Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

現滋賀近美最後の企画展。

2017-02-17 07:36:00 | 美術・絵画









20017.02.14

石山寺で梅を観た日。
実は、メインの目的はこちら。



『 絵本はここから始まったー
ウォルター・クレインの
        本の仕事 
 』



19世紀後半に、絵本の基礎を築いた画家のひとりといわれる
ウォルター・クレイン の業績と作品を紹介した今回の作品展は
美しく細密でストーリー性もユーモアもあり、
久しぶりに会う女友達と観覧するのにぴったりな展覧会だった。



友人と私は、6年の年齢差があるものの、二人とも
ウォルター・クレイン から50年ほど遅れて登場した
シシリー・メアリー・バーカー の描いた
森永ハイクラウンチョコレートの妖精カード
ため息をついていた世代だったから。




□  □  □




4月から 滋賀県立近代美術館 は、
増改築工事の為に 長期休館 に入る。
滋賀県立近代美術館 」として、
これは 最後の企画展 になる。


滋賀近美は、
(図書館とともに)ここに来て最初になじめた場所。
一番好きなスペースであり続けた場所だった。


それが今、その姿が変わるばかりか
県立 琵琶湖文化館の収蔵品 を引き継き
県内の アール・ブリュットを収集 し、
美術館として、大きく変わろうとしている。


ジャンルの広がりは、滋賀県立近代美術館を
全く違うものにしていくだろう。
美の滋賀の入り口 ・・・  新生美術館
キャッチフレーズは、何となくなじめない。



ふーsymbol6




□  □  □



滋賀県美が残念だったことはレストランが
入っては撤退し、永く閉じられていたことだった。


特に火曜日は隣接の 図書館
カフェレストラン: ダイズヤ も閉じられ、
徒歩で訪れた人にとっては近隣にも
食事の出来る店がなかった。


美術館に来た人に

「どこで食事ができますか?」

と、聞かれるとボランティアとしては、大変つらかったが、
空腹を抱えた来館者はもっと気の毒だった。



この日も、問題の火曜日。・・・ということで、







私たちは前もって ガストロノーム でランチをして









美術館を出ると ガストロノーム のカフェ
フルレットドゥース
に戻り、お茶にした。







食事中に降っていた雨にぬれることもなく
石山寺・ランチ・美術館・カフェと
逢わなかった時間を取り戻すかのように
沢山おしゃべりをして、楽しい一日だった。





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「若冲の京都・・・」に行く。

2016-12-07 12:21:00 | 美術・絵画









2016.12.02


生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲


・・・を観に 京都市立美術館 に出かけました。




何時間も並ぶという盛況ぶりのニュースに
びびって、当日まで腰が上がらなかったのですが、
12/04が最終日で、土日の混雑を避けるには、
出かけた2日は、ぎりぎりの金曜日=平日。



・・・それでも混んでいるだろうか?



案ずることなく、さして待つこともなくチケットを購入。
中に入ると、有名な作品の前では
「一列目の方は、足を止めずにお進みください」と
注意はあるものの、人の肩越しに背伸びをしながらならば
じっくり観て回ることも出来ました。


七年前 MIHO MUSEUM
若冲ワンダーランド 』で観た作品や関連の作品も
沢山ありましたが、だから来るまでもなかった
というより、おかげで一層面白かった。楽しめた。


例えば、請われて描いたであろう沢山の『 鯉図 』の中に
今回は一週間だけの展示で再会のかなわなかった
象と鯨図屏風 』の鯨に通じる表現をみたり、



 




「枡目描き」「モザイク画」と呼ばれる
静岡県立美術館蔵の『樹花鳥獣図屏風』
ブライスコレクション蔵の『鳥獣花木図屏風』
TVで観ると両者の印象はほとんど変わらないのに
実物は、なにかとても違う。




樹花鳥獣図屏風』は明るい楽園ムードに満ちていた。
技法は、西陣の機の製図の影響が定説だが、
色合いと川辺ということからか
新印象派のスーラの
『グランド・ジャット島の日曜日』すら
イメージに浮かんできた。



それと妙なに気づいた。川にいる馬。
『鳥獣花木図屏風』では河馬?と流したけれど、





『鳥獣花木図屏風』部分




ところが、『樹花鳥獣図屏風』ではまぎれもなく馬らしい描写。





『『樹花鳥獣図屏風』部分




アレに関連しての、なにか解説を聞きたかった。




滋賀近美の解説ボランティアの時、 小倉遊亀 の特徴として
´熱心な仏教徒だった彼女は、台所の野菜・果物などの万物の中に
仏を見、虫食いの葉・傷んだ葉なども美しいものとして
ありのままに描いた´・・・と解説していたけれど、
同じことが年代を遡って、若冲にもいえそうに思う。
その集大成がユーモアにも満ちた
果蔬涅槃図 』なのかもしれない。









勢いのある筆の作品も息をのむほど素晴らしければ、
そうではない
石燈籠図屏風 』『 髑髏図 』なども、
とてもその時代の人の
作品とも思えないほど。。。

石燈籠図屏風 』に関しては
図録に点描風ではなく、御影石の写実という記述があった。
素人の勝手な強みで書いてしまうなら、私は御影石の写実より
点描風に納得する。それはモノトーンでありながら点々により陰影、
=光を捕えているという点で共通するように感じるからだ。



