入試に出る!!時事ネタ日記

現役の社会講師が最新の時事問題をコメント付きで紹介します!

ホリエモン 保釈 独居房一転ヒルズへ

2006-04-28 11:58:57 | 経済

無罪を主張する堀江元社長の保釈請求が通り、釈放されましたね。保釈金は3億だそうで、流石という感じがします(とは言え、このお金はあくまで保証金なので、利子がついて戻ってきます。利子が恐ろしい。。。)。しかしかつて「日本の富豪トップ40」で「モンゴルの国家予算に匹敵する」と豪語していた彼の個人資産は今後どうなるのでしょうか。

先だって書きましたが、ライブドアは既に上場廃止に追い込まれています。終値は94円でした。ということは、すでにそれだけで、資産も1200億円以上が消えたことになります。

それでも逮捕前の役員報酬は月々1000万円とされ、もろもろ(もちろん六本木ヒルズの家賃月額220万円含め)差し引いた年間の可処分所得は3500万円程度になると推察されます。このような個人資産の運用に関しては、海外の隠し口座の存在も指摘され、かなりの蓄財をしているとの噂もあるようです。

ということは直ちに、堀江元社長が一文無しになることはありないでしょう。

一方で既に書きましたが、株主の集団訴訟が提起されていて、賠償額は合計40億円にものぼっています。これを受けて旧経営陣の責任が追及されれば、場合によっては堀江元社長の支払い能力を遥かに超えた責任追及もありえるのではないでしょうか。

http://tokkun.net/jump.htm


日勤教育はパワハラか??

2006-04-27 12:17:13 | 社会

尼崎の事故から1年が過ぎたと先日書きました。

安全性よりも効率性・採算性を優先した結果、過剰な日勤教育が横行し、事故の一因となってしまった。これは事実でしょう。

しかしこんなニュースもありました。

JR西日本労働組合所属の運転士ら264人が懲罰的な「日勤教育」で精神的苦痛を受けたとして、JR西日本に対し1人100万円、計2億6400万円の損害賠償を求め、27日に大阪地裁に提訴

「えぇ!!??」というのが正直な感想です。JRの一員である以上、あくまで加害者サイドにたった謙虚な反省こそ必要なのではないんでしょうか。自分たちも被害者である、というのはどうなんでしょうか。

このような訴えに違和感を禁じえません。

最近は職場で、上司が職務に関して部下を叱責するフリをして部下を苛めるパワハラという新たな概念が登場しているようですが、日勤教育は果たしてパワハラなのでしょうか。運用自体に問題はあったにせよ、苛め自体が目的ではなかったはずです。もちろん、日勤教育の目的が安全面の向上ではなかったことには問題があるとは思いますが。

http://tokkun.net/jump.htm


姉歯・木村・藤田逮捕へ 耐震強度偽造問題

2006-04-26 12:23:47 | 社会

「明日にも逮捕」が「明日逮捕」と報道機関の表現が微妙に変わった昨日から注目してみていましたが、ついに動き出しました。

3氏の容疑はそれぞれ次のとおり。

姉歯元一級建築士:知人の建築デザイナーに名義貸し

木村建設元社長:粉飾決算

藤田イーホームズ社長:見せ掛け増資

まずは立件しやすい容疑で逮捕して、本丸に迫ろうという警視庁・県警の戦術ですね。彼らが容疑を認め、真実を語りだせば、いよいよヒューザーのあの人の登場でしょう。

誰もが人のせいにして誰もが自分を被害者だとする、その顧客無視の姿勢は企業の社会的責任とは何なのか考えさせられます。

http://tokkun.net/jump.htm


福知山線脱線事故から1年

2006-04-25 12:08:16 | 社会

昨日の山手線トラブルは大騒ぎでした。

32万人の乗客にとってはいい迷惑には違いないでしょうが、音の異変に気がついて安全を最優先した措置は妥当だったのではないでしょうか。敢えて言うなら車内に閉じ込める必要は無かったんじゃないかなというところです。

さて、今日でJR福知山線脱線事故から1年です。心身ともに傷が癒えない被害者や遺族の方には非常に気の毒な話ですが、毎年この時期にあの事故は何だったのか、振り返り、JRの企業体質にも厳しい監督の目を向け続けなければならないでしょう。

