【元側近が告発示唆 舛添知事「新党改革」時代の怪しいカネ 日刊ゲンダイ2016年6月4日
公用車を利用した神奈川県湯河原町の別荘通いや、政治資金を使った家族旅行疑惑などが続出した舛添要一都知事(67)。都議会の所信表明ではロクに詫びようともせず、「都政の発展に努力し、都民の皆さまにお応えしたい」なんてトボけていたが、このまま逃げ切れると思ったら大間違い。かつて代表を務めた「新党改革」の不正経理疑惑をめぐり、当時の元側近がついに舛添知事を刑事告発する公算が高まってきたのだ。
告発を検討しているのは、元参院議員の山内俊夫氏(69)。新党改革で事務総長を務めた人物だ。山内氏の説明や、新党改革の政治資金収支報告書(2010~12年分)によると、党は10年に銀行から2億5000万円を借り、10~12年に毎年5000万~1億5000万円ずつ返済。すでに完済したが、このカネの借金、返済はいずれも党役員会に諮ることなく、舛添知事が勝手に決めていた疑いが高いという。
「党を立ち上げる時、あなた(舛添知事)が代表になるんだから、お金を用意しなさいよ、と言ったんです。そうしたら彼は『分かった』と。てっきり個人で用立てたのかと思ったら、後になって党が勝手に銀行から2億5000万円を借りていたことが分かり、驚きました。(組織の)正式な手続きを踏んでいなかったわけですから、(背任や)私文書偽造に当たるのではないかと思って弁護士に相談しています。告発するかどうかは現在、五分五分です」(山内俊夫氏)
この問題をめぐっては、借金を政党交付金や立法事務費で違法に返済していた疑いも指摘されている。
「新党改革の当時の収入は年間約1億5000万円で、このうち約1億2000万円は税金が原資の政党交付金でした。ほかに国会議員の数に応じて支給される立法事務費が毎年1560万円。税金ではない党収入は年間2000万円前後で、どう考えても3年で完済するのはムリ。現在の新党改革の荒井広幸代表は会見で借金返済に立法事務費を一部充てていたことを認めており、違法返済を舛添知事が知らなかったはずはありません」(永田町事情通)
舛添知事が都知事のイスに座っていられるのも長くはない。】
●都議会6会派が総務委員会で舛添疑惑解明で一致、狭まる舛添包囲網
【舛添知事疑惑“解明へ全力”6会派一致/都議会総務委で追及へ 2016年6月4日 9時25分 しんぶん赤旗
東京都議会の日本共産党、かがやけ、生活者ネット、無所属3会派の6会派の代表は3日、都庁で共同会見し、舛添要一知事の一連の問題に対して、都議会総務委員会を開催し、知事を呼んで集中審議を行い、疑惑の解明に全力を尽くすことで一致したと発表しました。
会見には共産党の大山とも子幹事長、かがやけの上田令子幹事長、生活の西崎光子幹事長、無所属の塩村文夏都議の4氏が出席しました。
一致した内容は、(1)高額海外出張、公用車の私的利用、政治資金不正使用について事実を徹底解明するため、全力を尽くす(2)疑惑解明のため、知事出席の総務委員会を開催し、集中審議することを求める―というものです。
会見で大山氏は「多くの都民が事実の解明を求めており、疑惑解明のために都議会の役割を果たそうと一致した」と報告。上田氏は「オール都議会で真相解明し追及していく」、西崎氏は「総務委員会で知事の姿勢をただしていきたい」、塩村氏は「総務委員会の場で知事は説明責任を果たすべき」だと述べました。
大山氏は、事実の解明については各会派が独自の調査で全力を尽くすとし、「共産党としては、百条委員会で疑惑の背景を含めて調査し、再発防止策を考えていきたい」と語りました。】
●政党交付金の闇は氷山の一角、いまや政党汚辱金、即刻廃止を、ネコババ・タカリは自民のお家芸で体質
(GG:果たして山内氏が刑事告発するかどうか?背任罪は刑法で舛添の政治生命を完全に断つ。政党名を利用して自身の懐に入れたり、家族の旅費や、飼料代と称して名画を買っていたら、告発は可能だろう。横領もつくかもしれない。百条委員会は自公の反対で流れるかもしれないが山内氏が意を決すれば告発は出来るだろう。百条委員会よりダメージはこちらの方が大きい。なんせ「新党改革」の政党のカネをネコババした横領・背任なのだから。公私混同では済まされない。ネコババ規模が大きければムショ行きだ。
だが、山内氏が本気で告発するか?検察が告発を受理するか?このケースは政界では掃いて捨てるほど日常茶飯事ではないのか?政党交付金という税金が使途は曖昧、杜撰でも罰せられないところにキモがある。自民の政治はその土壌に咲く花だ。額に汗する仕事に就きたくない、出来たら大言壮語して、遊びほうけて暮らしたい品性の輩が政治家という肩書を持てばカネが転がり込んでくるし、銀行への”融資”斡旋も容易い、融資のカネの返済督促も銀行は憚るーーことを良く熟知しているのだ。甘利のタカリは根が深い自民の体質だ。舛添もその土壌に染まって育てられた。逃げ口上は甘利と同じだろう。
都議会でも6会派が舛添疑惑追及で共同歩調を取ることで一致した。舛添に対する抗議の声は都に2万3000通もの電話があったと言う。舛添の公私混同ハレンチを糾弾する声は簡単には収まらない。百条委員会開催を求めているのは共産党だけだがいずれ総務委員会での追及では歯がゆいということに進むだろう。舛添は道義的責任を免れない。過去の横領も含めた背任と都議会での道義的責任追及で百条委員会開催が決まれば、記者の関心は「辞任表明」に移る。週刊誌が他にもあるぞと書きたてれば辞任は避けられないだろう。自公は参議院選もありスタンスを変える。
さて問題は水道の蛇口、政治家へのCD・ATMである政党交付金だ。本来政党は自身が選挙民と膝を交えて選挙民の声を聴き、選挙民の支持で政党を立ち上げ運営・経営するものだ。こうして政党の基盤が選挙民から離反できなくなる。選挙民のための政治が保証される。現状は政党交付金が巨額であり、その巨額が政党を支えているから分裂するときいくら政党交付金の分け前に預かれるかが彼らの最大関心事になる。みんなの党、おおさか維新ーと多くの党の分裂がその金を巡って紛糾、泥仕合を繰り返している。政党交付金はすでに「政治活動助成金」の名に価しないで、政党汚辱金になっている。弥縫策で繕えない。廃止する方向で即刻、検討・着手すべきだ)
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