夫の体調記録~がんばろっ!~

お気楽夫婦だったのに・・・悪性リンパ腫と闘った夫、妻の日記

■9月15日~21日【前処置】

2006-09-24 00:03:58 | 夫の体調記録
▼9月15日(金):前処置1日目

 今日は強い薬を投与の日。次回は18日(月)が強い日。
 初日なせいか、まだこれといって変化はなかってた。
 コロッケが食べたい、普通のコロッケが食べたい、と
 数日前から言っていたし、前日に催促されたので
 今日はコロッケを買って行き、ナースセンターの電子で加熱して
 食べさせた。喜んでいた。


▼9月16日(土):

 しばらく副作用などで食べられなくなることもあるかもしれない、  
 病院食の臭いも味付けもいつも同じで辛いらしいので
 違うものを、、、と、今日は餃子を途中で買ってみた。
 電子レンジで加熱して、夕食の時に食べた。

 2日目もまあまあ変わらずの様子。


▼9月17日(日):

 私が面会に行っている時間は、今日も穏やかにふたりで
 しゃべったり、テレビをみたりした。
 アカオさんは今のところ、めだつほどの副作用は感じられない。
 はたからみての話。たぶん本人は耐えているのだと思う。

 今のところ腎臓も大丈夫。肝臓も大丈夫。
 肌が少しずつ黒ずんで感じますが、と担当医にきいたら、
 それは薬の影響かもしれない、とのこと。
 以前は赤く発疹したこともあるのですが、それが黒ずんでいるのかもしれない、
 とのことでした。

 口内炎ができているので
 粉薬がとても辛いらしい。でも我慢していたらしい。
 で、私がそれを先生に言うと、先生はそれを点滴に変えてくれた。

 まったくアカオさんはなんでもかんでも我慢して
 あまり自分から言わない。
 担当医に毎回「今日はどうですか、痛みとか辛いとかありますか?」
 と聞いても
 「大丈夫です」といつも言っている。
 担当医も「我慢強いんですね」と言ってた。
 だから私はアカオさんに言っている。

 「どんなことでも症状や感じていることはどんどん言わなきゃ!」

 
 今日は熱も出たという。
 放射線によって熱が出る方も時々いるので
 放射線のせいかもしれませんし、それは今調べてますので
 今それを決め付けない方がいい段階です、

 と、麻呂先生(←私がつけたニックネーム)はおっしゃっていた。

 お腹などの腫れはあまりなく大丈夫のようだけど。

 夕食後、アカオさんは私に
 「たまには早く帰って寝たら」と気遣ってくれた。


▼9月18日(月):前処置4日目

 今日は強い抗がん剤投与2回目の日。
 通常の10倍というから、かなり堪えるのだろう。
 この日あたりから徐々に辛そう。
 でも本当はずっと前からずっとずっと苦しくだるく辛かったのだろう。
 私や他の人にもあまりそういうのを見せない。


▼9月19日(火)

 徐々に重苦しそうになってきた。
 とても辛そう。機嫌もあまりよくない。

 けだるそうで
 「やることといえば、おしっこと、、、ふたつしかないや。
  寝ておしっこして、それだけだ」

 なんて呟いていた。

 足がまた少しむくんできたようだ。
 あごも少し腫れている。

 白血球はだいぶすくなくなってきた。


▼9月20日(水):前処置6日目<放射線1日目>

 今日はいよいよ放射線の日。
 午前と夕方におこなうらしい。
 私は3時過ぎに行ったのだけど、とてもだるそうでぐったりしている印象。

 吐き気などはないらしいが、
 ぼちぼち下痢。

 食欲は全然ない。

 
▼9月21日(木):前処置7日目<放射線2日目>

 きょうもぐったりしていた。
 テレビも観る気もないらしい。
 とにかく寝てる。
 少し喋ったけど、機嫌悪い。それもしかたない。だって体の中が闘っていて
 たくさんの薬のせいで、どうにも辛いのだろうから。

