漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

名画「世界の起源」

2019年03月31日 | 美術
先日、新聞の読書案内欄を見てたら、
「起源の物語」と云うのが目につきましてね。

副題に、
「クールベの《世界の起源》をめぐって」とありますから、

きっと自然科学か
歴史の本だろうなと思って読みだしたんですよ。

ところがどうも話が合わない。

読んでて分かったのは、
どうやら「世界の起源」と云うのは、

ある絵画のタイトルで、
しかも、かなりきわどい絵らしいと云うコト。

その紹介文、

“女性の秘部を精密な筆さばきで描いた
 クールベの「世界の起源」はそうした名画だ。”


クールベとはなんぞや、と辞書を引いたら、

19世紀のフランスの画家。
近代写実主義の代表的画家で「オルナンの埋葬」など。

で、
「オルナンの埋葬」を画像検索してみたら、
横長の画面いっぱいに参列者の並ぶ葬儀の絵。

ふーん、こう云う人かと思いつつ、

まぁ無理だろなと、
問題の「世界の起源」も検索したら、

これがなんと出てきたんですよ。

風呂あがり、
素っ裸のまま寝てしまった奥さんの、

布団をめくって
下から眺めているような絵。

顔は描かれてないから、
感情は勿論、表情も分からない。

足は半開きだから、
「女性の秘部を精密な筆さばきで描いた」には違いないが、

まぁ、水揚げされたマグロが、
そのまま浜に転がされてるような感じで、(笑)

「劣情を催す」と云う程のことはない、・・・かな。

新刊本「起源の物語」とは、

「この名画をめぐる、
 数奇な運命をたどったミステリアスな物語」、と読書案内にはある。

そのメイガを、
しばらく眺めるうち、思ったんですよ。

う~ん、
この絵じゃ秘部は開かれてないけど、

ここを開ければ、
たしかに、この世に生まれイズル以前の

「起源」たる
“ふるさとへ帰れそうだ” と。 (笑)





コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。