猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

水野 英子 「星のたてごと」 1巻~3巻

2006年10月05日 14時51分40秒 | マンガ家名 ま行
                私の持っている水野 英子先生、最後です。



                 


 自分で買ったのに、ああ懐かしい。なんと、1巻は昭和43年1月16日初版ですよ。私は15歳、中学生でしたね。小学生の頃に週間マンガ雑誌が出始め、(男の子用にサンデーとかマガジンとか、女の子用にマーガレットに少女フレンドとかね) 中学校になってから、それらの中の名作がコミックス化され始めました。喜んで買ってましたね。処分したものもあると思うけど、捨てられずに残しておいたから、こうして皆様にも書影を披露できると。


 ㈱朝日ソノラマ サンコミック
 1巻 昭和43年 (1968年) 1月16日初版 240円
 2巻 昭和43年 (1968年) 2月25日初版 240円
 3巻 昭和43年 (1968年) 6月29日初版 240円

 1巻の帯に、富島 健夫氏 (若い方、分かるかな、当時人気のあった若者向け小説家の方です) の賛が書いてあります。引用しますと、

 物語の発展には、女性作者にめずらしく雄渾なドラマがある。その上で女性的な詩がちりばめられている。男性の読者も多いゆえんであろう。これはマンガという形式で描かれた愛と戦いの叙事詩である。


         38年前に、分かっている方はわかっていらっしゃる。


 お話は・・・今読むと、後から出てきたものが多過ぎて、ロールプレイングゲームというか、「指輪物語」 というか、サムソンとデリラも居るし、敵と味方に分かれたヒーロー、ヒロインの恋は 「トリスタンとイゾルデ」 か?、ファンタジーなら、何でもあり ? いやいや、今読んでも骨太で超大作です。現在のマンガ作家が描いたら、優にコミック10巻以上にはなる物語です。それをスピード感溢れる筆致で畳み掛けるように進める作者の力量は素晴らしい 

 初出誌は 「少女クラブ」 で、1960年1月号~1962年9月号まで連載されています。当時、少女マンガの大傑作ともてはやされたのも分かります。

 1968年6月付けの作者あとがきに、連載中、病気か何かで約30ページの代筆を頼み、コミックにする時に描き直したとあります。そして、当時の線はもう描けなくなっている・・・と。確かにそれらのページだけ絵柄が違います。少なくとも8年は経っていないと思われるのに、違いますね~。このコミック中で比べられて、ラッキーです。そして又、この後の 「ファイヤー!」 とも、もちろん全然違います。DOGI様 (木原 敏江先生) も言っているように、絵柄は変わるもの、それもファンには興味深いものです。

 3巻の最後に同時収録されている 「ルル」 結構好きです。初出はやはり 「少女クラブ」 で、1962年10月~12月号までの短期連載。
 母物とラブコメを足して割ったようなお話ですが、軽いタッチのこんな物語、水野先生の可愛い絵柄にぴったりで、当時の週間少女マンガ雑誌を懐かしく思い出しました。

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8 コメント

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貴重! (トロ)
2006-10-05 16:32:25
すごい貴重な漫画ですね~!!

( ゜Д゜)ヒョエー

色や絵がレトロですごく可愛いです~(ノ´∀`*)

私、なに読んでたかなぁ~・・・?

おいとけばよかった~!!
本当に。 (トミー。猫とマンガとゴルフ~の管理人)
2006-10-05 17:07:47
 トロ様

 当時あったマンガ本、全部とっとけば、今頃 まんだらけ に売って一財産・・・ってそんな事できませんわな。

 
面白かったです!! (たれぞ~)
2006-10-05 20:22:02
これもお借りして読んだんですが、私は「ファイヤー」よりこの「星のたてごと」の方が好き。



なんかキラキラした少女漫画の夢がぎっちり詰まっている感じがします。

「白いトロイカ」の時も感じたけど、当時まだ少女漫画家が少なかった中でこんなにロマンチックなお話は当時の少女たちを虜にしたんでしょうね。

なんとなく判ります、その感じ



はぁぁ~「銀のはなびら」も読みたい
初めまして (夜)
2006-10-05 21:46:27
タレゾーさんのブログから紹介を受けまして

お邪魔しました



ふふふ、私と好みがダブりますね~

私も水野さんが大好きで作家買いしてました

水野作品の中では「白いトロイカ」と並んで

1、2番のお気に入りです



当時(と言っても、さすがにリアルでは読んでませんが)

女性は弱いもの、しとやかに守られるべき者って言う感じのマンガが多かった時代に

剣を持って戦う勇ましいヒロインが出てくる作品て

これと「りぼんの騎士」くらいだったんじゃないでしょうか

そういう所が大好きで

ドキドキしながら、何回も呼んだ記憶があります



後で知ったんだけど

「ニーベルゲンの指輪」のワルキューレの乙女を元ネタにしてたんですよね、これ

水野さんて作品に教養がにじみ出てません?

