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旅と山歩き・街歩きの記録です 今を語りながら過去も振り返って

ニコンさん!ご苦労様でした ニコンカメラと大雪山:北海道

2011-01-22 09:55:23 | カメラと写真

 このところ開けることがほとんど無かったカメラ始め写真用品類の保管に使っている細身の食器戸棚を久しぶりに開いてみると、カラーネガの生フィルムが数本転がり落ちてきた。使用期限か製造年月を確かめると記載はない。確か以前は記載があったが、何時の頃からか見られなくなっている。どこかに記載があるはずと思い再度確かめたが、見つけられなかった。10本徳用パックだったから、取り出して廃棄した外装に記載があったのかもしれない。何時買ったかも記憶にないが、最後にフィルムを持って行った2007年ヨーロッパ旅行以来デジカメに移行しているので、その頃の残りであろう。

 棚にはカメラが数台(大衆機ばかりだが少ない数ではない)、交換レンズ、ストロボやレフランプがそれぞれ数台収まっているが、積み重なり取り出すのが容易ではない。レンズにカビが生えたり電池もほとんど切れているであろうから、これ以後保存する必要はなさそうに思える。カメラはキレの良さも性能もそれ程重要視して買ってはいないから、中古として処分する程価値のある機種もない。廉価大衆機種ばかりである。それでも廃棄物として「ゴミ」とするには忍びないので、買い取り専門に特化しているなじみの写真屋さんに相談してみるのが良い??大半はその写真屋さんから買っているのだが・・・。

 学生時代に大枚はたいてやっとの思いで買った「キャノンR」シリーズは、数年で大幅なモデルチェンジをしてレンズマウントが引き継がれず、交換レンズが供給も次機種に使用も出来なくなってしまって、キャノンには深い恨みがあるので就職後最初のボーナスでは「ニコン」を選んだ。と言っても給料はそんなに多くはないので目玉の「F」(その頃はフォトミックが最新だったと思うが)には手が出ない。その頃一眼レフ・フォーカルプレーン・シャッターは布幕の横スライドであったが、高速で精度の高いマミヤ光機製(コパル製だった???)の縦金属膜シャッター使用と言われていたので、「ニコマートEL」を購入した。もちろん、ニコン製一眼レフの中では最安値であったことが一番だったのだが・・・。



 カメラは単なる暗箱に過ぎず、一眼レフで最重要点のミラー跳ね上げ機構は機種を問わず一定、ならばレンズの多さが勝負と考えた。写真のELには21mmの広角が付けてある。標準レンズは省いたがその頃からピントのずれや周辺ボケで敬遠されていた「ズーム・レンズ」の性能が飛躍的に改善され実用的に問題が無くなってきて、アマチュアが趣味で使うのにはまずまずのレベルとなっていた。旅行や登山撮影が多いので、レンズ交換は煩雑でチャンスを逃がして仕舞う事が多くズームレンズは有り難かった。レンズ交換の手間を省くもう一つの手段としてはサブカメラに異なるレンズを付けておけばよい。同じマウントで比較的小型で軽い「ニコンEM」を追加購入した。



 付けてあるのは43~86mmのズームレンズであるが、別に75~200mmのズームレンズも購入している。



 21mmの広角レンズ購入の前に35mm広角も買っているが、2本の広角レンズはかなり後であったと記憶している。この4本のレンズでほとんどカバー出来ていた。

 

 この2台のカメラにそれぞれのズームレンズを装着、その頃夢中になっていた10倍ズームの着いた8ミリムービーと三脚を携え出かけたのが昭和42年(1967)秋の北海道旅行であった。8ミリムービー主体であったのでスチール写真は多くはない。おまけにモノクロに拘っていた時期だった。旭岳温泉(白金温泉と記憶していたが、天人峡の隣なので)の奥ではロープウエーの工事をしていて、途中登山道旭岳方向へは入れなかった。旭岳、遠くからでも焦点距離の違いから写角の違いで、大地の広がりと山のアップと異なった画像が得られている。

 



 広角レンズも持参していたようで、紅葉の終わった山肌が寒々しい。



 旭岳温泉近くの駒止の滝まで行ったようだが記憶がない。web上で確認したが確かに滝の形は一致している。全体像がないので、3種類のレンズでも収まらなかったのであろうか!

 



 9月末の北海道の朝は既に冬の気候になっていて、然別湖の日の出を狙って夜明け前に湖畔に三脚を据えて待ちかまえていた時は、凍えそうだったことを思い出す。



 この時の旅、北海道内を20日程歩き回っていたのだが、主の目的は開通したばかりの日勝峠の探訪だったのだが、何故か未だに画像が見つからない。色のないモノクロの写真は雑念をぬぐってくれるので好きなのだが、北海道旅行終盤雷電温泉から最後の宿泊地函館に向かう列車を待って駅のホームから周りを見渡し、遠くのニセコであろうか惜寂の雰囲気が漂っている。



 60歳近くになってからはピンぼけの写真が多くなっていた。露出はオートだがピントは手動で合わせなければならない。年齢から来る“目”の衰えと思われる。デジカメと違ってフィルムは現像するまで作品は見られない。旅先の写真は帰ってから結果が分かるので、取り直すこともままならない、というより失敗は取り返せない。と言う訳で、オートフォーカス機構を持つ「ニコンU」を追加した。



 これもF系列の廉価版、今まで保有しているレンズはオートフォーカスに対応出来ないのでこちらも買わざるを得ない。ニコン純正品は高価であり、ショートとロングの2本のズームレンズが必要になる。そこでレンズ専業メーカーの製品を検討した結果、タムロン28~200mmズームレンズとした。マニアに見せれば、ピントが甘く、歪みや周辺ボケもあり、ホワイトバランスも最良とは言えないであろうが、老眼の目には既に感じなくなってる。旧ニコンはカメラもレンズもダイキャストで重く、最新の物はプラスチックやグラスファイバーが多用されているので軽く持ち運びが楽になっている。フィルムを使う機会はおそらく無いであろうが、精神上の安心感を維持するために、この1台は残すことになりそうである。(買った時の試写の新宿副都心の画像はこちら!200mmレンズの威力が発揮されている)



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