腹ごしらえしてから那覇新港に立ち寄るという流れも、半ば定跡化してきた感があります。本日は大阪からの琉球エキスプレスが停泊中。一昨日の朝に着き、次の出航は明日の夕方との掲示が待合室にあります。つまりその間ここから発着する旅客船はないわけです。それにもかかわらず待合室が開放されているのは、いかにも沖縄らしい大らかさといったところでしょうか。盛岡のバスセンターも顔負けのうらぶれた雰囲気も秀逸です。
おはようございます。天候に関しては多くを期待していなかった今回の活動ですが、幸いにも直前に天候が上振れし、今のところ青空が広がっています。沖縄の天候ほど当てにならないものはなく、また明日は無情の雨が降るとの予報ではありますが、昨日もおおむね晴れたことを考えると、足掛け三日のうち二日にわたり青空が広がったわけです。雨で全く使い物にならなかったり、今にも降り出しそうな曇り空が終始続いたことも過去にはあります。前回には及ばないとしても、今回の天候も十分上出来の部類ではないでしょうか。
終日滞在可能な中日には、名護方面へ向かうのが定跡です。高速道路で直行するのは味気なく、だからといって全区間一般道では行動範囲が限られるという経験則に照らし、一部区間だけ高速道に乗るという流れも定着してきました。本日もそのような方針に従って動きます。
終日滞在可能な中日には、名護方面へ向かうのが定跡です。高速道路で直行するのは味気なく、だからといって全区間一般道では行動範囲が限られるという経験則に照らし、一部区間だけ高速道に乗るという流れも定着してきました。本日もそのような方針に従って動きます。
那覇市街に戻り、定宿のロコイン沖縄に入りました。一風呂浴びて夜の街に繰り出そうというところです。
那覇で呑むというと、近年は専ら一銀通りの周辺を主戦場としており、国際通りには近寄りもしないのが常態化しています。その一銀通り周辺でもとりわけ愛用してきたのが「八合一升」と斜向かいのhinodeであり、二泊のうち一泊目は前者を、二泊目は後者を一軒目に据えるのが定着して久しくなります。しかし、今回はその布陣を崩すことにしました。一軒目にはあえて他の店を選び、「八合一升」を二軒目に回すというのが本日の構想です。
実は、去年訪ねたとき店内が比較的賑わっていて、なおかつ接客のお姉さんと青年が今一つ要領をわきまえておらず、注文したつもりの品が通っていなかったり、代わりに選ぼうとしたものが品切れだったりして、見事なまでの惨敗を喫するという経験をしました。その経験から、遅い時間の方がむしろよいのではないかという仮説を立てた次第です。全国各地の酒場の中でも、自身最も古くから通う店の一つでもあり、いの一番に立ち寄りたくなるのは人情ながら、そもそも初めて訪ねたときも、他店で呑んだ後の二軒目でした。今回は原点に立ち返ってみるのも悪くなかろうと考えました。
六軒はしごした長崎とは対照的に、思ったほどはしごできないのが那覇の特徴です。例えば、去年は両日とも二軒で終わり、しかも二軒目は同じ店だったため、二晩で実質三軒しか訪ねていないことになります。二晩で三軒という結果は一昨年についても同様でした。
こうなる理由として、酒の消費に時間が要るという点が挙げられます。泡盛を一合頼み、水で割りつつ吞んで行くため、清酒に換算すれば二合、三合相当となり、必然的に滞在時間も延びるばかりか、三軒以上のはしごでは体力的に持たないというわけです。そのことに気付いた段階で、数を稼ごうという考えはなくなりました。今夜も二軒寄れれば十分と考えています。
那覇で呑むというと、近年は専ら一銀通りの周辺を主戦場としており、国際通りには近寄りもしないのが常態化しています。その一銀通り周辺でもとりわけ愛用してきたのが「八合一升」と斜向かいのhinodeであり、二泊のうち一泊目は前者を、二泊目は後者を一軒目に据えるのが定着して久しくなります。しかし、今回はその布陣を崩すことにしました。一軒目にはあえて他の店を選び、「八合一升」を二軒目に回すというのが本日の構想です。