話によると、一命を取り留めた被害者の中には、生き残ったことに対する罪悪感に苛まれることがあるらしいのですが、それを聞くと改めて命の重みを感じますね。

一方で、ここのところ立て続けに報道されている少年事件

岐阜県のパチンコ店で中学生が殺された事件

加害少年のコメント「かっとなった」

和歌山県で、写真館経営者(71歳)が殺された事件

加害少年のコメント

「むしゃくしゃした。誰でも良かった」

神奈川県で母親(38)が中1の息子に喉を包丁で刺された事件

加害少年のコメント

「片付けろ、学校へ行けと連日言われ、家族はいらないと思った」

福知山線の事故と全く内容の異なる事件ですが、人間の命に対してあまりにも薄っぺらい認識しかない加害少年のコメントが、福知山線事故でPTSDに苦しむ被害者のコメントとあまりにも掛け離れていて、愕然とします。

http://tokkun.net/jump.htm


千葉補選 自民惜敗 じゃんけん選挙が仇に

2006-04-24 11:37:07 | 政治

わずか955票という僅差で自民党が敗北しました。

出遅れた感のある選挙区で公募の候補者を立てるというやり方にそもそも無理があったのでしょうか。ただ選挙の戦術を誤ったという指摘も正しいような気がします。

「(じゃんけん)パフォーマンスが無ければ自民に入れた」というようなことを言っていた有権者もいましたし、また「あれだけの応援メンバーは最初で最後でしょう。結局何だったのかよく分からん」というようなことを言っていた有権者もいました。

自民党にとってみれば永田メール事件の直後だっただけに民主党にトドメをさすチャンスでしたが、見事失敗したという事ですね。「じゃんけん」で勝てるほど選挙は甘くないってことでしょう。

一方、民主党は小沢体制になって初めての選挙でした。勝てる勝負しかしないなんて言われることもあった小沢陣営でしたが、地道に戦う戦術が奏効しましたね。選挙結果そのものも重要ですが、執行部から若手まで一丸になれたのが収穫だったのではないでしょうか。

http://tokkun.net/jump.htm


消える グレーゾーン

2006-04-22 21:31:46 | 経済

アイフルの一連の騒動が波及した形です。

グレーゾーンとは、利息制限法で定められた上限である年15%~20%と出資法で定められた年29・2%の間の金利です。しかし、そもそもなぜ二つの基準があるのかと言えば、刑事と民事が別基準を定めたことに原因があります。出資法は戦後の混乱期にヤミ金融を取り締まる目的で1954年に制定され、上限金利を超えて融資した場合には刑罰が科せられるというものです。一方、利息制限法は民事上の上限金利を規定したものですからもともとの制定目的が違うわけです。それでも金利の二重基準ができてしまい、利息制限法の基準を大幅に超える利息を消費者金融が利用するのは大いに問題です。

これに関して、金融庁の「貸金業制度等に関する懇談会」は、このグレーゾーンの廃止で大筋合意しています。これを受け、与党は関連法の改正案をまとめ、今秋の国会に提出する見通しだとのことです。

これに対して消費者金融業界は上限金利引き下げに強く反対しています。言い分はこうです。

「無担保・無保証なので高金利はやむを得ない」

しか~し、資金調達のカラクリは以前触れたとおりです。

これは詭弁でしょう。

http://tokkun.net/jump.htm


騒音おばさん 懲役1年 執行猶予なし

2006-04-21 11:46:09 | 社会

正直このネタで書くのは躊躇しますが←ただ今回は執行猶予について解説するということで。。。

では参ります。

あの「騒音おばさん」が実刑を喰らいました。さすがにあれだけマスコミで報道されると言い逃れは出来ないでしょう。過去に懲役・禁錮の刑罰を受けていない場合で(つまり初犯で)、言い渡される刑罰が懲役3年以下の場合には、情状に応じて執行猶予がつくのが一般的。検察側の求刑も懲役3年だったので執行猶予がつくかどうかが注目されたのですが。。。

やっぱり罪を認めず、反省の意も表明しなかったのが大きいんでしょうね。故意ではないと言いながらも、長男に強烈な「ユーロビート」を買いに行かせるなど、裏が取られてしまっています。


