宇沢さんの「算数から数学へ」で最初に出てくるのは鶴亀算。鶴亀算とは、次のようなもの。
2本足の鶴と4本足の亀が合わせて15匹いました。15匹の足の数を数えたら40本ありました。さて、鶴と亀は何匹づついるのでしょうか。
この問題はどのように解いたらよいであろうか。方程式を知っていると・・・
- x + y = 15
- 2x + 4y = 40
- ただし、ここでxは鶴、yは亀
としてこの方程式を解くだろう。方程式での解法を知らない人はどうするだろうか。まず考えられるのが、以下のように一つずつ数字をずらして勘定する方法だ。たとえば、15匹全部鶴とすると、足の数は30本。これを一匹ずつずらしていく。
- 鶴14匹×2本=28本、亀1匹×4本=4本、合計32本。
- 鶴13匹×2本=26本、亀2匹×4本=8本、合計34本。
- 途中略
- 鶴10匹×2本=20本、亀5匹×4本=20本、合計40本。
という具合にするもの。これが目の子算。さて、方程式を使わずにもう少し効率的に答えを得ることができないかということで次のように考える。
まずさっきと同じように全部が鶴だったとすると15匹×2本=30本でこれは前のと同じね。当然だけど。次に鶴と亀の足の数の差を考える。これは2本。つまり、鶴が一匹減って、亀が一匹増えると足は全体で2本増える。
この関係から、今、全部が鶴で足が30本だから足の合計数は10本足らない。10本増やすためには、足らない本数(10本)を亀に変えることによって増える本数(2本)で割ってやればよい。すなわち5匹。
よって答えは、鶴10匹(20本)、亀5匹(20本)で合わせて40本となる。
おみごとこれが鶴亀算。
子供のときにこのような関係を教えてもらったり、あるいは何かの本で読み、気がつき、これを面白いと思ったら、僕と数学の関係はもう少しいい関係になっていただろう・・・今この関係を再構築しようとしている