実は、去年訪ねたとき店内が比較的賑わっていて、なおかつ接客のお姉さんと青年が今一つ要領をわきまえておらず、注文したつもりの品が通っていなかったり、代わりに選ぼうとしたものが品切れだったりして、見事なまでの惨敗を喫するという経験をしました。その経験から、遅い時間の方がむしろよいのではないかという仮説を立てた次第です。全国各地の酒場の中でも、自身最も古くから通う店の一つでもあり、いの一番に立ち寄りたくなるのは人情ながら、そもそも初めて訪ねたときも、他店で呑んだ後の二軒目でした。今回は原点に立ち返ってみるのも悪くなかろうと考えました。
六軒はしごした長崎とは対照的に、思ったほどはしごできないのが那覇の特徴です。例えば、去年は両日とも二軒で終わり、しかも二軒目は同じ店だったため、二晩で実質三軒しか訪ねていないことになります。二晩で三軒という結果は一昨年についても同様でした。
こうなる理由として、酒の消費に時間が要るという点が挙げられます。泡盛を一合頼み、水で割りつつ吞んで行くため、清酒に換算すれば二合、三合相当となり、必然的に滞在時間も延びるばかりか、三軒以上のはしごでは体力的に持たないというわけです。そのことに気付いた段階で、数を稼ごうという考えはなくなりました。今夜も二軒寄れれば十分と考えています。
その後は去年の行動をそのままなぞり、具志川城、喜屋武岬で夕景を眺めた後、魂魄の塔、平和の礎に立ち寄ってひとまず終了となりました。あとは那覇市街に戻るだけです。
去年の到着時は蒸し暑く、11月にもかかわらず宿の自室に冷房を入れるという経験をして、さすがは沖縄と実感したものでした。しかし今回は、到着した直後こそ生暖かい強風が吹いてはいたものの、その後の天候は秋そのものといった感がありました。まず夕日が沖縄とは思えないほど弱々しく、その夕日が沈む頃には風も止み、適温無風のキャンプ日和となりました。周囲からは虫の声も聞こえてきます。
十年以上通い続けた経験から、沖縄に冬らしい冬がないのは承知しています。しかし、秋らしさは十分感じられるものだと、今回ようやく知ったとでも申しましょうか。沖縄を旅するならこの時期が一番という考えが、自分の中では次第に確立されてきました。
去年の到着時は蒸し暑く、11月にもかかわらず宿の自室に冷房を入れるという経験をして、さすがは沖縄と実感したものでした。しかし今回は、到着した直後こそ生暖かい強風が吹いてはいたものの、その後の天候は秋そのものといった感がありました。まず夕日が沖縄とは思えないほど弱々しく、その夕日が沈む頃には風も止み、適温無風のキャンプ日和となりました。周囲からは虫の声も聞こえてきます。
十年以上通い続けた経験から、沖縄に冬らしい冬がないのは承知しています。しかし、秋らしさは十分感じられるものだと、今回ようやく知ったとでも申しましょうか。沖縄を旅するならこの時期が一番という考えが、自分の中では次第に確立されてきました。
一挙に興ざめさせられましたが、気を取り直して出発します。今回の相棒はホンダフィットです。
例年通りOTSレンタカーですが、今回は新設された壺川の営業所を拠点にしました。かつては空港の至近にあった営業所が、大幅拡張する形で豊見城に移転してからというもの、送迎バスでの移動も最終日の返却も面倒になってしまったため、市街にできたこの店舗を試しに利用してみた次第です。もちろんよいことばかりではなく、空港との間の送迎はありません。ただしゆいレールの駅には近く、送迎バスとおおむね同程度の時間で営業所には着きます。長蛇の列ができる豊見城の営業所と違って待ち客がほとんどおらず、受付がすぐに済むのも好都合でした。
もう一つ違いが出るとすれば返却時ではないでしょうか。豊見城の場合、那覇市街から向かうのが面倒で、なおかつ返却後は送迎バスでまっすぐ空港に行くしかありませんでした。しかしこの営業所なら、那覇の街で名残を惜しんでからゆいレールに乗るという選択も可能です。今回の結果次第では、ここを新たな拠点にすることも検討に値するでしょう。
