漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ルパンになるより詐欺師のほうが・・・

2013年09月25日 | 

あなたがもし、泥棒であったとして、
「一億円のダイヤ」と、同じく「一億円の絵画」、

どちらでも自由に盗める立場にあったとしたら、どうしますか。?

「ダイヤの方がいい」と云う方は、
アルセーヌ・ルパンや怪人二十面相の資質がありそうだし、

「絵画の方を」と云う方には、
詐欺師の素質が濃厚にあるかもしれない。

世に名画と云われる物が盗難にあうと,
必ずそのニセモノが、ウラの世界で跋扈すると云う話があります。

つまり、盗まれた名画のニセモノを作っては、
金持ちの収集家を訪ね、

「これが盗まれた名画です」と売り歩くわけです。

これなら現物以外にも何倍もの儲けが見込めますからね、
つまり、ルパンになるより詐欺師の方がモウカルのかも。 (笑)

実際、ルーブル美術館から、
ダ・ビンチの「モナリザ」が盗まれたとき、

「これが本物」と闇のルートで売られたモナリザは十枚をくだらないと云われてます。

もっとも自分では盗まず、盗難事件に便乗して、
ニセモノを売り歩くモサも居るそうですから、詐欺師の道も奥は深い。

そう云う犯罪を描き、
主人公に骨董屋の主人を据えたのが、

北森鴻著「孔雀狂想曲」、
表題作ほか七作を収めた連作短編集で、オモシロイ上に楽しい。

著者には他にも、
骨董の世界を扱った佳作が多数ありますが、
惜しくも先年、48歳の若さで物故されています。










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