成績のいいよしこちゃんが、めずらしく、簡単な計算問題を2回間違えました。
誰だって、間違えることはあるよね。
先生は、つい、
「おばあちゃんが死んじゃって、よしこちゃんはおかしくなっちゃったんだな?
おばあちゃんに生き返ってほしいよ」と言ってしまいました。
「え? よしこちゃんはおかしくなっちゃった?」
「変になちゃった?」
これだけに反応した子たちがいました。
よしこちゃんは、班長さんでした。
グループ活動の班のみんなは、
「うちの班長、おかしくなっちゃった」
「近づかない方がいいぞ」と言い出してしまいました。
先生だって、間違うことがあるけれど、これは大失敗。
この後、よしこちゃんに班をまとめることができなくなったどころか、口もきいてもらえくなったのです。
よしこちゃんは、私です。
これが、小学校低学年で、一部からいじめを受けるようになったきっかけ。
問題を間違ったのは私。
おばあちゃんのせいじゃないのに・・天国で泣いちゃうじゃない!
しかし、先生に言えなかった。
人格者といわれた祖母のちょっと早い死から家族も立ち直っていないときだった。
これは、誰にも言わないと心に決めた。
強かったな・・・。
きっと、祖母が見守っていてくれるはずだと思っていたのだろう。
つい先日、父に話してみた。
私は見事に楽しいフリを演じきったようで、全く気づいていなかったそうだ。
母は他界しているので、実際のところはわからないが、たぶん知らなかっただろう。
「東風」にこんな曲があります。
「おばーの唄」
さらさらと風の音 聞くたびに平和を願い
おばーが笑う みんなが笑う それだけで愛の意味を知る
帰りたいあなたの胸に 帰ろうか愛する人よ
おばあちゃんの胸にとびこみたくなりました
たぶんここで聴けると思う
病弱だった私に「とにかく頑張って食べなさい。力になります。」
と、おかゆを作ってくれたのも祖母だった。
鬱がひどくなって、美味しさを感じ取れず、食欲が落ちても、
なんとか食べ続けていられたのはこの祖母の教えからだ。
いつも、目を閉じて聴きます。