例年通りOTSレンタカーですが、今回は新設された壺川の営業所を拠点にしました。かつては空港の至近にあった営業所が、大幅拡張する形で豊見城に移転してからというもの、送迎バスでの移動も最終日の返却も面倒になってしまったため、市街にできたこの店舗を試しに利用してみた次第です。もちろんよいことばかりではなく、空港との間の送迎はありません。ただしゆいレールの駅には近く、送迎バスとおおむね同程度の時間で営業所には着きます。長蛇の列ができる豊見城の営業所と違って待ち客がほとんどおらず、受付がすぐに済むのも好都合でした。
もう一つ違いが出るとすれば返却時ではないでしょうか。豊見城の場合、那覇市街から向かうのが面倒で、なおかつ返却後は送迎バスでまっすぐ空港に行くしかありませんでした。しかしこの営業所なら、那覇の街で名残を惜しんでからゆいレールに乗るという選択も可能です。今回の結果次第では、ここを新たな拠点にすることも検討に値するでしょう。
無味乾燥な空路での移動を経て那覇に着きました。今回で三度目となる長崎から那覇への移動でしたが、過去二度に比べて非常に難儀させられましたorz
まず、空港行のバスが補助席まで埋まる混みようで、下車にも数分かかる状況でした。当然ながら空港も混んでおり、検査場には長い列が。機内もほぼ満席で、窮屈な座席に縛り付けられひたすら耐えるしかなく、あまつさえ那覇空港が混んでいるとの理由で到着が20分遅れ、苦痛な時間がなおさら長く感じられる始末です。これまで長閑に感じていた長崎空港も、土曜にはさすがに混むようで、快適性にも雲泥の差がありました。
列車と違い定員以上に混むことはあり得ない以上、まだましといってしまえばそれまでなのでしょう。羽田、福岡などの大空港に比べれば、取るに足らない程度の混雑だったのは事実です。この程度で騒いでいては、飛行機など乗っていられないともいえます。薄々自覚していたことではありますが、空路という交通手段は自分にとって根本的に合わないものなのだと、今回の搭乗で強く実感させられました。自分にとって、航空機とは単なる移動の手段以外の何物でもなく、およそ旅情の対象となりうるものではありません。
格安のツアーなら、五万も出せば往復の航空券と宿、レンタカーが全て押さえられると知りながら、はるかに高額な費用をかけて九州などを経由するのは、偏に空路での移動を最小限にしたかったからです。しかしその最小限の移動でさえこれほど苦痛に感じるのは、自分の飛行機嫌いが歳を追えば追うほど強まっているということでもあります。沖縄については二、三年に一度とする代わりに、一週間以上の日程を確保し、九州と掛け持ちしつつフェリーで往復するといった対応も、今後は考えて行く必要がありそうです。
まず、空港行のバスが補助席まで埋まる混みようで、下車にも数分かかる状況でした。当然ながら空港も混んでおり、検査場には長い列が。機内もほぼ満席で、窮屈な座席に縛り付けられひたすら耐えるしかなく、あまつさえ那覇空港が混んでいるとの理由で到着が20分遅れ、苦痛な時間がなおさら長く感じられる始末です。これまで長閑に感じていた長崎空港も、土曜にはさすがに混むようで、快適性にも雲泥の差がありました。
列車と違い定員以上に混むことはあり得ない以上、まだましといってしまえばそれまでなのでしょう。羽田、福岡などの大空港に比べれば、取るに足らない程度の混雑だったのは事実です。この程度で騒いでいては、飛行機など乗っていられないともいえます。薄々自覚していたことではありますが、空路という交通手段は自分にとって根本的に合わないものなのだと、今回の搭乗で強く実感させられました。自分にとって、航空機とは単なる移動の手段以外の何物でもなく、およそ旅情の対象となりうるものではありません。
格安のツアーなら、五万も出せば往復の航空券と宿、レンタカーが全て押さえられると知りながら、はるかに高額な費用をかけて九州などを経由するのは、偏に空路での移動を最小限にしたかったからです。しかしその最小限の移動でさえこれほど苦痛に感じるのは、自分の飛行機嫌いが歳を追えば追うほど強まっているということでもあります。沖縄については二、三年に一度とする代わりに、一週間以上の日程を確保し、九州と掛け持ちしつつフェリーで往復するといった対応も、今後は考えて行く必要がありそうです。
