無縫塔と刻印されている。金松寺(あきる野市)境内の住職の墓地だ。卵型をしているため、俗に卵塔とも呼ばれる。図書館で専門事典を開いてみると、「鎌倉時代に禅宗と共に伝来した新形式の石塔」と記載されている。禅僧の墓塔だ。「無縫」は禅語の「天衣無縫」からきている。手元の辞書には「(天人の衣服には縫い目が無いように)詩歌などが、技巧のあとが無く、完全である様子だ」とあった。禅僧と無縫と結びついてきたのだろう。
右側の石塔は、二十二世住職、村松南山の墓碑だ。幕末から明治にかけて近在の農民の子弟を寺子屋で大勢教えた。裏面には門弟93名の名が刻まれている。「南山が偉かったというよりも、地域の人たちが偉かったんです」と現在の住職から教えていただいた
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