つれづれ雑記

つれづれ:することが無くて退屈なこと
雑記:日常のことを何でも書きつづる

東北ドライブ③ 石巻 日和山

2012-05-20 | 災害
前回来た時は気付かなかったが日和山までの市街地はかなりまとまった商店街や飲食店街で、以前は賑わっていた地区と思われるが、ここも全て浸水し多くのお店は取り壊されていた。 しかし元気を取り戻した一部のお店は営業しているようで、内装工事中のお店もあり、だんだんに回復してきているのだろう。 早く活気のある町になって欲しいが、口では言えても元に戻るというのは容易なことではなさそうだ。

日和山の展望台から見る風景は悲しい。 海側の町は全滅状態で大きな市立病院や学校は建物だけが残されている。 旧北上川河口にある高さ20mの日和大橋は、ほぼこの高さまで来たという津波によく流されずに残ったものだ。 3段にまで積み上げられた瓦礫の山、大破した大量の車も積み上げられたままで、遠くからでもはっきり見える。 左側には旧北上川の中洲が見える。 中州全体が公園になっていたようで、石巻のシンボル、ハリストス正教会の日本最古の木造教会堂や「石の森漫画館」があったが、流されたり破壊されたままだ。 津波が押し寄せた河口に近い側は島の形も変わってしまっているようだった。

公園の中には芭蕉と弟子の曽良の銅像があった。 そういえば昔読んだ奥の細道に「石巻」という一節があった。 改めて読んでみると松島を訪れた後、平泉へ向かおうとしたが道を間違えて石巻に来た。 ここから港を見ると何百もの船が湾内に集まり人家はすき間もなくぎっしりと建ち並んでいた、と記述されている。 当時から北上川の水運を利用して盛岡、一関、仙台などの米を集積し江戸へ運んだ賑わった港だった。 公園の隅にチリ地震津波の記念碑があった。 最後に「常に心しよう、海難はまたやってくることを」という一節が悲しい。

つつじが美しい日和山公園


日和山公園から日和大橋


取り残された私立病院と大破した車の山


旧北上川の中洲 石の森漫画館の丸い屋根が見える


芭蕉と曽良の銅像


奥の細道「石巻」




内装工事中の和菓子屋さん 早く営業再開してほしい


岡山や広島の学校から寄せ書きが一杯書かれた鯉のぼりが商店街を元気付けている


チリ地震津波の碑

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