前処置が始まる

2006-09-18 02:12:34 | 夫の体調記録
久しぶりの投稿。
それもそう、お店の事務所で使っていたメインのPCを
今住んでいる部屋に移動したのが9月10日。
8日には光を開通させておいたのに、
そのパソコンが開かない!移動とは関係なく、こんな時に限って壊れた。
どうやらチップがはずれたらしい。
そんなこんなや、アルバイトやら病院やらで
ノートパソコンでネット接続させるのにちょっと時間がかかってしまった。。。


■9月13日(水)

 主治医から移植の説明を受ける。
 少し前に聞いたのだけど臍帯血は水曜日に送られ、
 その後こちらに届いて調べて、
 いよいよ週末から移植のための前処置を始める、 と。

 13日(水)、午後3時頃より二人で説明を受けました。
 先週後半には体調も良かったアカオさんでしたが
 月曜日ごろからまた調子が優れなかったのです。
 薬を変えてまた少しよくなったので
 説明を聞く部屋まで歩いて移動しました。
 (混んでいたのでエレベーターで別の階の部屋まで行った。)

 いい状態の臍帯血がアカオさん用に入る、と。
 前処置は、1週間。
 骨髄の中を空っぽにするために強い抗がん剤を入れる。
 5日間のうち、強烈なのが2日。あとはそれよりは軽いもの(といっても強い)。
 その後、2日間放射線。
 そして移植。

 臍帯血移植なので、通常より生着するのに時間がかかる。
 よって白血球がゼロになる期間が長いので感染症にかかる確率も高い、と。
 その他のリスクについても説明を受ける。
 まずは生着するまでの約20日間の第一難関。
 つづいて その後の数日間の第二難関、そして第三の難関。
 時期によって、それぞれのリスクがあるということ。

 まったく話を聞いていると恐ろしくなることばかり。
 
 しかしどうにもならない。
 主治医が言うには、患者さんの様子を常に見ながら
 事前の対応など、さじ加減での治療が肝心になるらしい。

 そう!ここまできたらプロの腕に信頼を寄せ
 その邪魔にならないよう、つまり注意事項を守り
 精神面で安らかに強くもち、頑張るしかない。

 言いなりになるという意味ではなく、
 具合はどうだ、気分はどうだ、こんな状態だ、あーだ、こーだと
 自分自身の状態を常に医師に伝え、医師のさじ加減に協力すること。
  
 ただ単に「おまかせします」だけではダメだ。
 どういう風にまかせるのか、自分の体内情報(検査のデータだけではなく)を
 できるだけ伝えてこそ、プロもいい仕事ができるってものよ。
 料理人だってそうでしょ。お客様に「プロにまかせます」とだけ言われても
 そのお客様の今望む食べたいもの、味の好み、量の加減などは、
 何かしらコミュニケーションして
 言ってもらった方が作りがいがあったでしょ?!
 それと同じよ。ドクターだって医療の専門職人、プロなんだから
 お客様情報(患者の体調具合)を検査のデータだけではなく
 コミュニケーションでどんどん口で伝えてもらった方が
 さじ加減しやすいってものでしょう。

 なーんて話をその後アカオさんにしてみた。
 
 勝手な私の話だけど、アカオさんは少し安心したみたいだった。 
 実際はドクターは血液検査など確かな数値での判断で
 治療を調整するのだろうけど、
 患者側のメンタルな部分を考えると、
 アカオさんに前向きに強気になってもらうために
 自分も治療に参加する、自分でも治すんだ、という気持ちも
 強気にさせるかなー、なんて、、、、勝手な私の想いだけどね。

 だってアカオさんは説明の途中で顔が青くなって深刻な顔になって
 とってもかわいそうだったんだもの。
 それはそう、私だって泣きたいくらいだったし、
 うそでしょー、そんなリスク!と机や壁を叩きたくなるような
 逃げ出したくなるような、そんな怖い話だったんだもん。
 本人はどれだけ辛いことか。。。

