私の時間

　
先日メンタルクリニックの主治医と話していて、ふと思い出した人がいる。

沖縄から東京（キャンパスは神奈川だったけれど）に出てきたジョニー。
結局都会についていけず、沖縄に帰ってしまった。


周囲のテンポより少し遅く、いじられキャラだったジョニー。
しかし、私は、彼の時間が好きだった。
こんなに、穏やかに話せるなんて久しぶりだとさえ思った。　


私は、あのころから、いやその前から、世の中のスピードについていけなかったのだろう。
ニコニコしながら友達の話は聞いているが、実は、全くわかっていなかったことも多かった。
なんで、そう流れていくのか考えているうちに、もう別の話題になっている。

ジョニーは、もっと強烈にそれを感じていたのだろう。
私は、結構なごまかし上手になっていたが、
あのとき、「私もだよ」と言えたらよかった・・・。　


この時間のズレが、軽症うつ病の原因のひとつだ。
楽しいはずの場に行っても、一人のような気がしてしまう。
忙しそうに走って行く犬の散歩仲間を見て、不安発作がおこることさえもある。
流れについていけていないのだ。


私は、たくさんの人の話を一度に聞くのは苦手。
噂話なんてもってのほか。
自分も言われているのだろうと、余計な不安まで抱える。
でも、気になる人に自分から話しかけることには抵抗がない。
人前で話すのも平気。
その人と話したいから、伝えたいことがあるからしゃべれる。

なおさら、私がうつ病だなんて気づく人は少ないだろうな・・・　


私をクールだと思っていた人もけっこういるそうだ。
そうではない。
ついていけずに、無表情だっただけだ。　



最近、たくさんの人が集まるのに、落ち着けるところを見つけた。
「東風」のライブだ。


　　



目を瞑っても、不安が襲ってこない。
彼らの歌に、重なる想いが静かにこみあげてくるだけ。
ちょっぴり痛くても、快い涙が流れる。

何につけても泣いていた時期あるもあったが、
ここのところは押さえすぎて、泣くことさせもできなかった。



♪決めつけないで人の心を・・・・

　　　　どうか、みんな頑張りすぎていた私を忘れてください　



♪誰かに背を押されて駆け込んだ駅・・・

　　　　まだ、何かに背を押されているようです　


何度聴いても、心の奥深くに届いてくる。

康子さんの優しい声に癒され、東風平さんの熱い声に力をもらう。



私の時間、時計。
何かまちがってしまったのかな？　そう思っていた。
ここに来ると、許された気持ちになる。

私の時間、時計。
大事にしてあげたいと思う。


ただ今どん底majoは、こうして、また次の東風ライブを楽しみにゆっくり過します。