つれづれ雑記

つれづれ:することが無くて退屈なこと
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東北ドライブ④ 石巻 運河

2012-05-21 | 災害
イギリスには国中に運河が張り巡らされているので、運河と聞くとつい懐かしさで見たくなる。 いつかまたボートで一週間くらいイギリスの運河の旅をしたいと思っている。 石巻の運河は「北上運河」と呼ばれ明治初期に作られた。 北上川と東松島の野蒜を結ぶ13kmで、七ヶ浜の貞山運河を経て仙台に繋げる水運事業として作られたが、その後東北線の鉄道開通により使用されなくなったとのことだ。

運河と旧北上川との接点に水位を調整する閘門(こうもん)がある。 レンガ造りの立派なもので、日本で始めての国の重要文化財に指定されている。 行ってみると何と11月にボランティア活動をした市営野球場の仮設住宅からほんの少し先だった。 運河が使われていないので、この閘門も開いたままだ。 散歩中の人に聞いても閘門が閉ったのを見たことが無いという。 その人の話では津波はこの運河も遡り、ここいら一帯の住宅も全部浸水した。 全国からのボランティアの力で泥出しをしてくれたことにたいへん感謝されていた。

町を出て少し行ったところにサン・ファン館という博物館があり、そこから下の入り江に下ると帆船が展示されている。 帆船の周りには大量の瓦礫があったと聞いていたが、今は綺麗になっていた。 しかしここも地震で博物館が損傷していて休館中。 以前、支倉常長をモデルにした遠藤周作の小説「侍」を読んで強く印象に残っている。 ここを船出してメキシコを経由し、苦労の末ローマでキリスト教に触れたが、帰ってくるとキリスト教は禁止になり不遇の生涯をおくった、という内容だったと思う。 開館していれば興味深い展示があっただろうが残念。

日本最長の「北上運河」


日本最古の重要文化財「石井閘門」


「閘門の解説」


サン・ファン・バウティスタ号 閉館中で下りていけなかった

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