外国人には日本の俳句は理解できないという常識は覆る!
〜 常識は常識であって、真理ではない 〜
〜 常識を覆してこそ、進歩がある 〜
【季語】について
ナディン レオン(フランス)
季語の機能は俳句を普遍的な時間、すなわち万人に共有する時間に位置づける。
※この本によって、外国では日本のような明確な四季の区別がないから季語のある俳句は作れない、あるいは季語のあるhaikusを作ることを提案するのは日本の文化の押し付けであるという先入観は覆る。
・投句者:インドネシア・カメルーン=熱帯 シリア・アルジェリア=乾燥帯など。
【取り合わせ】について
ジャン・ルイ シャルトラン(フランス)
「取り合わせ」は、2つの表現が間接的で微妙にリンクしていることで成立している。
ナディン レオン(フランス)
この2つの異なる、一見無関係に見える表現の組み合わせ(取り合わせ=注・永田)は、物語的な統一性はないものの、語られないものに大きな共鳴を与え、それぞれの行を他の行に照らして解釈するように誘います。
※ なお、現在、国際俳句は、散文的な三行書きのhaikusがほとんどで、「取り合わせ」で作るという意識が薄い。
※しかし、Facebook「Haiku Column」の「週刊一句鑑賞」集であるこの本では、「取り合わせ」が俳句の本質であるという考えで 実践している。
※それゆえに、日本の俳人でさえ難しい「取り合わせ」のことをナディン レオンを始め、多くのメンバーがよく理解しているのである。
【一物仕立て】について
ナディン レオン(フランス)
一物仕立て俳句があまり一般的でないのは、ルールが難しいからではなく、その成功がむしろ稀であるからです。一物仕立て俳句の成功は、まるで恩寵に触れたようなものです!
2020·1―2021·1』
向瀬 美音 (企画・編集・翻訳) 2024年2月・コールサック社 2,750 税込
・多くの方にお読み頂ければ幸いです。(文責・永田満徳)