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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

台所の別世界

2010-07-25 07:47:19 | 日々随想
白い扉を開ければ ヒンヤリ
この部屋の最低気温は
いつだって この箱が 記録更新中


どんなに旬を 詰め込んでみても
箱の中には 四季がない
白い扉を閉めれば ゲンナリ

夏の実感

2010-07-24 23:26:00 | 日々随想
パソコンがイカれた
人間は発汗して
体温が維持できるけど


機械は無理だったね


思えば 昨年の夏も
一昨年の夏も
暑さでパソコンがイカレポンチ


その度に
バックアップしなかった自分を
罵り 慟哭し 撃沈していた


過去から何も学ばない人間


しばらくは
携帯だけで 過ごすことにしよう
あまりに不便で 少しは反省するだろう


自分にとって 夏の風物詩とは
どうやら パソコンを
リカバリーすることらしい


ふうん

コンパクトなインパクト

2010-07-22 18:40:12 | 日々随想
新しい楽器の 図面が完成した
5オクターブ ブントフライ
それなのに 1250×350×10 という ありえないサイズ


クラヴィコードの特徴のひとつに
コンパクト という美点がある
これを とことん追求した 新しい発想


ふうん





でも 汗だくで描いた 紙の図面は
ところどころ 汗が染込んでしまって
ふくらんだり デコボコになってしまった


清書は 白くて薄い板の上
ところどころ 大雑把なスケールも
今度はもっと 精密に正確に


張力に抗うために
補強を入れていくと
どんどん 楽器が重くなってしまうから


総張力も できるだけ抑えて
必要最低限の 内部材で済むように
うまくいったら 全く新しいコンパクト


工房にある 材料で作ろうかと思ったけれど
やっぱり 新たに 買い足さないといけないから
新木場へ行って 新しい楓を買ってこよう


いつだって トラディショナルであることに
背を向けてきたから
神様は 味方をしてくれなかったけれど


たまには こっちを見て 微笑んでほしいな
ああ ミューズ様!
この夏を あなたに捧げます!


熱をもって熱を制す

2010-07-21 23:56:58 | 日々随想
音楽療法では
悲しい時 悲しい音楽を聴いて
癒していく治療法がある


無理に 元気な曲を聴くのでなく
同じ周波数にすることで
癒されていくという


ふうん





暑い夏には 何故か
暑い国の音楽が似合う
余計に 暑苦しくなると思うのだけれど


それに 暑い季節には
辛いものを食べて
内側から ホットにして発汗させる


ふうん


確かに 無理に反対の温度は
生理的に 心理的に 
受け入れないのかもしれない


でも
風鈴の音とか
水のせせらぎは 涼を呼ぶんだけれど


人間が与えられた治癒力は
思っている以上に 凄い力がある
それを信じるか 活用できるか


情報によって 形成された
まるで 水溜りのような
ごくごく 小さな常識なんかより


本当は 水平線が見えるくらい
様々な可能性を持っている
人間の能力を 自分の力で発掘しなきゃ!


綺麗な音の 風鈴を 買ってこよ

誰にでも死角はある

2010-07-20 23:14:47 | 日々随想
ジムのトイレ
洗面台に鏡があって
髪が長くなったなーと思って





ちょっとだけ 似ていると信じている
古畑任三郎の モノ真似を やってみた
「っえー イマイズミくん!」


やっぱ このモノ真似は
長髪の時にやるに限るぜ
イケてるぜ!


と 鏡の死角だったとこに
先客がいた・・・
久しぶりに 心から 恥ずかしいと思った


簡単に パニックに陥って
「あ どーもー」と
古畑のまま挨拶してしまい 出てきてしまった・・・


しばらく ジムに行きたくなくなった

心に降った 通り雨

2010-07-19 19:16:47 | 日々随想
子供の頃 嫌いだったのに
いつの間にか 大好きになった食べ物がある
ブロッコリー アスパラガス カリフラワー


