徒然なるままに

日常を取り留めなく書きます

リべりタスの寓話

2007-12-04 00:16:23 | Weblog
島田壮司の「リベルタスの寓話」という本を読んだ。
本格ミステリーなのだが、クロアチア人、セルビア人、モスリム人の戦いの歴史にも触れている。
物語は残虐な、驚くべき場面から始まる。殺人事件の現場には男性4体の遺体が…。
そのうちのひとつは、喉から下腹部まで、縦一文字に裂かれていた。異様だったのは、腹腔中に内臓が全く見当たらないことであった。すっかり取り去られた内臓のかわりに別なものが入っていた。
2つの肺の代わりに飯盒のふた。肝臓はモスグリーンの大型フラッシュライト。
膵臓は携帯電話。左右2つの腎臓にはマウス。膀胱にはホワイトバルブ。
そしてさらに4体の遺体の生殖器は切り取られていた。
個人的な恨みや妬みではこれほどひどいことをしないだろう。
長年抑圧された民族の怒り。そういったものは人間を狂気に走らせる。
アルカイダによる首切り映像をいくつか見た。
3人の黒装束の男達と目隠しをされた東洋人が写っていた。黒装束の男達が何かを読み上げると、東洋人を倒して、いきなり、ナイフを首に突きつけ、裂いた。
どくどくとドス黒い血があふれる。東洋人は最初「うわっ」と声を立てたが、黒装束の男達がまるで魚をさばくかののように、首を切り取った。
床には星条旗があり、真っ黒な血でそまっていた。
かなりショッキングな映像。これはアメリカに対する恨みか?
彼らは何を怒っているのだろう。もうすこし世界史を勉強しようと思う。