
台風が過ぎ去ったあと、青い清流は白濁し勢いよく下流へと向かっていく。御岳園地そばの多摩川。杣の小橋が架かっている。その名は心地よく響く。たぶん、近くの山は切り取るための木が植えられた杣山だったのだろう。江戸時代から戦後まで奥多摩、青梅も林業が盛んで、切り取られた木は筏に組まれ、多摩川を下流へと運ばれていった。いまはカヌー、ラフティングの基地となっているけど、かつては筏が毎日のように流れていったのだ。

発電所前には、釣り人が3、4人と濁流に糸を垂れている。こんな流れでも釣れるのだろうか。いつもは絶好の釣りポイントのようだけど。せっかくとった休日だから、釣れても釣れなくてもでかけてきたのか。雲の合間から青空が見えてきた。