日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

はまなす惜別乗車 - 世知辛い世の中

2016-01-29 07:04:04 | 関東
列車は大宮を発車し関東平野を北上中です。先週末に列車を手配した時点で、二人掛けの窓側は満席だったため、今回は必然的に三人掛けの側に回りました。数日前の時点でこれなら、満席もあり得るかと覚悟したところ、窓側と通路側がほぼ埋まり、三人掛けの中央もところどころ埋まっているというのが大宮発車時の状況です。そして自分の隣は空席です。結果として先週の「はくたか」とほぼ同じ状況で済んでくれたのは助かります。
三人掛けということからもお分かりの通り、今回も普通車指定席を利用しています。問答無用の全車指定で料金を分捕られるなら、いっそのことグリーン車を奢るというのが、東北新幹線を利用する際の方針でした。しかし最近では、よほど混みそうな状況でもない限り普通車で済ませるのが通例となりつつあります。これは、活動の頻度が上がった分だけ一回あたりの予算を縮減しなければならないという事情に加え、E5系のグリーン車が先代のE2系に比べあからさまに安っぽくなってしまったという理由によります。
まず前席の背面に取り付けられた樹脂製のテーブルとドリンクホルダーがみすぼらしく、背面にある枕もウレタン製の安物に代わりました。安普請を際立たせるかのごとき木目調の壁紙もいただけません。さらに残念なのは、フットレストがレッグレストで代用されたことにより、足が宙に浮く形となって、長時間乗っていると疲れてくることです。おしぼりと飲み物のサービスもいつの間にやら廃止されました。その一方で普通車の背ずりは高く立派なものとなったため、普通車とグリーン車との格差は明らかに縮小しています。そのような状況だけに、新青森まで実質四千円超のグリーン料金を費やすよりも、その分を酒代に回したいという考えが支配的になってきた次第です。
北海道新幹線の開業後、函館までの特急料金が大幅に値上げされると、グリーン車に乗る余地はますます狭まると予想されます。今までグリーン車を奢っていた人間が普通車に乗り換えるということは、それだけ魅力の乏しい車両とサービスしか提供できていないということに他なりません。まあ事業者の側としては、無条件に乗ってくれる金持ちこそがありがたく、なけなしの金をはたいて乗る庶民はどうでもよいということなのでしょう。世知辛い世の中です(苦笑)

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