 だから、せめてそれを少しはやわらげるように

 「大丈夫よ、先生はプロなんだから!ここは一流なんだから。
  安心してあとはプロにまかせて挑みましょう。」

 「あれ?顔蒼くなっちゃってー。怖いの?今さら?」

 と、茶化して笑ってみせた。ごめん。
 恐怖のままではもっと体に悪い気がしたから。。。


 その日は部屋に戻っていろいろ話した。
 でもアカオさんはなんか少し軽くなっていた。
 もう、潔く覚悟を決めたのだろう。


■9月14日(木)

 前処置の前日。夕方面会に行ったら部屋が変わっていた。
 昨日の主治医の話では、無菌室ではなく個室で
 クリーンベッド(大型の空気清浄機を枕元に設置しているだけですが・・)で
 行う、とのことでした。
 私がなぜ無菌室ではないのか?無菌室はいっぱいで
 ベッドが空いてないのか?と不安で質問したら、
 それもあるし、また、無菌室といってもこの病院の場合は
 クリーンエリアみたいな感じで、
 そのエリアにも大部屋(4人部屋)と個室があって
 いずれにしても自分のことは自分でやらなければならないので、
 例えばトイレも自分で行かなければならない。
 でも今のアカオさんの状態は体力もなく常に看護士が必要なので
 無菌エリアより、ナースセンターの目の前の個室の方がいいから、
 ということでした。

 というわけで、個室(2人部屋だけど今のところアカオさんだけ)で
 前処置と移植を行う。

 その代わり面会は基本的には親近者のみで短時間、という制限。


 明日から前処置、というこの日、
 アカオさんは「喫茶室に行ってコーヒーでも飲もうよ」と
 明るくご機嫌だった。
 点滴は4本も5本もたくさんつけているけど
 初めての喫茶室への散歩だった。
 明日からしばらく部屋から出られない、ということもあり
 行ってみたかったのだろう。

 嬉しそうにご機嫌で移動したけど、
 充電切れでサイレンが鳴ってしまってうるさいので
 ケーキセットを食べている途中で
 すぐに部屋に戻ってきた。

 それでもアカオさんはご機嫌だった。
 なんか気分が晴れ晴れというか、気持ちも軽い感じ、、、。

 私がいないとき、看護士さんに私の話をしたり
 銀座の話をしたり、随分いろいろ話をしているらしい。

 高熱もおさまり、むくみもとれ、腎臓昨日も少しよくなって
 体が楽なのだろう。
 
 部屋が移って、やっと窓の外の景色が見えるようになったのも
 少しは気分がよくなった要因だろうか。

 ここのところは、移植前の体調維持のために
 ステロイドを使っている。

 
 いよいよ移植のための前処置に挑む。
 
 
 

移植を目前にして

2006-09-09 01:15:33 | 夫の体調記録
9月5日(火)は、また調子が悪かったそうで
薬のせいで下痢になってしまう、しかも食事は1週間抜いているので
ほとんど水状態。
お腹が緩んでしまうのは薬のせいだと思われる。

6日(水)は、面会に行った。
昨日の不調の話や、面会に来てくれた友達の美人母娘の話など聞く。
この日は調子が良かった。
熱も下がっているし、なんだかアカオさんは明るかった。
月曜日に行ったとき、
「いい加減食事を摂りなさい!」
「何よ、このタオル、汚いなー。早く看護婦さんに取り替えてもらって!」
など、怒ってきた。怒るというか、甘やかさずに
しっかり言っておいた。ま、激励というか・・・。

とにかく水曜日は調子がよく二人で明るく過ごせた。

7日(木)は午前11時ごろ、珍しくメールを送ってきた。
「今日は調子がいいのでシャワーを浴びれます」と嬉しそう。

約2ヶ月ぶりのシャワー。

朝からメールを送ってくるなんて本当に調子がいいんだろう。

午後になって
「シャワーを浴びたさっぱりした顔でも見に来てください」
なんて、メールがきた。
よほど嬉しかったのだろう。

だから、夜行ってみた。
今日も明るく喋れて調子がよかった。

移植は来週火曜日の予定らしい。

でも夜の血圧測定では、やや高めだった。

「看護婦さんに前処置の説明を聞いたんでドキドキしちゃったんじゃない?」
と、冷やかしておいたけど、
本当にそうかもしれないし、、、チョコレート少し食べたし
梨も食べたし、、、シャワーも浴びたせいか
やや顔が赤くほてっていたし、、、
ちょっと興奮気味だったのかな?

