消費者金融からお金を借り過ぎてしまって借金を苦に自殺する人が多いらしいです。しかも、このような場合に備えて、多くの業者はこれまで借りる側に生命保険(これを団信と言います)をかけて、万が一の場合はその保険金でもって債権を回収するという手段に訴えてきました。やはり人道的に問題のあるということで先日金融庁から指導が入りましたね。よくあるパターンとしては、
資金繰りの苦しい中小企業の社長が消費者金融に借金をする
→返済できずに借り換えを繰り返しているうちに雪ダルマ式に債務が膨らむ
→このような多重債務に対する取立てを苦に債務者が自殺する
→業者は保険金から債権を回収する
というものがあります。お金を借りる時に生命保険に入るのは住宅ローンの場合も同じですが、違いや問題点として、
①お金を借りる側(債務者)への十分な説明がない
②保険料を納めるのが業者のため債務者が気付かないことが多い
という点が挙げられるでしょう。
世間からの批判も激しくなり、またグレーゾーンの撤廃によって業者は保険料を納めるのが負担になってきたため、このような「命の担保」を廃止する方向で動いています。すでに大手ではアイフル、プロミス、三洋信販などが廃止しています。
しかし、こうなると業者は少しでも債権を回収するために、他の回収業者に債権を売る(大体5%~10%くらいの金額で)ということになると、一層激しい取立ても予想されますので、万事安心というわけにはいかないでしょう。