銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

Schumann: Variationen & Fantasiestucke

2015年01月10日 00時21分32秒 | クラシック音楽
シューマンの作品がフォルテピアノで弾かれたCDは、例えば同時代のショパンに比べれば多くはないものの、このアルバムはその代表格と断言して良い極上のもの。初期と晩年の作品をシンメトリックに収めることで大きな環を描き、交錯するシューマンの安らぎと狂気を打鍵の絶妙な強弱によって表現しています。『アベック変奏曲』での音の瞬きと色彩感覚に溢れた様、『幻想小曲集』と『3つの幻想的小曲』での淡い夢語りと無残な揺曳、そして曰く付きの『主題と変奏(※)』における儚げで物憂い温もりなど、千変万化の表情付けが圧巻です! 特にペダルを使用した際のフォルテピアノの、淡雪の吐息のような幻想性は胸にいつまでも降り積もります。「この世のあまた全てが白に始まり白に帰す」とでも語っているような、A・シュタイアーによるシューマン。フォルテピアノが苦手という方にも是非聴いて頂きたい1枚です!!

Harmonia Mundi
HMC902171


※参照⇒ http://goo.gl/TiIY3e または http://goo.gl/NQ2ubx 


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