その後海中道路まで往復し、レンタカーを返して那覇空港に移動してきたところです。現地での滞在時間は正味30分程度に過ぎず、やや慌ただしくはあったものの、空に浮かんだ大きな雲が、ともすれば平板になりがちな光景を、絶好の絵柄に変えていました。その青空と海の間を走れただけでも、足を延ばした甲斐はあったというものです。
それにしても、沖縄で今回ほど天候に恵まれたことはありませんでした。八割方の時間は曇り、ごく短時間日が差したかと思えば、次の瞬間雨が降るというのが、過去沖縄で経験してきた典型的な気候です。十年来ほぼ一貫してこの調子だったため、南の島の天気はこんなものと思い込んで、今回も天候に関しては何の期待もしていませんでした。それがいざ蓋を開ければ、暑からず寒からず実に清々しい快晴だったのですから、全くもってありがたい誤算です。少なくとも沖縄の旅においては、今回が空前の好天として記憶されることになるでしょう。
現在の気温は28度、しかし到着時に感じた蒸し暑さは一切なく、吹く風は実に爽快です。時間が許す限り外の空気を吸ってから搭乗口へ向かいます。
それにしても、沖縄で今回ほど天候に恵まれたことはありませんでした。八割方の時間は曇り、ごく短時間日が差したかと思えば、次の瞬間雨が降るというのが、過去沖縄で経験してきた典型的な気候です。十年来ほぼ一貫してこの調子だったため、南の島の天気はこんなものと思い込んで、今回も天候に関しては何の期待もしていませんでした。それがいざ蓋を開ければ、暑からず寒からず実に清々しい快晴だったのですから、全くもってありがたい誤算です。少なくとも沖縄の旅においては、今回が空前の好天として記憶されることになるでしょう。
現在の気温は28度、しかし到着時に感じた蒸し暑さは一切なく、吹く風は実に爽快です。時間が許す限り外の空気を吸ってから搭乗口へ向かいます。
おはようございます。足掛け三日の沖縄滞在も、本日が最終日となりました。窓の外には昨日と同じ秋晴れの空が広がっています。ただし、帰りの便の時刻からして二時頃までにはレンタカーを返す必要があり、営業所までの移動時間も考えると、実質的な持ち時間は長くありません。
これだけの好天なら、最後は海中道路へ行くのが順当でしょう。往復高速道を飛ばせば、北部に行って戻ってくるのもどうにか可能な状況であり、仮に終日滞在できるなら、迷うことなく北部にもう一度遠征していたと想像します。しかし、時間に追われながら高速道路を飛ばすのも興ざめです。もう一日あればと死んだ子の歳を数えるのはやめて、かつてないほどの好天にまず感謝したいと思います。
これだけの好天なら、最後は海中道路へ行くのが順当でしょう。往復高速道を飛ばせば、北部に行って戻ってくるのもどうにか可能な状況であり、仮に終日滞在できるなら、迷うことなく北部にもう一度遠征していたと想像します。しかし、時間に追われながら高速道路を飛ばすのも興ざめです。もう一日あればと死んだ子の歳を数えるのはやめて、かつてないほどの好天にまず感謝したいと思います。
ほぼ読み通りの時間で58号線を走破し那覇に戻りました。走行距離は昨日からの通算で260kmに達し、今日だけで200kmを超えています。北海道で一日平均150km未満だったにもかかわらず、この小さな島でそれより走ったというのが意外です。
現在の気温は23度、夕暮れ時の雲は晴れて、天頂には半月が浮かんでいます。昨日はとにかく蒸し暑く、一風呂浴びなければ何も始まらなかったのに対し、今日の夜風は実に心地よく感じられます。Tシャツ一枚でも軽く汗ばんだ昨夜と違い、今夜は半袖シャツを一枚羽織ってちょうどよく、長袖でも汗ばむことはなさそうです。今日の天気は徹頭徹尾最高だったと改めて思います。
今から一風呂浴びて出れば、昨日よりやや早く一軒目に入れます。ただし、時間的には今夜も二軒が限度でしょう。「八合一升」が二時まで開いているため、二軒目を出た時点で余力があれば、最後に軽く一杯ひっかけて、昨夜の借りを返すことにします。
