夫の体調記録~がんばろっ!~

お気楽夫婦だったのに・・・悪性リンパ腫と闘った夫、妻の日記

◆10月4日

2006-10-14 23:00:54 | 夫の体調記録
■10月4日(水)■<移植後12日>

昨日に続いての人工透析2回目。

★主治医から説明を受ける。

 ・白血球 170 ←少しずつ回復。

 ・高熱の理由:1.敗血症 2.生着時の免疫反応
         
         ↓
 ・これらによる臓器障害=腎→肝→(肺、心臓)

 ・また、相乗作用で
    ・放射線、抗がん剤、薬剤(抗菌剤)での
     肝臓へのダメージによる黄疸→肝細胞の破壊。
         ↓
     肝不全の危険がある。
      =蛋白を作れなくなる→凝固系(血が固まりにくくなる)

 ・血球貪食症候群・・・マクロファージが増えている

 
 ・このような多臓器不全(・腎不全 ・肝不全に近い)は
  救命率厳しい。
    ↓
  酸素化が悪くなる。血圧が下がる→ショック
    ↓
  このような場合は、人工呼吸器、心臓マッサージの可能性。



 ・骨髄内炎症、サイトメガロというウイルスによる。
  これに対する薬を使う(保険きかない)。


腎機能が悪い上に、肝不全に近い状態になっているという。
少しずつ意識障害が出始めることと、
上記の説明どおり、今週中が一つの山で厳しい状況なので
近親者で会っておきたい人がいるなら今週中に、、、
と言われた。

目の前が真っ暗に、頭の中が真っ白になった。


人工透析をしている間、アカオさんの手や足をさすりながら、
透析技師がいるにもかかわらず、
涙が溢れて、鼻もズルズルになりながら、
何度も何度も拭いては、泣いた。
アカオさんは意識ももうろうとして苦しそうに寝ている。

時々パッと目を覚ましては
「まだ?」と私に小声で聞いてきたり、
点滴をじっとみたり、技師や看護婦さんをじっとみて
確かめている。
確かな意識と夢の中を、行き来しているような具合だ。

このまま意識がなくなって喋れなくなるのか?
あー、いけない、身内を呼んでおかないと。
田舎の実兄に電話をする。
実の娘達にはメールで知らせる。


人工透析が終わって、少し会話するけど、話がかみ合わない。
そういえば1、2日前から徐々に様子が変だった。
その兆しがあった。

夜6時頃になって、娘が旦那と二人で駆けつけて来てくれた。
そのうち、遠方の実兄も駆けつけてきてくれた。
アカオさんはびっくりしていたけど、
実兄に娘の旦那を紹介したり、いろいろ気を遣っていた。

そのうち、仲良しの料理人(近所のレストランオーナーシェフ)も
駆けつけてきてくれた。

アカオさんは 私に

「皆にお茶出したのか?早くお茶出して!」

皆にも

「名刺を出して。」と、紹介しあうよう促したりしていた。

物凄くサービス精神旺盛だった。




10/2(月)あたりから
少しずつ混沌としてるような様子があった。


「niji!(猫の名前)・・・nijiはどこに行った?
 ・・・あ、ここには居ないんだ。」

「ご飯炊いといたんだよ。
 おかず、作っておいたよ。あったでしょ?キッチンに。
 ・・・あー、ここは違うか。」

夢の中(?)の話を言った後に
すぐに現実に戻って気がついていた。


10月3日(火)になると、言った後に現実に気がつくことが
薄っすらしてきたようで、
夢の中(?)の話が多くなってきた。



「弁当を取りに来ればいいよ。
 夕方までに作っておいてあげるから。」

「買出しに行ってきてあるから、冷蔵庫に入ってるよ。」


私の食事を心配してくれているらしく、
スーパーに買い物に行ったり、おかずを作って用意しているらしい。


でも、私から声をかけると
はっと気がつくようで、「頑張ってるから。大丈夫。」と言う。


10月4日(水)になると、

「ほら!早く!!お客さんが来ちゃうよ。
 早く行かないと!!何してるんだっ!
 あー、ほら、来ちゃったじゃないか・・・」


夢の中で、仕事をしているのか、店の準備をしたがっている。

早くしないと営業時間になって予約のお客様に間に合わないから、
早く準備しないと。という意味。

「魚・・・?うーん、、、」

たぶん、魚をおろす(下処理)のか、買い付けの夢だろう。


でも、夜に皆が集まった時には
気丈にもおもてなししようとしてるし、
「魚釣った夢みたのよね?」と私が言うと、
「あー、夢だよ。(笑)」と、
皆の前では、しっかりした対応をしていた。

知り合いの料理人が帰った後は
身内だけになったので
「なんだよ、皆集まちゃって!辛気臭いなあ。
 まるで死ぬみたいじゃないか。」
と言って少しすねたり、
「早く帰りなさい、時間間に合うのか?車に乗せてもらえば?」
そんな気配りまでしている。