徒然なるままに

日常を取り留めなく書きます

タイムスリップ

2005-09-25 09:04:48 | 思い出
今から30年前、ぼくは小学校1年生だった。確か学校の校舎を新築した記念だったと思う。タイムカプセルにそれぞれの思い出の品を入れて埋めた。
―そう、30年経ったのだ。
9月17日の土曜日。タイムカプセルは開かれた。
それらの思い出の品々はぼくの母校、興津小学校の体育館に展示されていた。ぼくは高校卒業後地元から離れており、小中学校の同級生とはほとんど会っていない。
30年ぶりに会って、ぼくが誰だかわかるのだろうか。みんな変わってしまって、ぼくだけひとり取り残されてしまうのではないだろうか。
期待と不安を抱きながらぼくは小学校の体育館に向かった。
すでに体育館では式典が始まっていた。当時の小学校1年から6年まで区切られたブースがあり、タイムカプセルに埋めたものが展示されていた。
絵画、作文、勉強道具、おもちゃ、etc
みんな懐かしいものばかりだ。
ずっとこっちを見ている人が寄ってきた。
「もしかしてみっちゃん?」
「うおーっ、イッツか。ひさしぶりじゃん」
「あれえ、ヤッシか。おお、ホリイケ、カッチンもいる」
当時のあだ名が次から次へと出てきてぼくの心配は杞憂だった。
夜はホテルサンルートで同窓会があった。ぼくの学年は約250人。そのうちの100名が出席という、大同窓会となった。
昼間すでに知った人にあっているため、胸のどきどきは幾分やわらいだが、会場に入るときには緊張した。
10人程度の丸テーブルが10個。ぼくは「ケンズー」と「マチャ」の隣だった。
会う人すべてが懐かしい。会話がすべて夢の中のよう。

ばりばりの不良だったA君。
サッカー少年だったB君。
一緒にマージャンばかりしていたC君。
漫画少年だったD君。
ぼくの好きだったEさん。

みんなそれぞれの人生を経てそれぞれの顔になった。
まるっきり変わってしまった人もいる。
そのまんまじゃねーかって人もいる。
結婚して幸せな家庭を築いている人。
離婚して2度目の結婚をした人もいる。
独身は思ったより多かった。
人生いろいろ。

当時の先生も4名参加してくれた。
ぼくの担任だったW先生の姿を見たとき、脳の奥に眠っていた記憶が、突然再生された。
あの時あったあんなこと、こんなことが映画のスクリーンに映し出されるかのようにぼくの脳の中でよみがえった。
不覚にも涙があふれてしまった。

2次会はみんなはカラオケに行ったが、ぼくは「マモクン」「アックン」と居酒屋で飲んだ。
話題は尽きなかった。再会を約束して1時ごろタクシーで帰ったと思うのだが、よく覚えていない。
夢のような一夜だった。