頼りない記憶をたどりながら、丁寧に図録を繰る楽しみ、
関連する寺を訪ねる楽しみが残った。




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『つながる美・引き継ぐ心』

2016-11-01 11:39:00 | 美術・絵画









この季節、<span style="font-size:130%;line-height:110%">山道を歩きたい。




・・・が、いろいろ都合が付かない時には、
身近な自然に逢いに行きます。










公園内の 滋賀県立近代美術館
の企画展



つながる ・ 引き継ぐ
琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館



・・・も観て来ました。


来年の春から、美術館はいったん休館になり
施設の増築・改修など勧め、新生美術館として
平成31年:2019年度のオープン をめざします。


再スタートの時には、今回展示されている
琵琶湖文化館の旧蔵品を含めた仏教美術
更にはアール・ブリュットも新たな収集・展示の
核になるようです。


数年前から県の新生美術館基本方針として
美の滋賀」を目指した準備が
進められていたことを知ってはいたのですが。。。


ワタシにとって滋賀に引っ越しして来てから、
どれだけ慰められたかわからない美術館。
展示室だけでなく、ロビーやレストラン、
レファランスやワークショップの部屋もお世話になりました。


ボランティア解説員になってからは
フリーパスで展示室に入れてもらえ、
いい仲間と作品談義、学芸員さんの講演など
学ぶことも多く、本当に楽しかった3年間も過ごしました。



馴染んだ美術館がこの先3年も閉館・・・と思うと、さみしい。
春まで、出来るだけ足を運びたいと思います。













この公園は、犬の立ち入り禁止だけがザンネン。

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ダリ×ダリな日

2016-08-27 13:26:00 | 美術・絵画


 




2016.08.24 


京都造形の同期 I さんと一緒に

もう一つの顔 ダリ版画展 」京都文化博物館

ダリ展 」京都市美術館

・・・をはしごしました。





美術館巡りNo.17 京都文化博物館 は、
『シャガール展』でアップしてから4年ぶり。


東京駅と同じ、明治の建築界の帝王といわれた
辰野金吾と弟子の長野宇平治による設計の建物で
復元された、旧日本銀行京都支店(重文)に至っては
足を留めずにはいられない美しさです。


そして、目的のもう一つの顔 ダリ版画展は、
期待以上の見ごたえで、貪欲に両方見て良かったと思いました。 
 








そしてもう一か所は、美術館巡りNO.19他数回ご紹介した
和洋折衷 京都市美術館


こちらの「ダリ展」。


福島の諸橋美術館を訪れたころから
すでに次は京都で♪と楽しみにしていた・・・
そんな期待を裏切らない展示でした。

ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)
サルバドール・ ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)
国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)
という世界の3つの主要なダリ・コレクションから集められた
約200点、はすごい!
初期から晩年までの大回顧展でした。


映像作品や宝石など多岐にわたるダリの創作の出品もあり
クラクラするほどの作品量。
色も形・表現方法も自由自在、多彩で豊かなので、
これだけ強烈な印象のある作品を二館で観ても、
モチーフの繰り返しにすら見あきることがなく、
その発想・表現力・その基礎となるテクニックの
天才ぶりにただただいきをのむ。


1921年ごろの「(ラファエロ風の首をした)自画像」の
孤独感あふれる青年ダリ。
1936年「形態学的なこだま」には私がダリに魅かれる
きっかけになった「太陽テーブル」と同じグラスとスプーン。
見逃しそうな「十字架の聖ヨハネのキリスト」の小さなさりげない下絵。。。
初めて観る存在感のある大作以外でも、
印象に残りそうなものが沢山ありました。



ダリは、作品を見れば見るほど好き嫌いから離れて
奥深い魅力を感じますが・・・


 (以下facebookと同文。)
ただ、膨大な作品にガラが描かれているのが残念で仕方ない。
美化されているならまだしも、’聖母ガラ’は、
あまりにもリアルな人間味のある顔のまま描かれていて、
中には、ダリは本当はをガラ憎んでいたのではないか?
・・・とさえ思えるようなガラも。。。

ガラがダリにとってどれだけ重要な存在だったかは、
名前を連ねた署名や数々のダリの言葉、なにより
すでに別居していてたガラが先に亡くなってからの
抜け殻のようなダリを見れば、ガラの功績を
疑う人は少ないと思うけど・・・


私はもしかしたら今ほど有名になって
いなかったかもしれないにせよ
ガラが存在しないパラレルワールドの
ダリの作品を見たいと思ってしまう。


ガラと出逢わなかったダリは、
静謐な・・・禅の世界のような・・・シンプルで
孤高な世界に到達したように思えるのです。




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瀬田の森で:バーナード・リーチ展

2016-07-21 11:55:00 | 美術・絵画











07/15

元ボランティア仲間が、
手紙にチケットを同封してくれたので、
滋賀県立近代美術館の・・・


『生誕130年 バーナード・リーチ展』
2016年7月9日 ~ 2016年9月25日
http://www.shiga-kinbi.jp/?p=19753


・・・を、観て来ました。








見に行く予定はなかったけれど、
行ってみると、作品がとてもよくって・・・
印刷物では実物のすべてが伝わるわけじゃないと
いまさらですが、つくづく感じました。



観れて良かった。
展示品は、どれも温かみと芸術性、用と美
東洋と西洋がうまく溶け合って素晴らしかった。
リーチと柳宗悦(やなぎむねよし)・濱田庄司の
関係なども写真を通しリアルに感じることが出来ました。




・・そして、周囲の緑も美しくて此処は美術館を含む
文化ゾーン全体が、大好きなスペース。




美術館展示室の間の休憩室から見える夕照の池&青鷺、




この緑は、どうだろうsymbol6



ゆったりとした気持ちになって、
隣の図書館にも立ち寄って、帰路につきました。




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