♪夏も近~づく八十八夜~♪___
この童謡が聞こえだす頃、萌えるような緑の勢いと共に初夏の兆しを感じ取る季節が訪れます。「八十八夜」とは、雑節のひとつで、立春の日から起算して88日目にあたる日を指し、今年の八十八夜は5月1日。この頃、茶摘みが始まる時季で、茶農家にとっても新茶の収穫がはじまる重要な日とされています。
そんな八十八夜からは少し早い4月22日、自分は宇治の街で茶摘み体験を楽しんで来ました。
京阪電車宇治駅ホームから一望できる「お茶の宇治のまち歴史公園」。広々とした敷地内には芝生公園と茶畑。そして交流館「茶づな」では、お茶に関する疑問を解決してくれるミュージアム(有料)をはじめ、様々な体験プログラムが開催されています。
少し蒸し暑くなりそうな予報だったこの日。8時過ぎに宇治駅に到着した自分は、先ずは宇治神社、宇治上神社をお参りです。藤の花もあと1週間ほどで見ごろを迎えそうですね。
9時前に「お茶と宇治のまち歴史公園」に到着した自分は、先の京アニ事件の追悼モニュメントに祈りも捧げておきます。
そして、9時の開館と同時に受付カウンターへ。
10時からの茶摘み体験を前にミュージアムを閲覧します。今回の「茶摘み体験」にはミュージアム入場料金も含まれています。場内では動画撮影と映像展示撮影が禁止で、展示物に対しての撮影はOKとのことでした。
「どうせ、形ばかりの展示内容なのでしょ?」___
自分も最初はそう思っていました。しかし!
結構、解りやすい展示内容とその趣向は、思わず足を止めてしまいます。
お茶の歴史、宇治とお茶との拘り、お茶に関する雑学。豆知識を得るには最高のミュージアムだと実感です。
わらべ歌「ずいずいずっころばし」の現代訳や茶壷行列の格の高さなど解りやすく解説してくれます。
2階屋外テラスから見下ろす風景も新鮮。館内をひと回りしたら丁度、集合時間の10時です。
自分の他には6人ほどのオバサマ方がご一緒です。インストラクターさんに先導され畑の中へ。この時、空は曇り空。陽射しも優しく、体験に集中出来そうです。
通常は、摘み方として新芽の“一針二葉”が基本らしいのですが、この時季は“一針三葉”や“四葉”でも全く、構わないとの事でした。
摘み取りの際は爪を使わず、指の腹で摘み、手前か奥に引けば摘み取れる不思議です。
「これは何とも。実に面白い」
当初、摘み取りよりも撮影をメインに考えていたのですが、摘み取りが楽し過ぎてつい、夢中になってしまった自分です。
摘み取った新芽は勿論、お持ち帰りOK!40分ほどの短い時間でしたが貴重な体験が出来たと思います。
葉「緑~!緑が眩しい季節になってきたね」
緑「ありがとうございます。若葉が萌える月ですからね」
葉「ありがとね。何だか照れちゃうね」
緑「照れちゃいますね」
緑「でも!もう一人、忘れてはいけませんよ」
葉「つばめも飛び交う季節だよね!えい!」
つ「なんで私?」
この後、開店直後の「ダイニングきく」さんでいつものようにカレーを頂きます。楽し過ぎた茶摘み体験も報告。
縣神社へのお参りも忘れません。
「日の出園」さんでも買い物と併せて茶摘み体験の報告です。積み立ての茶葉に「新茶の香りがする」と目を細めておられました。日の出園さんもお茶屋さん。やはり、この季節になると気合もはいるのだとか。
「喜撰茶屋」さんでは「宇治どら焼き」と「抹茶とさくらのきんつば」を購入。先の宇治商店街周遊企画の「全員」ステッカーも頂けました。
観光センターの五線譜スコアノートは書き込みがいっぱい。流石、この時季。たくさんのユーフォファンが宇治を訪ねて来た様子が伺えます。
「伊藤軒」さんでは前々回、前回と同じ店員さんの姿を見つける事が出来ました。ひと言、ふた言、言葉を交わすだけですが、それがとても楽しいのです。先日、本店さんにもお邪魔した事も報告できました。今回は「八ツ橋抹茶どら」なるものを購入。これもまた、美味です。
ラストは「紅茶館」さんに立ち寄り。今回は「アップルレモンティー」をチョイス。紅茶って、こんなに口当たりが優しく、香り立つものだったのですね。思わず紅茶も好きになってしまう、そんなお店です。
アニメを通して、その地を好きになって。その地で営む人たちと知り合って…
この地で過ごす時間は、とても優しい。
どれほど宇治の街を訪ね歩いても、まだまだ魅力があふれ出す。
茶摘み体験と同時に今回も一層、宇治の街が大好きになってしまった自分です。