銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

翻る秋の羽

2015年09月28日 10時51分27秒 | 散文(覚書)
九月も終わりの屋根の上
陽を受けた蝶と蝶とが
音なく けれどひらひらと
仲睦まじそうに飛び交っていた

同じように陽を受けた植物の
緑色から黄緑色へと深呼吸する姿に目配せして
どこか知らず飛んでった
色の具合はよくわからなかったけれど
太陽に向かって命を伸ばしていた

どこか光のあふれる方へ向かったのだろう
二匹結ばれたら蝶々という名になり
天に光を受け返すのだろう

黄緑に呼吸する葉の群が静かに揺れている
幾重にも重なって
蝶の夢にそよいでいる



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