わたしたちの住処をつくる記録

いえづくりについて、できごとと考えたことを記録しておきます

峠の向こう側へ

2015-03-06 22:32:17 | 土地まで
 2013年秋口から、土地探しは「峠越え」を果たしました。私の実家に近い方へ視点を移したのです。

 私もよく知っている地名で、かなり地価が高いはずのところに、激安といえる広い土地が売り出されていました。関東の不動産会社が仲介しており、地元の業者じゃなかったので「掘り出し物」かと思い、とにかく見に行きました。これが峠越え第一号の見学地だったはずです。地図上で見る限りは、高台で景色もいいはず。そしてなんとRCの「地下車庫」付きとあるではないですか!
 行ってみると、「激安」の理由がわかりました。
 まず、土地の南側半分近くが北向き斜面の擁壁でした。つまり、日当たりは決してよくなく、しかも、南に見下ろすはずの町は見えず。
 
 それでも二階からは少し景色が見えるかも、と雑多な木々が茂っていた擁壁の上を見上げると、木漏れ日と一緒にかすかに見たことのあるような形の影が。
 「そういうことか」
 そこは日当たりのいい緩やかな南斜面の、どこまでもつづく大きな大きな墓地の頂上だったのです。

 カーナビを頼りに裏側から回り込んでこの区画に入ってきたため気づきませんでしたが、町側へ降りてゆくと墓地の中の道を通ることになります。妻は「そんなに悪くない」という印象だったようですが、私にはどうも…

 このようにして、峠越え後の土地探しもまた「墓ビュー」から始まりました。
 ここの安さは魅力的でしたが、少し郊外に出れば安くて気持ちのいい土地があるのではないか、と私は思いました。そこで、実家のある町や北アルプスの見えるほうの町へ、土地探索の範囲を広げてゆくことにしました。

 ところで、この「峠越え」を後押ししてくれたのは妻でした。ついでにわたしは、将来の職場についても意を固めました。このことについて、私は妻に感謝しています。


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