新しいホームステイもジャクリーヌばあちゃん宅とは違ってまた大変良かった。私とたいして年も変わらないムッシュのフランクとマダム・エステールは大変仲良しでいっつも何か議論してる声がしていた。フランス人カップルって常にラブラブしてるイメージが私はちょっとあったんだけどこの二人は全然そんなことなかった。フランス人カッポーは相手のことmon(ma) cher(e)とか言うのかと思ったら普通に名前で呼び合ってたし、キスしあってるのすら見たこと無い。いや、俺たちのいないところでしてるんだろうけどさ。人目もはばからず愛し合うフランス人にしちゃーあっさりしてたな。
この夫婦は共働きで朝早くから出勤していく。タバコ会社の営業のフランク(彼の職業柄、家には葉巻があって私も一度吸わせてもらったりもした)と営業事務をしていたエステール、フランス人の朝は早い。日本のように1時間も通勤にかけたりするわけではないのに、7時前には家を出て行く。よって私と同居人のレティシアは二人で朝ごはんを食べて徒歩で学校へ。学校までは歩いて20分くらい。ジャクリーヌおばあちゃんの時は朝もステイ先との会話があったのだが、ここでは会話は夜のみ。私が夜も友達と遊びに行ったりして夕飯を外で食べたりすると一日会話が無かったりする。 この二人、若いからか早口。特にフランク。100%聞き取れたジャクリーヌのフランス語に対してフランクのは5割くらいしか聞き取れない。でも俗語とかも教えてくれたりしてジャクリーヌおばあちゃんとはまた違うメリットも沢山あった。
そしてエステールは私の中でフランス人女性のイメージそのままな人。日焼けした肌に肩に太陽のタトューをしてて、おいしいレストランやファッションの話など同年代ならではの話を私たちはよくした。フランクはチョコレートの食べすぎで30代前半のくせにお腹が・・。
私の使ってた部屋。広~いベッドで快眠生活
ある日「宿題見てあげるよ」とエステールが私とレティシアの宿題を見てくれていた。その日の宿題は新聞の見出しを文章にするというもの。例えば日本の新聞でも「台風直撃、死者2名」みたいな見出しがありますね。それを「昨日、西日本を中心に台風3号が直撃し、死者2名、ケガ人が多数発生した」みたいな文章に組み替えるというもの。エステールは「本当にこれ初級のクラス(私とレティシアがいたクラス)問題?」と頭を抱えだし「ちょっとー!フランクー、これやってみてよ」とヘルプを求め、いつの間にやら私たちは蚊帳の外で二人で宿題やってる状況になってしまったことがある。 おかげで宿題は満点でしたが。
飼い猫のエゴ、15歳のおじいちゃん。
もはや解脱の域で、よく私の部屋の窓から外を眺めていた・・。
ハンサムボーイ・ラムセスくん、運動不足のためダイエット中
しかし唯一そして最大の難点が食事が美味しくない・・ということ。エステールはお世辞にも料理が上手とは言いがたく、夕飯のメニューはたいてい牛肉のハンバーグ(既に成型されてて焼くだけのもの)とピュレ(やわらかいマッシュポテトみたいなもの)とパン。野菜が全然出てこない。たまにサラダでレタスがあるくらい。勉強のストレスとビタミン不足からかその頃の私はオデコにめったにできない吹き出物が発生していた。(ノ`Д´)ノ ギャー! イヤ~!
こんなときはやっぱり
「ジャクリーヌ!エデュモワ~!!!」
ということでよくジャクリーヌ邸へごはんを食べに行ってました。。やっぱジャクリーヌのごはんは美味い~!!
「今のステイ先で野菜が出ないんだよー」と愚痴ると急遽野菜料理を一品追加して作ってくれたりして相変わらずジャクリーヌは優しい。
毎日のご飯って本当に大事だな~・・と実感しました。私は生まれて初めて帰り道に「今日のご飯何かな~?」っていう楽しみにのない生活を送りましたので。腹ペコで帰宅するといい香りがしてきた実家やジャクリーヌ邸での生活から、ご飯の時間に帰ってもキッチンから何もおいしそうな香りもしないし、夕飯の時間と言われていた7時半を過ぎても、フランクとエステールの議論(別にケンカではない)が白熱してちっともご飯が始まる気配がない。。
お腹空いたよ~・・死んじまうよ~・・
私はよくビスケットをかじって空腹を凌いでいた。
1ヶ月だからよかったけどこれが長期のステイだったらやっぱりちと厳しかっただろうなぁ・・。