<生まれたときめき>
<あの日から世界は>
<変わり始めたんだ>
東京・お台場にある自由な校風と専攻の多様さで人気の高校・私立虹ヶ咲学園に通う上原歩夢と高咲侑は、幼馴染の高校2年生。いつも一緒の2人は、その日も学校が終わるとお台場をブラブラ歩きまわり、ショッピングやカフェを楽しんでいた。昨日から続く――そして明日も続いていく、いつもと変わらない放課後。そんな中、突然歓声が響き渡る。駆け寄る歩夢と侑の視線の先に映ったのは、圧倒的なパフォーマンスを見せつける1人のスクールアイドルの姿で…。
4月からNHK、Eテレで再放送中のテレビアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」___
ラブライブ!シリーズの第3弾となるこのアニメ。前年夏季に他局で放送されたもので再放送となるのですが、NHKがその再放送をよく決断できたものだと驚きを隠しきれない自分です。しかも、日曜の19時と言うゴールデンタイムに!更に、7月の夏アニメ期には同時間帯でラブライブ!シリーズの第4弾「ラブライブ!スーパースター」も続けて放送すると言う事でライバーさんに限らず、アニメファンにとっては狂喜乱舞の喜びようなのですけどね。
しかしこの「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」(虹学)と言うアニメは、過去シリーズとは打って変わってストーリーもキャラクターもとても新鮮に感じる内容です。
先ずは、第1話から服装が既に半袖の夏仕様。
最終回も夏休みにも入っていないような(もしかしたら夏休みになっているのかも知れないですが…)感じで、過去シリーズのような季節と共にストーリーが進んでいく感じではないですね。
そして、スクールアイドルたちがその出場を夢に見る大会「ラブライブ!」を目指して活動している訳でもなく、ソロのアイドル活動を追求する同好会集団と言う感じです。
『何ですか?』
『スクールアイドルとしてせつ菜ちゃんに同好会に戻って欲しいんだ』
『何を…』
『もう全部分かっているんでしょう!私が同好会にいたらみんなのためにならないんです!私がいたらラブライブに出られないんですよ!?』
『だったらラブライブなんて出なくていい!』
『私の本当のワガママを、大好きを貫いてもいいんですか?』
『もちろん』
『あなたは今 自分が思っている以上にすごいことを言ったんですからね』
『どうなっても知りませんよ!』
『でも少し盛り上がりすぎかも』
『先生に見つかったら怒られちゃいますよ?』
『どうする?生徒会長』
『今の私は優木せつ菜ですよ!』
『見つかる前に退散しましょう!』
『オー!』
言い換えれば、とある学園のスクールアイドルたちが巻き起こす、叶えたい夢の一片と青春の一瞬を切り取った、ちょっぴりローカルな物語り___
この同好会が模索したのは競い合う大会「ラブライブ!」とは違う新たなステージ。各自が求める理想のアイドル像を実現する祭典「スクールアイドルフェスティバル」の開催。
そして何と言っても、過去シリーズとの最大の相違点は“9人のスクールアイドル”とそんな彼女たちを応援したい“あなた”として登場する10人目の少女の存在。それが高咲侑と言うファン投票で決せられた名前を持つキャラクター。
あくまでもスクールアイドルは9人であって、高咲侑は決してステージには登壇しません。おそらく楽曲にも参加していないだろうし、ヴィジュアルポスターなどにもその姿を見る事も殆んど無いのだろうと推察します。
少し手前勝手で強引な持論になりますが、敢えて主人公としては役不足感が否めないセンターポジションに上原歩夢を配し、その不足感を補填するために高咲侑を幼馴染として配役することで、テレビモニターの向こうに居座る自分たちの親近感を引き立たせて、高咲侑目線でこのアニメの世界観に引きずり込ませようとしているのではないか?と考えてしまいます。
夢を追いかける人を応援することで自分にも何かが見つかる___
そんな“わたしを叶える物語り”___
「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、再放送でも見逃せません。