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涙と笑いのHIV奮闘記II

自分とは無関係と思っていた病気の闘病を続けるオヤジの日記。
歳のせいか治療の副作用のせいか忘れ物がひどいんです。

奈良県立美術館で「榊莫山と柴舟のシンフォニー」展

2017-04-29 14:30:00 | 美術館・博物館

奈良県立美術館で開催されているのは「書の源流企画展 榊莫山と柴舟のシンフォニー」展です。

  

大和の仏像や自然との深い交流を創作へ結びつけた榊莫山(1926-2010)と、奈良の伝統工芸から学んだ美意識を
基に世界で活躍する紫舟。奈良とゆかりが深い書家二人の独創的な芸術世界を紹介します。

「莫山先生」と親しみを込めて呼ばれる榊莫山は、旧制上野中学校(三重県)で松永に書を習うなど早くから
書に馴染み、満19歳で終戦を迎えた後は奈良の書家(1895-1957)に師事しました。戦後間もなくの書道界
は、書道団体や公募展の創設、前衛書道の台頭など活気ある時代を迎え、その中で榊は自己の書を追求しました。
そして、当時の主流であった中国のから明・清へ至る洗練された書の規範に従うのではなく、より古い木簡・
石碑の素朴で力強い書風を取り入れ、題材も古典的な漢詩文から現代詩や自作の文へ対象を移すなど、独自性・創
造性を重視して様々な試みを行いました。師・辻本史邑の没後は公募展から退き、独立した立場で作品を世に問い
ました。
 

6歳で書を始めた紫舟は、書家としての第一歩を踏み出した奈良で筆・漆工・陶芸など伝統工芸の技術を学び、
それにより養われた眼・感覚が以後の活動の基礎になっているといいます。平面の書だけではなく、書の彫刻と光・
影との融合、書と絵画との融合、デジ
タル技術との融合など書の可能性を広げ、国・文化の枠を超えた芸術として
書に取り組んでいます。 

  このような榊莫山と紫舟の素晴らしい作品により、書の芸術性や、自己を表現する手段としての書の魅力を
感じていただければ幸いです。

(ちらしより)

榊莫山さんといえば独特の書体で有名ですね。
東大寺の参道に、世界遺産を記念する石碑があるのですが、そこにも氏の文字。

 

しかしいきなり中学5年生の時に書いた「樂志論」があって、きちんとした楷書の文字。

そして書だけではなく、絵も描きはるんです。

榊莫山さんの作品の一部、柴舟さんのほとんどの作品が、フラッシュを使用しなければ撮影可です。

奈良のことを絵に描き、文章も書いた「大和八景」の半分が出展されており、それらを撮影したつもりなのに、
何故か部屋に帰って画像を確認するとこれらだけ「ファイルが壊れています」とのメッセージ。

なので、「伊賀八景」から。順に「湯屋谷ノ寺」「赤目ノ滝」「里カラ里ヘ」

 

莫山氏独特の書体で書かれた「圓窓般若心経」というものあったのですが、
こちらはしっかりと楷書の「東大寺般若心経」。

「華厳唯心偈」


柴舟の書。
単なる平面の書だけではなく、こういう立体的な書も。

「書の彫刻、画と書の彫刻」のコーナー。

書の彫刻ですね。

「鯨波動図」

「風日白鶏」

「風神雷神鶏図」

こういう作品も。
「写楽は立体を平面にし、柴舟は平面を立体にする」
見る角度を変えると面白いですね。

 

 

 


大阪歴史博物館

2017-04-14 11:00:00 | 美術館・博物館

病院を出て、薬局で薬を処方してもらい、NHK大阪放送局と大阪歴史博物館へ来ました。
二つはこの球形のアトリウムでつながっています。 

 

アトリウムにあるシアトルズベストコーヒーで遅めの朝食。
えびかつ&たまごタルタルサンドイッチ。 

  

過去の大阪放送局制作の朝の連ドラの紹介コーナー。「風見鶏」から見ていた記憶がありますね。

 