だから、どれ読んでも

今でも色あせないんだと思います



Re:「星のたてごと」 (tooru_itou)
2006-10-06 02:01:42
 1巻の帯、富島健夫氏が書いてるんですか♪(^o^)。富島氏の小説

随分と読んでま~す(笑)。当時、若者だったから(笑)。

 水野英子さんシリーズの最後に「星のたてごと」を持って来た(トミー)

さんの意図がひしひしと感じられてきます。グッジョブ♪(^o^)。

 追伸:

「漫画家さんちの猫」を古本でネット注文しました。早く届いて欲しい、 

(トミー)さんが「永久保存版」と決めた中身が読みたいデス(^o^)。
Ah~懐かしい (満天)
2006-10-06 10:18:13
富島健夫さんの小説は良く読んだナ~

当時は小説家になりたかったので…良くマネをして…小説を書きました(恥)

あんなに沢山読んでたのに…忘れていました。。

「星のたてごと」はやっぱり読んでますね。

絵とトミーさんの紹介文は私の琴線を刺激してます。ただ、毎週買えなかったで所々しか読んでいないみたい…。

しかし、トミーさんは「お宝」沢山持ってますね~羨ましいナ~!

コメント有り難うございました。 (トミー。猫とマンガとゴルフ~の管理人)
2006-10-06 11:25:20
 水野先生、お好きな方、多いですね。50歳以上の方なら、初めて夢中になった女性マンガ家ですし、その後の24年組に多大な影響を与えた方です。



 たれぞ~様

 私は、逆に 「白いトロイカ」 の方が好きかなー。でも、 「白いトロイカ」 最後まで読んで無いのですよ。コミックを途中しか買ってなくて、それも失くしてしまって。絵柄が新しくて好きでした。文庫ででも、探そうかしら。読んでないと余計憧れが。



 夜様

 初めまして。まぁ嬉しい。もしかして同年代か少し下の方 ? 昔のマンガを語れる方が増えて、嬉しいです~。

 あーっワルキューレでしたか。勇ましいのね。そういえば、 「まりしん」 の中でも、民族独立の女闘志のドリナが、自分で自分の事を 「ワールキューレよ」 と言っていたっけ。

 「星のたてごと」 の主人公も、剣を取って、時には人を傷つけて、悩んだりしていたのよね。これは 「ニーベルングの指輪」 もしっかり読んでみたくなりました。

 女性漫画家さんたちの教養の深さ、凄いですよね。和物も洋物も、みなさんしっかり調べ上げてから書いているので、バックの小物ひとつ手を抜いてません。

 萩尾先生が、インタビューの中で、「ポーの一族」 を描く時、「この時代のランプはこう、ガラスの窓はもうあったかとか、調べるのが面白い」 と言ってました。 (10年ほど前の クレア THE 少女マンガ!!)



 名作は1日にしてならず、ですね。



 tooru_itou様

 いつも、お越しいただき、ありがとうございます。



 >富島氏の小説随分と読んでま~す(笑)。当時、若者だったから(笑)。



 私も読みましたよ。少女向き月刊小説誌には、必ず載ってましたからね。少年向きにも載っていたのかな ? 

 特に 「星のたてごと」 を最後にとは意図してなかったのですが、残ってしまって・・(汗・汗) でも、人気は最高でしたよね。



 「漫画家さんちの猫」 頼まれたのですか!

あー、私、この6月に16歳のオス猫を死なせたので、(詳細はそれ以前の拙ブログ、カテゴリ 猫・動物 をご参照下さい。)余計涙もろくなってて、普通の人が読んだら又、感覚違うかも。違っていたら、ゴメンナサイです。

タチの差で、私が遅かった。 (トミー。猫とマンガとゴルフ~の管理人)
2006-10-06 11:42:56
 満天様

 私がコメ書いてる間にお越し頂いたんですね。逆になりまして。

 小説家になりたかっのですか!読んでみたい・・・・。思春期の頃ってやりますよね。私もまんま、好きな作家を真似して書き散らかしたりして。(恥)残ってなくて良かった。

 

 >「お宝」沢山持ってますね~羨ましいナ~!



 結構、物持ちが良くて、というかケチなのか引越ししても、結婚しても、マンガ本は持って歩いてました。大量では無いですが、厳選していたのがかえって良かったのかも。

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