現在の気温は23度、夕暮れ時の雲は晴れて、天頂には半月が浮かんでいます。昨日はとにかく蒸し暑く、一風呂浴びなければ何も始まらなかったのに対し、今日の夜風は実に心地よく感じられます。Tシャツ一枚でも軽く汗ばんだ昨夜と違い、今夜は半袖シャツを一枚羽織ってちょうどよく、長袖でも汗ばむことはなさそうです。今日の天気は徹頭徹尾最高だったと改めて思います。
今から一風呂浴びて出れば、昨日よりやや早く一軒目に入れます。ただし、時間的には今夜も二軒が限度でしょう。「八合一升」が二時まで開いているため、二軒目を出た時点で余力があれば、最後に軽く一杯ひっかけて、昨夜の借りを返すことにします。
奇跡の好天に恵まれた一日でしたが、惜しくも五時を過ぎた頃から夕日が分厚い雲に覆われ、夕景としては今一つ様になりませんでした。六時を過ぎて残照は次第に弱まりつつあります。昼の部はこれにて打ち止めです。
しかし、過去十年、沖縄に毎年足を運んでも、これほどの好天はなかったように思います。晴れること自体が珍しく、運よく晴れても今一つ煮え切らなかったり、長続きしなかったりする日が多い中、今日の空と海の青さはこれまでと全く違いました。蒸し暑かった昨日と違い、気温も暑からず寒からず実に適度でした。風が強かったのを割り引いても、今回が過去最高の好天だった断言できます。沖縄にも秋晴れがあると分かったのが、本日最大の収穫となりそうです。
これから那覇に戻りますが、往路と違い一刻を争うわけではありません。高速道は使わず、58号線を走って帰るつもりです。本島最北端の寂れた集落から始まり、南下するにつれて交通量が増え、それに応じて片側二車線、三車線と変遷する58号線の旅には、川の流れを源流から河口へたどるがごとき、この路線ならではの旅情があるのです。
しかし、過去十年、沖縄に毎年足を運んでも、これほどの好天はなかったように思います。晴れること自体が珍しく、運よく晴れても今一つ煮え切らなかったり、長続きしなかったりする日が多い中、今日の空と海の青さはこれまでと全く違いました。蒸し暑かった昨日と違い、気温も暑からず寒からず実に適度でした。風が強かったのを割り引いても、今回が過去最高の好天だった断言できます。沖縄にも秋晴れがあると分かったのが、本日最大の収穫となりそうです。
これから那覇に戻りますが、往路と違い一刻を争うわけではありません。高速道は使わず、58号線を走って帰るつもりです。本島最北端の寂れた集落から始まり、南下するにつれて交通量が増え、それに応じて片側二車線、三車線と変遷する58号線の旅には、川の流れを源流から河口へたどるがごとき、この路線ならではの旅情があるのです。
列島最南端にして最西端の沖縄でも、11月の日の入りはあっという間です。五時を過ぎて夕日が大分傾いてきました。高台の公園から東シナ海を見渡せば、彼方に浮かぶ古宇利島の上空を、茜色に染まった大きな雲が東の方へと流れて行きます。
那覇市街を出るとき、この天候なら北部の名もなき浜辺を回れば最高だろうと申しました。その名もなき浜辺を探り当てたところです。
場所は本部の街から時計回りに半島を進み、今帰仁城を素通りして少し進んだ場所です。国道をそれて生活道路を進み、突き当たったところにごくささやかな砂浜がありました。両側を岩場が囲み、目の前の海はもちろん青く、彼方には与論島と思しき島影が浮かんで、そちらへ向かってフェリーが航行しています。もちろん観光客の姿は一切ありません。この眺めを独り占めできるとは、何とも贅沢なひとときです。
場所は本部の街から時計回りに半島を進み、今帰仁城を素通りして少し進んだ場所です。国道をそれて生活道路を進み、突き当たったところにごくささやかな砂浜がありました。両側を岩場が囲み、目の前の海はもちろん青く、彼方には与論島と思しき島影が浮かんで、そちらへ向かってフェリーが航行しています。もちろん観光客の姿は一切ありません。この眺めを独り占めできるとは、何とも贅沢なひとときです。
