やふねでふねいりふね

早期退職後の日々

「殿、利息でござる!」は実話

2016-05-15 18:09:35 | 娯楽
これは江戸時代に実際にあった話で、主人公の営んでいた酒店は今も営業しているというから驚く。
仙台藩の宿場町・吉岡では藩の伝馬(運送)の経費を負担することで困窮していた。茶師の篤平治の発案から酒屋の十三郎が行動を起こして、金に困っている藩に大金を貸して利息で町の負担を減らす方策を進める。町の商人たちから金を引き出して苦心して千両という大金を集めて嘆願することになり、肝入(町のまとめ役)も代官も協力して、数年かかって漸く藩の役人の承認を得ることができる。決定的だったのは、ケチだと言われながら何十年も町のためにお金を貯めて息子に引き継いだ老商人の存在だった。若い藩主もその行いに感心して酒の名前を与えてほめる。登場人物は良い人ばかり、ではないが誠意と成り行きでほとんどが協力的になる。
とても感動的なストーリーだ。

この物語の原作は「無私の日本人」という中の1話。日本人は自分を捨てて人のためになることを行うのが好きなのか?そんなことないと思う。他の人が集まってやっていることの仲間に入らないと気が済まないのではないか。良い流れでも、好ましくない流れでも乗らないと仲間はずれにされるのが心配なのか。自分だけ反対意見を言って波風を立てたくない民族なのかもしれない。

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