2:00
陣痛室に入る。
陣痛間隔は7~8分、腰がズシーンと痛い。
横になると陣痛が遠のいてしまうような気がするので、ベッドの横を歩いたり、
イスに座ったりして過ごす。
時々、ズシンと骨盤に響くような痛み。
このズシンで赤ちゃんが少しずつ下がってきてるような気がする。
4:20
陣痛室に入ってから2時間以上たつのに、相変わらず7~8分間隔。
全然短くならないことに焦ってくる。
間隔が縮まらなくて今日どころか明日になってもこのままだったらどうしよう。
それより、陣痛が遠のいちゃって家に帰されたらもっと困る。
ベッドに座り、痛みの合間にうつらうつらしながら陣痛に耐える。
この頃、ちょっとお尻に圧迫感を感じるようになる。
5:30
立ったり座ったりなるべく動くようにしていたのが効いたのか5~6分間隔に。
6:30
5分間隔、たまに3分くらいで来るけど、間隔が短い時は痛みが軽い。
やばいなー、このまま痛みが消えてしまいそうな気がする。
子宮口8cm、赤ちゃんも下がってきてはいる様子。
7:30

朝食。
陣痛に耐えながらごはんを食べることになるとは思わなかった。
腹が減っては戦はできぬ。
痛い中でも半分以上食べた。
陣痛間隔はまた6~9分に開いてしまう。
8:00
O医師の診察。
お産がすすむように人工破膜しましょう、ということに。
※人工破膜
赤ちゃんを包んでいる卵膜を破って、人為的に破水を起こさせる処置を「人工破膜」といいます。
破水をすると、子宮の内容量が減ることが刺激になり、お産が進む場合があります。
子宮口が開いてきて、陣痛も来ているのにお産の進行があまりよくないときに行われます。
(「たまひよweb」より引用)
早く生まれるなら破膜でも何でもしてくれー
北大医学部の助産師の学生さんが実習に来ていて、出産に立ち合わせて欲しいと言われる。
学生が助産介助もするが、ちゃんと助産師も立会って指導するということ。
ダンナがいたら拒否したかもしれないけど私ひとりだし、3人目の出産ということもあって、
これからの産科医療を支える人材育成のためなら、人柱になろうじゃないの!
という気持ちもあって同意しました。
9:00
分娩室へ移動。
分娩台が新しくなっていた。
前のやつはグリップが壊れてたもんなー
「低反発だから寝心地いいわよ~」と助産師さんが言っていた。
分娩台に上がっても陣痛間隔は7~8分。
「マイペースな赤ちゃんだね」と助産師さん。
診察してくれたO医師が破膜するのかと思ったら、来たのはK医師だった。
当直と日勤が入れ替わるタイミングだったんだろうか?
横になってるから何をしてるかよく見えないけど、何かスコップみたいな器具を
持ってるように見えた。
え、それで破るの?
何か痛そうなんですけど・・・
案の定、痛かった。
破膜した瞬間、ジャバーッと羊水が流れ出たのがわかった。
これで陣痛間隔が縮まってくれるかも、と期待していたのに変わらない。
でも痛みは倍増どころの騒ぎじゃなく、ものすごい激痛に変わり腰の骨が砕けそう。
前回、前々回同様の腰の骨に杭を打ち込まれるような感覚で、痛みの波が来ると
自然とうなり声が出てしまう。
上を向いていると痛くてたまらないので横を向く。
どんな体勢をしても痛いことには変わりはないけど、少しラクになるような気がする。
学生さんが腰をさすってくれたり、飲み物を持ってきてくれてすごく助かった。
10:00すぎ
子宮口9cm、あと少しなのになかなか全開にならない。
赤ちゃんは下りてきていて、今すぐにでもいきんで出してしまいたいのにいきめない。
何度も学生さんと助産師さんが確認するけど、「上の方がまだ残ってる」と話しているのが聞こえる。
それを聞いて、あぁ、まだなのか・・・とガッカリ。
出産は「鼻からスイカ」、ってよく言うけど、赤ちゃんの大きさのウンチをするような感じ、と言う方が
ぴったりなんじゃないかと思う(実際、いきむ時に力を入れるのはお尻の方だし)
いきみを逃すのは、赤ちゃんサイズのウンチがもう今にも出そうなのに、がまんしなくちゃいけない感じ。
10:20くらい?
やっと全開、いきんで良いんだー
それでも陣痛間隔は相変わらず、陣痛に合わせていきむから次の陣痛まで待つのがつらい。
しかも、力いっぱいいきんでもなかなか出てこない。
お尻が痛いのか、どこが痛いのかもうわからないくらい、とにかく痛い!
何度目かのいきみで「頭が見えたよ」を言われる。
一気に終わらせたいので、もう痔になろうがかまうものか!という気持ちで思いっきりいきむ。
「頭が出てきたよ」
と言われたところで陣痛がおさまり、次の陣痛待ち。
頭が挟まってて痛いなんてもんじゃない、痛い、痛い、痛いーっ!!
頭が出てきてるから会陰切開すればスルッと出るんじゃない?
早くサクッと切っちゃって!
そう思ったけど、足元にいる助産師さんたちに会陰切開する様子がまるでない。
え?切らないの?
切った方がラクに出てくるんじゃないの??
何度いきんでもなかなか頭が出てこなくて、心の中で「切ってくれー」と叫ぶ私。
10:56
誕生。
もう何度いきんだかわからないけど、どうやら生まれたらしい。
「生まれたよ!」という助産師さんの声で初めて生まれたことがわかった。
下半身があまりにも痛くて、いつ頭が出たのかも、体が出たのかも全然わからなかった。
これで終わり?
本当に終わったの?
赤ちゃんが出た実感がなかったので、この激痛が本当にこれで終わりなのか半信半疑。
オギャーという元気な泣き声を聞いて、本当に終わったんだーと安堵。
胸の上に載せられた赤ちゃんはこもっち~そっくりだった。
出血が多かったらしく、体はヘロヘロ。
後産ではお腹をギューギュー押されて痛かった。
会陰切開しなかったけど小さい裂傷がいくつができたらしく、長時間チクチク縫われるのも痛かった。
出産の痛みと比べたらたいしたことないとはいえ、痛いものは痛い。
何度経験しても出産って痛いことばっかりだ・・・
しばらく分娩台で休んだあと、陣痛室へ移動。
とにかく疲れた・・・
一晩寝ていなかったのもあって、死んだように寝る私。
途中、助産師さんが赤ちゃんを連れてきてくれました。
おっぱいあげてみたり、ちょっと抱っこして返却。
明日からいくらでも一緒にいられるから、今日は勘弁してねー
12:30
昼ごはん。
産後初のごはんがこれ。

豚丼。
疲れきった体になんてヘビーな食事なんだ、と思ったけどペロリと完食。
ごはん食べたら元気出てきた!
その後、よろよろと病室へ移動し、また睡眠。
明日からの母児同室に備えて体力を蓄えるべく、寝まくる私。
夕方、家族がやってきました。

こうして もちまみ家は晴れて5人家族になりました。
いやー、3人目は短時間で産めると思ってたけど甘かったです。
12時間半の長丁場で、一人目のこもっち~の時より長かった。
痛みも分娩台に上がってからがつらくて、今までで一番きつい出産でした。
もう絶対出産なんてしない、この痛みは絶対忘れない、分娩台の上でそう思いました。
なのに、もう忘れかけてる自分。
あんなに痛かったのに忘れられるなんて、女って本当にすごいと思います。
痛みは忘れても、4人目は絶対ないですけどね。