに緩い左カーブが、
走りやすかった。
マイペースで、予定通り5キロの周回を2周した。
再び、日比谷のお店に戻り、シャワーを使い、
入店した時の服装に戻った。
バックの中の汗で汚れたウエア以外、
何も変わらない姿で電車に乗った。
ちょっとだけ、都会のランナー気分を味わった。
時には、こんな刺激もいいかな。
そんな想いに浸った。
▼ いつも思うことだが、
伊達の四季の素晴らしさがあるから、
私のジョギングは続いている。
しかし、時には旅先ジョギングもいいと思う。
今は、職員旅行で、
早朝ランニングした女性の理解者になれる。
それは、そこでの走りが、
いつもとは違う体験をくれるから。
想いもしない刺激をくれるから。

ようやく『福寿草』が咲いた
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