碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのひゃくいち

2016-07-28 18:30:51 | 日々
道を尋ねられた。

新宿西口地下で、妻と合流すべく待っていたところ、十代とおぼしき女の子に、東口に行くにはどうしたらいいか尋ねられた。西口から東口へなど、何度となく行っているので容易に答えられそうなものなのだが、どうしたことかルートが浮かんでこない。結局あきらめて、駅員に聞いてくれと頼んだ。

突然、記憶喪失になったとか、そういうことではない。実は、どういうわけだか俺は道を尋ねられることが多くて、やはりどういうわけだか、知っているはずのルートが咄嗟に出てこないことが多い。別に意地悪をしているわけでもないのに、なぜか思い出せない。そのくせ、肝心の相手がいなくなると、割とすぐに思い出す。我ながら情けない。

なぜこうなってしまうのか。この感覚が、何かに似ていると思いながら、このブログを書いていたら、ふと心当たりが。英語で話しかけられた時に、やはりこうなってしまうのだ。

まず断っておくが、英語はまるで喋れない。しかし、数年間ホテル業界にいたおかげか、コミュニケーションはどうにか取れる。だから、ゲストがyouであっても、あまり問題なく仕事をこなすことができた。
が、路上で突然話しかけられると、別なのである。
こちらから話しかける時には、ちゃんとした英語を話せなくてもどうにかなる。通じなければゼスチャーで、さもなくば迫力で押し通せ、くらいに思っているのが、話しかけられた時には、ちゃんと話さなければと思ってしまう。すると、出るはずの言葉も出なくなり、相手を困惑させてしまうことになる。

道を尋ねられた時も、これと似ている。おそらく『ちゃんとした』ルートを教えなければ、と思い込みすぎなのだ。最短距離で、とか、お店の多い通りを、など、考えなくても良いことまで考えてしまう。それもこれも人がいいからだ。ああ、我が身の人のよさが恨めしい。

ともあれ、原因はハッキリした。これからは、とりあえず何でもいいから話して、その時思いついたルートを教えることにしよう。英語もデタラメでも何でもやってやるぞ。でも、多少は勉強もしないとだが。
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