古川日出男 『ベルカ、吠えないのか？』

古川日出男の『ベルカ、吠えないのか？』を読みました。なんとなくイメージとしてマンガの『流れ星銀牙』があったのですが、いやいや全く違います。

とにかく犬、犬、犬。しかしファンタジーの犬世界ではなく、リアリティー溢れる犬の世界。つまり繁殖と種の保存に重きを置いている、無数の世代にわたる犬の物語。ただし軍用犬を中心に据えた。
かっこいい犬が次から次に登場して全部把握しきれません。どんどん死んでいくし。犬も人も。最終的にはソ連の崩壊にまつわる話に結びがくるのですが、それまでの途中段階で出てくる犬のエピソードがたくさんあってどれも面白いので一気に読み進めてしまいました。
個人的には怪犬仮面のくだりが一番好きです。用心棒のサモア人との掛け合いとか。ちょっと身震いしたのは、過去からの年代を追った話と、現代の話が邂逅する箇所（この小説は、現代の話と過去の話が交互に登場する形式となっている）、アヌビスとロシア人将校が始めて相対するところ。この小説はかなり男くさい小説だと思います。

ああ、犬が飼いたくなってきたなぁ。家族としてではなく、犬として。

詩１２８「今日は最高！」

今日は最高！
なくしたものがみつかった。
今日は最高！
葉っぱに陽光透かして見えた。
今日は最高！
聴きたい曲がラジオで聴けた。
今日は最高！
会いたい人にやっとで会えた。
今日は最高！
日向ぼっこが気持ちよかった。
今日は最高！
ノンアルコールで酔っ払った。
今日は最高！
食べたいパンが安くなってた。
今日は最高！
お酒が飲みたいおかずだった。
今日は最高！
どんなことがあったとしても。
そんなことがあるだけで。
今日は最高！
と俺はでっかい声で
叫んでやるのだ！

パステル画 ２４

パステル画の２４枚目です。

詩１２７「犬の僕」

すらりと伸びた長い脚と
先まで鋭い鼻先と
美しい斑点模様と
優雅な動き。
太い胴体と
短い脚と
忙しない動きと
うるさい声。
僕と君とは相容れない。
ガラス越しでしか話せないし
明日には離れ離れ。
でも僕は
忘れないよ君のこと。
ガラス越しのじゃれあいや
交換し合った吠え声や
同時に寝付いたお昼寝も。
もしどこかの公園で
偶然会ったら
コミカルな動きでアピールするから
できれば僕を
思い出してね。

絵①に５回目の描きこみ

絵①に５回目の描きこみをしました。

ゲリラ販売結果発表！

昨日の１２時から１７時まで、福岡市天神の警護公園にて板絵の路上ゲリラ展示販売を行いました。５人の方が絵を買ってくれました。（計７枚の絵が旅立っていきました。）絵を買ってくださった方々、本当にありがとうございます。一枚も売れなかったらどうしよう？とかなりの不安の中行ったので、とてもほっとしました。

といっても、たくさん売ることが目的ではありませんでした。（もちろんたくさん売れれば単純に嬉しいですけどね。）目的の第一は、僕の絵を気に入ってくれた人に絵をつれて帰ってほしいということ。僕のもとじゃないところに僕の描いた絵があるなんて、すごいことだなと思って。もうひとつはたくさんの人に絵を見てもらいたかったということ。遠目からなんとなく眺めていく人がほとんどですが、中には近くまで来て見てくれる人もいます。そうするとなんだか嬉しいのです。近くまで来て見てくれた方々、ありがとうございます！

今回手に入ったお金で絵の具を買ってまた制作に励みたいと思います。