実際の映像も。「ごちそうさん」「マッサン」の画像。

  

 

「ちりとてちん」にこの前亡くなった渡瀬恒彦さんが出演されていましたね。

アトリウムにはこの前終了した「べっぴんさん」の垂れ幕、新しく始まった「ごごナマ」の垂れ幕。

  

特別展は今やっていませんでした・・・。
で特集展示「近代大阪と名望家」を見学。
これは常設展示場内の8階で開催中。

エレベーターは8階で停まらず 10階まで。
そこから順にエスカレーターで降りてゆきます。

10階から難波宮跡。
桜がさいています。

 

大阪城公園のお堀の周囲の桜並木もほぼ満開。

  

 

大阪帝国ホテル。
入院中、昼食を食べた後ランチを食べに行ったり、
土曜日に外泊をして、日曜日ディナーを食べてから帰院したことがあったっけ。

 

ちらし。

フラッシュを使わなければ、撮影OKなのです。

  

     

  

 
  

 
    

次に天王寺にある大阪市立美術館へ行くことにします。

途中みかけた枝垂桜。

 

大きな楠と「舎密局跡」の石碑。
「舎密局(せいみきょく)」とはは、明治維新期における科学技術の研究・教育、および勧業のために作られた官営・公営機関。
第三高等学校(京都大学の前身)の源流となったそうです。

  

そして大阪ルーテル教会。
前々からそうかな、と思っていたのですが、ルーテル教会はマルティン・ルターによるプロテスタント教会のようです。

大学時代リコーダー同好会に所属していたのですが、ミニコンサートを京都ルーテル教会で毎年開いていましたね。
そうそう、パンフレットは当時まだ珍しかったワープロ、NEC「文豪」で作っていました。

 

地下鉄谷町四丁目駅にあったポスター。
中川家、そっくりですねぇ。
これは見なくては!

 


大阪市立美術館で「木×仏像 飛鳥仏から円空へ 日本の木彫仏1000年」展

2017-04-14 01:30:00 | 美術館・博物館

 

大阪市立美術館に到着です。

美術館前にも桜。

現在開催されているのは「「木×仏像 飛鳥仏から円空へ 日本の木彫仏1000年」。

入館券。

入場券にも、チラシにもある仏像は京都西住寺の宝誌和尚立像。
京都国立博物館の平成知新館に展示されていましたね。

宝誌和尚(418-514)は中国南朝時代の高名な僧侶です。
宇治拾遺物語によると、
帝がその像を残そうとし、3人の絵師に描かせた。
宝志は絵師たちに真影を見て描くようにという。
そして、宝志は、親指の爪で自らの額を裂くと、中より金色に輝く菩薩の面相が現れた。とか。

これ以外にも様々な仏像が展示されており、大満足の展示でした。

音声ガイドは関西落語会のホープ桂そうばさんが勤めています。
さすが落語家。関西弁でたのしい解説です。
お勧めです。 

募金のポスターです。


京都文化博物館で「戦国時代展」と総合展示「祇園祭-放下鉾の名宝-」、「武家の服飾」

2017-04-13 20:00:00 | 美術館・博物館

さて、残った時間で京都国立博物館まで行くと、駆け足になるかもしれないので、
国立博物館は次回に、ということで、京都文化博物館へ行くことに。

地下鉄烏丸線で烏丸御池まで。

駅構内にこんな展示。 

駅を上がるとLAWSON。
流石京都、色が違います。 

博物館周辺にはいろいろ古い建物がのこっているので、ちょっと散歩。

公共施設に桜が満開。

さて、戦国時代展。
男性は好きなのか、戦国時代。
実は自分はどちらかといえばあんまり好きじゃない。

ただ、国宝の狩野永徳筆の上杉本洛中洛外図屏風がでるということで楽しみにしていったのですが、
出展時期が2/25~3/12ということで、そのレプリカでした・・・ 

入館チケット

会場入り口の撮影コーナー。

そして2階の総合展示で

「祇園祭ー放下鉾の名宝ー」

鉾に飾られている様々な装飾品が11点展示されています。
どれもが素晴らしいです。ほとんどが重要有形民俗文化財です。

そして「京都府コレクションにみる 武家の服飾」

直垂、大紋、素襖、裃、狩衣、水干を見ることができ、(いつも古典文学を読んで無視していました…)こちらも大満足。 

 