なお、通常執行猶予がつくと、猶予期間を無事経過したときには刑罰が無くなるという措置が採られるのですが、もちろん執行猶予がつこうがつくまいが、有罪であり前科であることは変わりないということは注意です。

http://tokkun.net/jump.htm


W杯共催 ベルギーとオランダ

2006-04-20 14:56:18 | 世界史

2000年に欧州選手権を共催した両国。2018年のワールドカップを共同開催することを検討中だそうです。なぜベルギーとオランダなんでしょうか。

実は地理的に近いだけでなく歴史的に深いつながりがありました。経済でも1960年に関税・労働力・資本を自由化したベネルクス経済同盟が欧州共同体の起源となったように緊密な関係にあります。このベネルクスとは、ベルギー、ネーデルラント(オランダ)、ルクセンブルクの総称です。今回はこの地域の歴史を振り返ってみたいと思います。

ここはその昔、神聖ローマ帝国(ドイツ)に属し、低地地方(ネーデルラント)と呼ばれていました。当初はブルゴーニュ公国に支配されていたのですが、無謀な戦争に明け暮れるシャルル突進公(凄い名前だ)が戦死した後、娘マリアの娘婿であるハプスブルク家のマクシミリアンがブルゴーニュ公領を継承、ネーデルラントもハプスブルク家の支配下におかれることとなったわけです。

その後、ハプスブルク家フェリペ2世による宗教弾圧に対し、ネーデルラントは北部がいち早く独立し、オランダとなります。これに対し南部(フランドル地方)は民族や宗教の違いにより独立運動から離脱し、その後スペインやオーストリア、フランスなど様々な国の支配を受け、最終的にはオランダ領となりますが、1830年に独立し、ベルギーが成立します。なお、ルクセンブルクはオランダ王を君主としたまま、ルクセンブルク公国となりました。

このように複雑な歴史をもつ3カ国ですが、これらはかつて一つの国だったので精神的なつながりがまだ残っているのかもしれませんね。

http://tokkun.net/jump.htm


株主が動く! 集団訴訟と株主代表訴訟 ~ライブドア問題~

2006-04-19 13:54:36 | 経済

ライブドアが上場廃止になって一週間です。

堀江氏を信じて投資した株主はやりきれないでしょう。

当然株主の皆さんは動いています。

会社を相手取った集団訴訟では、原告数が既に1000名を超えるため、損害賠償額は40億円を超えています。

それにしても恐ろしい金額です。今のライブドアに支払能力はあるのでしょうか。

これと似て非なるものが株主代表訴訟です。

これは経営陣の責任を慣れ合いで曖昧にしがちだった日本の慣行を改めるもので、株主が会社に代わって経営陣を訴えるものです。これは↑で書いた集団訴訟とは違って経営陣が私財を使って(要は自腹で)、会社に賠償することになります。もちろんこの場合は個々の投資家は賠償の対象にはなりません。

ライブドアの場合、既に平松社長が会見で次のように述べています。

「もし違法行為が明らかになれば、厳粛な態度で臨みたい」

ということは株主代表訴訟ということにはならないですね。

 

http://tokkun.net/jump.htm


全店業務停止 どうする??アイフル

2006-04-18 22:48:12 | 経済

爽やかなのはCMだけということでしょうか。金融も変わったというイメージ戦略は完全に頓挫しましたね。実態は何も変わっていない、サラ金だったという事でしょう。

そんなところから借りるのが悪いと言う人もいるかもしれません。

が、それでは救われない現状もあるようです。

例えば国債の乱発により、民間に資金が回るよりも、国債市場に資金が回ってしまうような現状があります(これをクラウディング=アウト効果と言う)。資金繰りの苦しい零細企業は当然、銀行からの融資は期待できません。

更に銀行は2%の低利でサラ金にも融資しており、サラ金はこれを20%の高利で貸付を行うとのこと。

ということは、資金が健全な形では流れておらず、暴利を貪る悪徳業者が儲かるようになってしまっていたということですね。

今回の事件は氷山の一角のような気がします。

爽やかなCMに騙されてはいけませんね。

http://tokkun.net/jump.htm