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旅と山歩き・街歩きの記録です 今を語りながら過去も振り返って

観光地ではない?? 荻ノ島環状かやぶき集落:新潟県柏崎市

2011-08-27 12:10:54 | 町並み

 広い田んぼを囲むようにかやぶき屋根が点在している。



 環状集落と名付けられているのは田んぼを周回する道路に沿ってかやぶき民家が並んでいるからか。



 去年の夏休み、台風の近づく中を柏崎の「木村茶道美術館」を訪れた帰り道、無機質な高速道を避けて緑豊かな地方道を(といっても細い山道ながら国道)峠をいくつか越えて十日町に向かっていた。ガイド本によると街道筋には苔寺に匹敵する庭を持つ「貞観園」が有ると記載されていたので立ち寄り、雨に濡れた苔の美しさを堪能した。少し脇道にはいるとかやぶき集落が2カ所あるとも紹介されていたが、日暮れ近く時間がなかったので割愛した。

 今回15日は夜の花火大会までは予定がなかったので、道の駅巡りを兼ねて訪れてみた。国道から車のすれ違うのも危うげな脇道を入ると鎮守様であろう神社があり、脇に駐車場があった。看板脇には車の乗り入れは遠慮して徒歩での回遊のお願いが書かれていた。




 小さな集落でもあり、徒歩で散策しなければ意味のないことは当然のこと周回道路を探索した。入り口近くの家屋はよく手入れされきれいに整えられていて、隣の家屋は民宿となっているようだ。



 公民館か集会場であろうか、蓮池を前にコンクリート造りらしいが茅葺き屋根が乗せられていた。



 全体としては茅葺き屋根と稲穂の田んぼがマッチした日本原風景の集落だが、建て替えられ現代的な建物も多く見られたが、逆に手入れ不足で使われているようでも廃屋に近づきつつあるものも一部にあった。茅葺きの家も数軒が民宿として客を受け入れているが、白川郷や大内宿の様におみやげ屋や観光食堂はないようだった。こぢんまりとした集落だから当然とはいえ日常生活の中で存在感があり、観光化されてしまうとこの風景は消失するであろうもろさを感じる。

 

 koba3育った田舎では田んぼの中の道を学校へ通ったり、農家の友も大勢いて農作業の実際も知っているつもりだったが、農家が集落として存在していた記憶はない。むしろ酒蔵・味噌蔵などの黒板塀の蔵が目立っていたので、そちらに郷愁を感じる。幼児期に記憶になく、無い物ねだりの山国の里に憧れているので、久しぶりに“絵”にしてみた。



 この集落、観光客に頼らなくても従来の生業で維持出来るのであろうか、もっとも観光客が押し寄せても、民宿以外は直接収益を上げられる体勢にはないように見えたが・・・。

 逆光補正をしなかったので黒くつぶれ気味だが、せっかくの青空が白くトンデしまうので補正はしないようにした。



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