移植を前向きにトライする、

不安はいっぱいだろうけど、とにかく挑むしかない、生きるために。


こんな時に限って忙しくて大変だけど、
明日また会いに行こう。励まさなければ!!

臍帯血移植

2006-09-04 10:27:45 | 夫の体調記録
アカオさんは まもなく臍帯血移植に挑む。

それまでの間、保険のきかない薬を毎日飲んで、
とりあえず暴れる悪性がん細胞の頭を抑えている。

その薬のおかげで、熱も下がり、腫れもひいたのも2、3日の話で、
9月2日(土)あたりから、また熱が上がりだした。

日曜日、面会に行ったときは
熱があってだるそうで朦朧(もうろう)としている感じ。
看護士さんに
「あと半月(移植までの約2週間のこと)この調子でもつんだろうか」
と、弱きでつぶやいていた。
移植までこんな調子が続くことの不安。
こんなに悪くて移植できるのだろうか、という不安だろう。

一生懸命励ます。
だって、悪性細胞の暴れ以外は、本当に健康そうなんだもん。
その悪性細胞だけをやっつけられればいいのだけど、
そのために骨髄の中を空っぽにして新たな造血細胞を移植するわけだから、
そこからがまた新たな闘いなのだろうか。
んー、悔しい! その悪いやつだけいなくなればいいのに。
その悪いやつのために、他のいいものもすべて取り替えることになるリスク。

なんとも苦渋の決断だけど、
でもこのまま移植しなければ、
悪性を抱えたまま感染症になる確立が高いというのだから、
やはり今となっては最善の選択となるのだろう。
望みを捨てずに挑むということが。


「チャンスをつなげる」

そういう意味で治療に挑む。


顧客(たまたまドクター)からの励ましのメッセージでした。

チャンスをつなげるために最善の治療を使って
そして望みを持って挑むことが
生き続けるために必要なのが、まさに今のアカオさんの状態かもしれない。



抗がん剤が効かない

2006-09-01 13:27:02 | 夫の体調記録
8月29日(火)、主治医から今後の治療方針についての説明を受けました。

8/25(金)に面会に行ったときは、大丈夫そうだったのに
(といってもいつもどおり熱はあるけど)
26日(土)には、また体内に水がたまり、体がはって、
しかもまた首が腫れて、大変だったそうです。

そして保険のきかない薬の投与が始まりました。


抗がん剤は強く大量におこなったが、
結局それも効かないということ。
投与して一週間くらいは、効いている様にみえたが(熱も下がった)、
その後高熱は続くし、体はむくむし、リンパは腫れるし。

悪性の細胞の数は少ないのだけど、
その少ない細胞がかなり強く暴れている状況で
進行が早い、と。
このまま抗がん剤を使っても、結局効かないので、
この状態では感染症から
肺炎や肺気腫、または腎不全になる確立が高いだけなので、
早く移植をした方がいい、という状況だと。
残念ながら本人の状態がよくないので
自家移植はできない。
お盆に調べた実兄の白血球の型は、残念ながら適合しなかったので、
だけれどもドナーを探す時間もない状況ゆえ、
臍帯血移植をすすめられた。


2週間後には移植ができるだろう、ということです。

あまりにも悪い様態ということに、目の前が真っ暗に、
頭の中が真っ白になりました。
可哀想だけど、本人には前向きに挑めるよう正直に話しました。

アカオさんはもちろん「生きる」ために
前向きに挑戦することを望んでいます。

何事もトライしなければ、
可能性が少なくてもトライしなければ先はありません。

だから頑張る!
本人は一番辛いだろうけど、
合併症や副作用のことも知らせなければならないし
すべてを知って覚悟して強い気持ちで挑んでほしい。

きっとアカオさんなら大丈夫だよ!乗り越えられるよ!
そう励ましています。