片側二車線のバイパスを快走して本部に着きました。58号線にしても449号線にしても、万座毛と違って高さがなく、海岸線も比較的単調なので、写真に収めても絵にはなりません。しかしドライブにはまさに最高であり、その点では清水から静岡にかけての150号線に通ずるものを感じます。
手軽に高さを稼げる場所が、本部の街と対岸の島とを結ぶ瀬底大橋です。橋の上からは、中央だけが突出した伊江島の個性的な島影を一望できます。島全体が平坦で、これまた写真写りのよくない島ではありますが、青空に雲が浮かんだ今日だけは別です。やはり、ここまで足を延ばした甲斐はありました。
手軽に高さを稼げる場所が、本部の街と対岸の島とを結ぶ瀬底大橋です。橋の上からは、中央だけが突出した伊江島の個性的な島影を一望できます。島全体が平坦で、これまた写真写りのよくない島ではありますが、青空に雲が浮かんだ今日だけは別です。やはり、ここまで足を延ばした甲斐はありました。
西原から屋嘉まで高速道を飛ばし、そこから58号線に入ると程なくして現れるのが万座毛です。観光客が多いといって残波岬を避けながら、それ以上に俗化しているこの場所を訪ねたのは、晴天時に眺めたことが一度もなかったからでした。ここから先の58号線が、終始海に面して眺めがよいという事情もあります。
待望の晴天下で眺める万座毛は、言わずもがなの絶景です。しかし、あまりに知られた光景だけに、心底感動するほどでなないというのが率直なところではあります。そのように感じるのは、雰囲気が残波岬以上によろしくないからでもあります。お立ち台に観光客が群がり、かしましい中国人の集団がいちいち歓声を上げるところなどが興ざめするのです。自身西洋かぶれでも何でもなく、アルファベットよりも漢字を、洋食よりも中華料理を好む人間ではありますが、この中国人の国民性だけはどうしても理解できません。このような場所に長居は無用、お立ち台から紋切り型の画を押さえて切り上げます。
群がる観光客で雰囲気を大きく減じているこの名所ですが、繰り返すように眺め自体は最高です。切り立った断崖の荒々しさもさることながら、海は目が覚めるように青く、昨日の喜屋武岬とは対照的な荒波が打ち寄せて、強い風に吹かれた飛沫がこの高さまで飛んできます。
待望の晴天下で眺める万座毛は、言わずもがなの絶景です。しかし、あまりに知られた光景だけに、心底感動するほどでなないというのが率直なところではあります。そのように感じるのは、雰囲気が残波岬以上によろしくないからでもあります。お立ち台に観光客が群がり、かしましい中国人の集団がいちいち歓声を上げるところなどが興ざめするのです。自身西洋かぶれでも何でもなく、アルファベットよりも漢字を、洋食よりも中華料理を好む人間ではありますが、この中国人の国民性だけはどうしても理解できません。このような場所に長居は無用、お立ち台から紋切り型の画を押さえて切り上げます。
群がる観光客で雰囲気を大きく減じているこの名所ですが、繰り返すように眺め自体は最高です。切り立った断崖の荒々しさもさることながら、海は目が覚めるように青く、昨日の喜屋武岬とは対照的な荒波が打ち寄せて、強い風に吹かれた飛沫がこの高さまで飛んできます。
記念撮影がてら那覇新港にやってきました。ありがたいことに空が晴れてきました。それも、紺碧の青空が広がる、沖縄では過去一度か二度しか経験しなかったような快晴です。これなら今日は眺めのよい場所を回るしかないでしょう。
ただし、残波岬は去年も晴天下で訪ねており、加えて観光地然とした雰囲気は今一つです。むしろ、観光客がまず立ち寄らない、北部の名もない浜辺を訪ね歩けば最高ではないでしょうか。この青空が続くなら、高速道である程度距離を稼いだ方がよいかもしれません。
ただし、残波岬は去年も晴天下で訪ねており、加えて観光地然とした雰囲気は今一つです。むしろ、観光客がまず立ち寄らない、北部の名もない浜辺を訪ね歩けば最高ではないでしょうか。この青空が続くなら、高速道である程度距離を稼いだ方がよいかもしれません。