本と趣味の日記

自分の読んだ本と趣味(ガーデニング等)の日記

鈴木亜久里の挫折

2008年10月22日 21時24分15秒 | 読んだ本
本:鈴木亜久里の挫折
著者:赤井邦彦
出版社:文春文庫
感想:
スーパーアグリの立ち上げから終わりまでの内情が書かれた本ですが
知らなかった事がわかって面白かった反面、やっぱり金と権力がある
方が強くて何でもできる世の中なんだなと、実感させられた本でも
ありました。

オリンピックもWBCもそうだったけど、欧米のテレビの時間に合わせて
試合の時間が決まるんですよね。F1に関していえば、シンガポールで
初めてのナイトレースがありましたが、これもヨーロッパのテレビの
時間に合わせるためで、開催国は照明のために余計な出費が必要になる
んです。

これに味をしめて、次は日本とかのアジアは全部ナイトレースにしろ
と言い出すでしょう。まるで植民地支配そのものです。戦争を繰り返
しても、そういう発想は変わらないって事でしょうか?


流星の絆

2008年10月07日 22時44分51秒 | 読んだ本
本:流星の絆
著者:東野圭吾
出版社:講談社
感想:
読後に一番最初に思った事が、「これはテレビドラマになったら絶対に面白い」
でしたが、やっぱりドラマ化されるんですね。

この本が出た時にすぐに図書館で予約して、半年待って今頃やっと
読めましたが、早く買って読めばよかったと思うくらい、面白い本です。

ストーリとかを書いてしまうと、ドラマが面白く無くなってしまうので
書きませんが、是非ドラマを見るか、本で読んでみて下さい。

ドラマは、10/17(金)夜10時からTBSです。
主人公役の二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香の3人は良く知らないですが
「柏原康孝役 … 三浦友和 」っていいと思います。

もっといいのが、「萩村信二役 … 設楽 統 」。。。
これって、あの「バナナマン」の設楽です。

バナナマンと言えば、TBSの「キングオブコント2008」で準優勝でしたが
決勝のネタでは、明らかにバナナマンの方が面白かったのに、なんで
「バッファロー吾郎」が優勝なんだろうって思った人が多かったと思う。

TBSだけにヤラセ(亀田戦。。。)か?

蟹工船

2008年09月25日 22時36分27秒 | 読んだ本
本:蟹工船
著者:小林多喜二
出版社:新潮文庫
感想:
ちょっと前に流行っていたようなので、読んでみましたが共産主義の
本でしたね。
共産主義は嫌いなので、あまり面白くなかったです。。。

今の時代のフリータとか「ワーキングプア」と呼ばれる人たちが
蟹工船の労働者に共感するとかいって、ブームになったようですが
今のフリータ達の状況は、どう考えても、蟹工船の労働者よりは
ましですよね。


龍馬を超えた男 小松帯刀

2008年08月06日 00時22分39秒 | 読んだ本
本:龍馬を超えた男 小松帯刀
著者:原口 泉
出版社:グラフ社
感想:
NHK大河ドラマの篤姫で、瑛太が演じている「小松帯刀」を紹介している本です。
地元の人間でも知っている人は少ないでしょうね。
私も、この人の名前をとった焼酎を見て初めて知りました。

幕末の各地方には、小松のように藩主をサポートする名宰相がたくさん
いましたが、今の日本にこのような人物が地方に出てこないのは残念
ですね。
中央政府からお金をもらうことばかりに力を入れていて、政治家に
取り入ってたくさんの金を引き出した人間が出世して、本当の意味で
有能な人間が冷遇されているからでしょうね。

今年の4月にガソリン税が期限切れになったときには、地方の知事らは
こぞって反対してましたが、自分の道路ぐらい必要なら自分たちで
作ろうという地方は、全く出てこなかったですね。

金がないなら自分で働くしかないのに、いつまで親(政府)に頼って
るんだよって感じです。江戸時代でも参勤交代やらなんやらで幕府から
各藩はそれなりに金を使わされていても、自分のところで何とかしよう
としていた藩が一番強かったのに、歴史から何も学んでないですね。
温故知新ですよ。それすら実行できないなんて。。。

情報がインターネットですぐに広がる時代に、中央に人を集めて一部の
人間だけで国を動かそうとするのは、全くの時代遅れの考えです。
これからは、地方分権で広く人材を育成するべきだと思います。

ちなみに、「こまつたてわき」と読みますが、MSのIMEでは漢字変換できません
でした。携帯では一発で変換できたのに、やっぱりIMEはアホですね。
(IMEでは「こまつおびかたな」で変換できます。。。)



クライマーズ・ハイ

2008年07月12日 16時59分16秒 | 読んだ本
本:クライマーズ・ハイ
著者:横山秀夫
出版社: 文春文庫
感想:
横山秀夫は「半落ち」とこの2冊だけしか読んでいませんが
こちらの方がおもしろいです。
日航の事故の悲惨さを強調するのかと思いきや、地方の新聞社の
実像や新聞記者の宿命に重点を置いている作品です。

「命の重さは皆同じ」とか奇麗事を言いながら、偉い人や悲惨な
事故・事件で死んだ命は「大きい命」で、普通の人や病気で死んだ
命は「小さい命」というように無意識に皆が選別しているという
現実がある事をこの小説で突きつけられて、浅はかなヒューマ
ニズムに浸っていてはダメだと実感しました。
そういう意味では、この小説には、東野圭吾の「手紙」と同じ
感慨を受けました。

東野圭吾の「手紙」では、家族に犯罪者がいてもその家族には
無関係で、その事で差別される事は理不尽な事と受け取られがち
ですが、犯罪の抑止という観点からみるとその差別も当然の事で
あり、人間とはそうやって、社会を作ってきたという事を示唆して
いました。これもヒューマニズムとかの奇麗事では済まされない
現実がある事を思い知らされた一冊でした。