観終わって博物館を出たときには既に4時半。
もうどこにも行けませんね。

帰る途中ピンクのタクシー。 

 

部屋に戻ったころにはすっかり太陽は沈んで、夕焼けが終わりかけ。

今日の夕食はミンチカツを揚げて、キャベツの千切り大盛り。
カツの衣が炭水化物なので、ご飯はなしです。 


予定変更して「えき」KYOTOへ。

2017-04-13 14:00:00 | 美術館・博物館

仕事がきちんと12時に終わったので、京都で美術館・博物館めぐりをしようと思います。

京都文化博物館→京都国立博物館そして余裕があれば京都市美術館か龍谷ミュージアム。
無理かなぁ?

京都行きの急行は奈良駅からは一時間に一本しかないのですが、たまたまそれに乗れました。

今話題の平城宮跡を横切る奈良線。
車窓から平城宮跡の桜、そして大極殿が見えます。 

駅に着いて地下鉄の駅に向かう途中、「美術館『えき』KYOTO」で浮世絵「芳年」展が開催中ということで、
まずそこに行ってきました。 

  

月岡芳年(1839-1892)は、江戸から明治へと急激に変遷する時代に活躍した浮世絵師です。
浮世絵の需要が失われつつあった当時において最も大成した絵師であることから、「最後の浮世絵師」と称され人々を魅了し続けています。
本展は、日本屈指の芳年コレクションとして知られる西井正氣氏所蔵の作品によって、芳年の初期から晩年に至るまでの代表作を網羅した回顧展です。歌川国芳に入門して浮世絵を学んだ芳年は、時代の変革にあわせ西洋画の研究も行い、人物描写や構図において近代的な感覚をみせました。その大胆な構図、鮮やかな色彩、人物のアクロバティックなポーズは、現代の目で見ても驚かされるものばかりです。歴史画、物語絵、美人画など幅広いジャンルの約130点により、芳年の巧みな技と、豊かな想像力、卓越した画面構成のセンスをご堪能ください。
                                         (ちらしより)

 

去年の夏、神戸市立博物館で国芳・国貞展を観たわけですが、
その国芳のもとで浮世絵を学んだようです。

「文治元年平家の一門亡海中落ち入る図」
いかにも国芳・国定を彷彿させる浮世絵。
碇知盛ですね。

 

「美勇水滸伝 高木牛之助」

「つきの百姿 月宮迎 竹とり」

「魁題百撰相 駒木根八兵衛」
この構図と表情、撃ち抜かれそうで一番印象に残った一枚です。

 

上野の戦争でその惨状を見聞きした芳年は「血の饗宴」「異常作品集」といったタイトルが踊る画集を出版します。
それが「魁題百撰相」「英名二十八衆句」です。
これらは少し隔離された区域で展示され、小さな子供や血の表現で気分が悪くなる人は見ないようにとコメントがあります。 

「團七九郎兵衛」(左):「夏祭浪速鑑」の團七と義平二です。
「福岡貢」(右):「伊勢音頭恋寝刃」の福岡貢。 

  

「佐野次郎左ェ門」(左):「籠鶴瓶花街酔醒」の佐野次郎左ェ門
東浮世絵稿談「幡随院長兵衛」(右) :「極付幡随長兵衛」の幡随院長兵衛

  

今回は浮世絵ということで、図録を購入。

  

ハードカバーで結構重かったです。

とにかく良かった。芳年の様々な浮世絵をみることができます。

これはお勧めです。