今でも 好きでない食べ物もある
メロン マシュマロ バニラのアイス


子供の頃 好きだったのに
いつの間にか 食べたくなくなった食べ物だってある
マグロ ギュウニク 鶏の皮


ふうん





久しぶりに 自分の調律で ショパンを聞いた


ショパンと モーツァルトが 嫌いだった
今でも 好きではないのだけれど
時々 いいなって思えるから 嫌いではなくなった


圧倒的に 大好きだった ベートーベンは
今でも 好きだと思うのだけれど
ほとんど 家で聞くことがなくなった


選り好みが出来る時代
食べ物だって 音楽だって
好きな時に 好きなものを


だから あえて 好きでないものは
ますます 遠ざかってゆくんだろうな


選り好みが出来る時代
様々なシチュエーションで
本当は いろんな好みが 入れ替わり 立ち代り


でも 受け入れられる心天気の時に
たまたま そこを 通り抜けてくれないと
好き嫌いの地図は 塗り変わってなんかくれないから


今日は ショパンが聞けて よかったな

地下鉄の中で溜息

2010-07-18 23:59:58 | 日々随想
帰りの電車の中で
コソコソ 携帯を取り出して
Jリーグの速報をチェック


・・・はぁ またレッズ 負けちまったよ





今日のグランドピアノは 
ちょっと 曲者だった
全長が短い楽器は 鍵盤も短いから


アップライトもそうなんだけれど
鍵盤が短い楽器は
理想的なアクションの設計が出来ないんだよね


いや それだけじゃないだろうな 問題は


楽器を造ろう という意欲が全く感じられない楽器
ただの商品を 無難に拵えただけの楽器
これじゃ お客さんが 可愛そうなのにな


悪くないプレーの連続より
勝ちへいくプレーの方が
カッコ悪くても 重要なんだからさ


楽器には いつだって罪が無い
楽器を造って 使って 維持するのは
いつだって 人間なんだから


明日も 勝ちへ行くぞ!



線を引いていた午後

2010-07-17 21:29:06 | 日々随想
大きな紙を買ってきた 
長い定規 直角定規 製図の準備
鍵盤から描き始めた


大雑把だけど なんとなくのイメージが
白い紙に 黒い線だけで 浮き上がってきた
でも これで 本当に大丈夫なのかな・・・





途中で何度か 芸大の学生さんに電話して
音域の話や 鍵盤の大きさについて
演奏する立場の意見を聞かせてもらった


たぶん しつこかったのだろう 面倒臭かったのだろう
最後には 「自分の好きなように作ってみたら?」と
もっともな意見をちょうだいし 電話が切れた


ふうん


いや・・・
こんなクラヴィコード 世の中にないから
弦の配分や タンジェントの位置・・・


自分でも ニヤリと笑ってしまった
そして イヒヒと笑ってしまった


うまくいったら 
きっと 自分は天才だと思ってしまうだろう
だから たぶん うまくいかないのだろうけど・・・


午後の部屋は 体温並みの温度
冷房も 扇風機もなく
ただ汗をかきながら 線を描きながら


出来上がって 冷や汗に変わらないように
もう一度 精密に分析してみよう
数日以内には 図面が完成しそうだ!
 

そしてシンプル

2010-07-16 22:24:19 | 日々随想
可能性の塊のような日
まだ聞こえぬ音を 空想しながら
僕等は それぞれのアイデアを
頭と心の中で 図面を引いて 鍵盤を弾いて


ふうん





やがて 実際に三次元の中で
木材と格闘してゆくほどに
可能性は ラッキョウのように 1枚1枚 剥がされて


出来上がった時は
きっと 今日の空想の中の響きとは
大きく 異なるのだろう


でも 仕方ないね


タケミツは 言っていた
防空壕の中で弾いていた 紙鍵盤のピアノからは
実際のピアノより もっと たくさんの音がしていたと


ふうん


僕の今回のコンセプトは 「シンプル」
でも 美しいシンプルにしたいし
有機的なシンプルにしたい


今日 僕等の中で聞こえていた響きを
忘れたくないな
暑さより 熱い夏にしてやる!


大きさと存在と

2010-07-15 23:59:57 | 日々随想
友人の祖母が亡くなった
年齢的に あの戦争を生き残って
昨日まで 生きていたいと思っていただろう魂





生きられることが
いや
もっと 華やかに生きる為に


そんな時代は
きっと 恵まれてるんだろうな


神戸の震災で
僕は 死との距離を初めて知った
数十体の遺体と 遭遇しながら


僕の中で いつだってぶれるんだ
生きること 死ぬこと


でも 友人の死や
関係者の死の悲しみの中で
残された魂の 痛みを知る度に臆病になってゆく


人間は 誰だって
たいした存在じゃないし
でも 誰かに 愛されている


それは 生きた時間の長さに 比例することもなく
知り合いの数に 比例することもなく
悲しいくらい平等な 一人の魂の可能性


命あるものにとって
唯一の平等は 時間なんかじゃなくって
死 なんだ