藤宮周は、人付き合いが苦手な一人暮らしの高校一年生。同じマンションの隣には、天使様と呼ばれる学校一の美少女・椎名真昼が住んでいる。ある日の学校帰り、周は雨の中ずぶ濡れになっている真昼を見かけ、傘を貸す。翌日、風邪を引いてしまった周を看病することになったことから、特に関わり合いのなかった二人の、不思議な交流が始まった――。
『とにかく。あのときはただ頭を冷やしたかっただけです。あなたに風邪をひかせたのは申し訳なく思っていますが…』
『いいよ別に。俺が勝手にしたことだし、罪悪感を抱かれても困る。椎名と関わるのもこれっきりだし』
『えっ?』
『ハァ…まさか俺が恩を着させてあわよくば、とか考えてると思ったか?面倒くさいだろうお前だって。好きでもない男にかまわれるの』
『それはそうですが…』
『やっぱりか』
『あっ…』
『別にいいと思うぞ。むしろ安心した、天使も人並みにそういうのは迷惑なんだって』
『やめてください、その呼び方!』
『まあ…だから用事もないのに、わざわざ関わることはないよ』
『フフッ…』
『残り物ですけど…どうぞ』
『うまっ…すげえな天使』
『これ返す。うまかった』
『わざわざありがとうございます。ちゃんと洗ったのですね、偉いです』
『じゃ…どうぞ』
『えっ?いや。あの…タッパー返しに来たんだけど』
『今日の晩ご飯です』
『うん…分かるけどな』
『一応聞きますが。アレルギーないですか?好き嫌いは受け付けませんが』
『ないけどな。あっいや、またもらうのは…』
『1人だと作り過ぎますし、もらってくれたらありがたいです』
『アア…そういうことならありがたくもらうけどさ。普通こんなことしてたら、相手が好意持たれてるんじゃないかと勘違いするぞ』
『しますか?』
『あっ…いや、ないな』
『じゃ問題ないでしょう。では私はこれで』
(それから…次の日も)
(また次の日も)
(椎名から中身の入ったタッパーを手渡される、不思議な日常が始まった)
『うまっ…』
タイトルからして“主人公はどれほど天使様に甘やかされるのか”と期待いっぱいで視聴に臨んだ第1話なのですが、物語序盤の微妙な距離感に“それほどでもないやん”と言うイメージを抱いた自分です。でも、真昼ちゃんの噂に違わない天使のような愛らしさは、これから綴られていくお話に否応なしに期待させられちゃいますね。
そして第2話では、最早___
“これはもぅ半同棲生活やん”と言っても過言ではない展開に。
ヴィジュアル的にも可愛らしい真昼ちゃんがこんなにお手軽に隣人の野郎に手料理を食べさせるとは!思わぬところで嫉妬心が芽生えてしまい、“これは架空のアニメの世界、アニメの世界”と念仏のように呟きはじめた自分です。
心身ともにイケメンで配慮の利く主人公と容姿にも勉学にも努力を怠らないヒロイン。
しかし第3話、第4話では、この二人の欠点が浮き彫りに___
それは「知らない人が聞いたら、お互いの行動はもぅ付き合っている以外の何ものでも無いやん」と言えること。
テレビ画面を見つめながら二人の無自覚さに、ついついニヤけてしまう自分です。
「あれ?周くん。これ何ですか?」
『うん?ああ。ケーキ』
『ケーキ好きなのですか?』
『いや別に。お前に買ってきた』
『…で、感想は?』
『お…おいしいです』
『違う。食べさせられた感想は?』
『非常に…居たたまれなくなりました』
『だろうな…こういうの人にすると勘違いされるぞ』
ベタな展開かも知れませんが、その王道感がこの二人にはぴったりなストーリーなのでしょうね。
『ンンッ…ンンッ…』
『真昼。傾いてる』
(なんだこれ…かわいい)
『ンンッ…ウワッ!』
真昼『アア…』
周『別に体は傾けなくてもいいんだぞ』
このアニメ。この後も続くイチャイチャ感。視聴者に対する羞恥プレイ&放置プレイが過ぎますね。お話も中盤へと更に盛り上がりを魅せてくれそうです。
思わず行進したくなるようなOPテーマ。そして、ヒロイン真昼ちゃんが甘く優しく歌い上げるEDテーマ。いずれも真昼ちゃんの可愛さ満載の作画が最高ですね。
久々に我が家の壁と床に穴が開きそうな素敵なアニメを見させていただきました。