つれづれ雑記

つれづれ:することが無くて退屈なこと
雑記:日常のことを何でも書きつづる

山元で足湯ボラ②

2012-06-22 | 災害
我々の移動や機材の運搬はベンツから提供されたNATO軍仕様の大型4輪駆動車が使われる。 NATOや国連軍の兵士が乗る車だから車高が高く、乗り降りがたいへんで騒音もバカうるさい。 ショックアブゾーバーは硬くて未舗装道路ではバンバン跳ねるので乗り心地は最悪。 でも滅多に見ない車なのでコンビニの駐車場に停まると何人かが近寄ってきて、羨ましそうに見ている。 きっとあの人達には、乗っている我々はカッコ良く見えているのだろうな。

集会所では社会福祉協議会が主催する「お茶っこ」の集まりもあったので、足湯の準備をしている間にウエイティングリストに名前を書いた人が7人ほどいた。 コリャ始めから忙しくなりそうだ。 ボランティアは3人とも経験豊富なのでサッサと準備し、早速足湯サービスを開始。 午前中はフル回転だったが、午後は雨も降り出したので来られる人は少なかった。 結局この日は16名で、私は4名の女性に足湯をした。

足をお湯に浸して温まりながら指や手を揉むと自然にいろいろな事を話してくれる。 これらを「つぶやき」シートに書きとめ、1日の終わりの「ふりかえり」の時間に自分たちの感じたことを話し合う。 「つぶやき」の内容はパソコンに入力し、データーとして分析され、被災者の実情を把握し、よりきめ細かな支援に結び付けようという狙いだ。 しかし被災者にとっては先ずは話すことによって心のつかえをほぐすことになるので、見ず知らずのボランティアの方が話しやすいという効用もある。

この地方はイチゴ栽培が有名だが海産物も豊富で、特に美味しいホッキ貝がたくさん獲れた。 あるイチゴ農家は畑が全滅したので棚で栽培することにして成功した。 その家の息子は昨年北海道に移住してイチゴ栽培に成功し、当分北海道で頑張るが、いずれは山元に帰りたいと言っている。 仮設受託は地元の建設業者が建てた木造なので、他からは羨ましがられているが、水はけが悪く雨の後は床下には水が溜まったままだ。 自宅は海岸沿いにあったので夏でも涼しい風が吹きエアコン要らずだったが、ここは風の抜けが悪くて暑い。 自宅は広くて、毎日の暮らしの中で運動にもなったが、ここじゃ狭くて動くことがほとんどない。 いずれにしろ長く住めるところじゃない。 等など。

山元の町役場は高台にあるが地震で損傷し使用不能  後方のプレハブ仮設で業務中


移動はNATO軍使用のベンツ大型4輪駆動車 ディーゼルエンジンなので騒音がうるさい


後部に足湯機材を積み込み、人は向かい合わせのベンチシートに座る 兵隊さん仕様だ


仮設住宅は木造建築


山が直ぐ近くなので海岸沿いで暮らしてきた人には住み慣れない不便さがある


付近は美しい水田が広がっている

最新の画像もっと見る