無題そのひゃくよんじゅうきゅう

体重が落ちない。
早いもので、あと半月で医者に行かなければいけない時期になった。あの大嫌いな採血をしなければならないアレである。

それはつまり、糖尿病の進行具合(もしくは改善具合)を見ていくためなので、拒否できないところが、悩ましいのだが、その時に、節制をはかるポイントとして、体重の推移を尋ねられる。

前回は、本格的な節制を始めたばかりで、何をやっても落ちるばかりであった。案の定、節制開始から五キロ落ちていて、先生や看護士さんたちをびっくりさせ、鼻高々だったものである。

今回は、それから二キロほどしか落ちていない。
やたら食べているわけではない。そこそこ歩いてもいる。だが、落ちない。節制生活に体が慣れてしまったのだ。

人間の体とはうまくしたものだ、と感心している場合ではない。目標は、次の検診までに前々回から数えて、十キロ落とすことだった。あと半月である。このままでは目標に達しない。

決めた。もう少し負荷をかけよう。無茶をすると倒れてしまうので、それは出来ないが、いつも昼食で食べている海鮮丼特盛を並に、晩飯を一品少なく(あるいはカロリー控えめに)、散歩の頻度をあと二回ほど多くしよう。これから秋になって汗をかきにくくなるし、それくらいはやらなければ。増やしてしまった贅肉のツケは、自分で何とかするのみである。