はれのちくもり、雨、ときどきどき全部

生きているからしかたない

ゴールデンスランバー

2009-11-14 | Weblog
11月14日(土)

ようやく、ようやく、ようのやく
2008年の本屋大賞のゴールデンスランバーを読んだ。

今年の大賞は読んだのに、
構えて読もうとしている本ほど、気分を選ぶみたいで
買っているのに読むという動作に入るまでに時間がかかった。
読み出すと止まらなくなるんだけど、読み出すまでは不思議なもんで
告白しようか、告白やめようかなんて戸惑う中学生みたいになる。
伊坂幸太郎氏の本は、それほど構える本でもないのに
ちょっとラフなドラマ仕立ての本を読みすぎると、こうなってしまう。

不意打ちで投げられたボールを避けようというより、手が出てしまうみたいに、
好きな作家だとじっくり読み取ろうという意識が反射的に働いている。

伊坂作品はやっぱり面白い。
それに変わりはないが、重力ピエロの衝撃はなかった。
ま、【稲井さんが居ない】とかツボだったし、
青柳の父の人殺しと痴漢の話は、伊坂作品だ。やってくれると思ったのは確かだ。
いやいや待てよ、花火師の轟のも捨てがたい。
結局、面白かったんじゃないのかという結論になるわけだ。


伊坂作品は会話の面白さを挙げると、ダントツ。
現実にあるようでなさそう、現実にないようでありそう。
それでいて、テンポよく感じるやりとりはツボに入ったら止められない。
面白くて吹き出してしまう、でも実はとても切なかったりもする。


そろそろ【あるキング】行くか。
いや、その前に【1Q84】だ。
あれから随分たってるのに、机の左に立ててあるだけだ。

やっぱ気分って本とは密接。そうおもってしまうのだった。