はと@杭州便り

中国杭州で仕事&子育てしているはとぽっぽのページです。

志願者(zhiyuanzhe)

2006-09-25 23:58:28 | 杭州生活
先週末からカゼをひいて、低空飛行。

先週金曜日はお誘いを頂いたお食事&観劇会に行ったのだが、その時妙に寒いなと思っていたら、それがカゼの前触れだったらしい…

週末はせっかく秋晴れの気持ちのいい週末だったのに、熱を出して家でダウンしていた
国慶節休暇の調整のため、今週は土曜日まで6連勤なのに~~~~!!
今週は不調の身体にムチ打って、出勤中である

さて、今日の新聞(青年日報)を見ていたら、一面に
杭州初の援外志願者、募集中!」の記事が。

「援外志願者」は別に女子高生のコトではなくて

「援外」=外国へ支援に行く
「志願者」=ボランティア
のことである。

行き先はナント、アフリカ・エチオピア。期間は2年。
職種はパソコン関係3名、農業・牧畜業3名、医療衛生4名、電子、電力、皮革加工、紡績各1名、中国語教師1名、の計15名。
派遣される人には中央政府より毎月200ドルが支給されるほか、杭州市政府からも補助が出るそうだ。

これって、もしかして、日本で言う「青年海外協力隊」 中国版

200ドルと言ったら約1500元…、ちょっと、安くないか?
いや、でも杭州には月収1500元以下の人も結構いるはずだから、その人達にとったら魅力的なのかも…。
と思ったら、募集要項には

杭州戸籍を持ち、杭州で一年以上就業歴があること。
35歳以下で、心身ともに健康であること。
4年制大学卒業以上の学歴を持ち、品行方正で犯罪歴がないこと。
一定以上の英語力を持っていること。
派遣について、現在の勤務先の同意を得られること。


…おいおい、これじゃかなりのエリートじゃないか
しかも「勤務先の同意を得られること」って…

なんか、アヤシイ…

公開募集の形式は取ってるけど、実際は政府が政府関連の会社から該当しそうな人をピックアップして、無理矢理行かせるつもりなんじゃないか?

政府の計画では今年は全国から150人を募集してアジア、アフリカなどの国々へ派遣する予定で、既に今月、ラオスへ13人を派遣したばかり。
この後エチオピアへ60人を派遣する予定で、そのノルマ(?)が杭州へまわってきたらしい。

中国では最近、災害にあった国へ軍の災害救助派遣を行ったり、見舞金を送ったりしているし、これも国際社会の舞台を意識し始めたってことだろうか。

中国の一般市民はまだ海外へ自由に渡航することが難しいし、どんな形であれ海外へ出る機会が増えて、他の国に関する関心が少しでも増えてくれれば嬉しい、と思うのだけど、
募集要項を見る限りでは敷居が高すぎて、やっぱり一般市民には縁がなさそうな感じ…

それに、少なくとも私の知っている限り、中国人は中国より発展途上の国については興味もないし、差別や偏見を持っている人が多い気がする。
うちの会社にアメリカ人の同僚がいるのだけど、彼女は常々
「黒人だというだけで町を歩いてるだけでジロジロ見られるし、こっちの人のキョーレツな好奇心やワケのわからん偏見(故郷では服を着てるのか?と言われたらしいには耐えられない。」と言っている。
(こっちの人が悪気があるというよりは、単に黒人について何も知らないだけなのだが、実はそれが一番タチが悪いのである。)

そもそも、自分の住んでいる地域以外の事に関しては国内ですら関心が薄いと言われる中国人に(要するに国が広すぎる、遠い外国の困っている人々の事を真剣に考えろと言うのは難しいだろう。

中国もとうとう他国へ協力隊を出すまでになったか、と思うと嬉しい反面、
中国政府から選ばれて、中国や自分の名誉のために行くのではなく、
真剣にその国や人々のためを考えて、自分から「志願」して行こうという人が現れるまでは、まだまだ時間がかかりそうである…

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