企業の研究環境が全てなのか、発明者の才能が全てなのか。
携帯電話やデジカメに使われている「フラッシュメモリー」という記憶装置を発明したのは元東芝社員の舛岡富士雄・東北大教授。社員時代に発明したのだから、それは企業の知的財産なのかというとそうとも言えず、あの青色発光ダイオード訴訟では発明者の利益が保護されて莫大な賠償金が発生しました。今回の請求額は11億円!です。
結局、訴訟は本日、東京地裁で和解が成立しました。和解金は8700万円だそうです。日本的な発想だと、企業のお陰で研究・開発・発明できたのだから、自分の勤めた企業を訴えるなど論外のような気もするのですが、実際、東芝はこの発明に対する特許使用料などで少なくとも200億円は儲けたということですから、発明に対する対価をどう考えるかという話でしょうね。