図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

『強毒性新型インフルエンザの脅威』

2006-10-24 | 本の紹介
 先日BSEについて書きました。
 BSEも今後長期間に渡って問題が続くという意味では、
 深刻な問題ではあります。

 しかし、今緊急な問題という意味では、
 こちらの新型インフルエンザを考える必要があると思います。

 『強毒性新型インフルエンザの脅威』では強調しています。
 ・インフルエンザは風邪ではない。
 ・前回世界的大流行(パンデミック)となったスペイン・インフルエンザは弱毒性であり、現在危惧されているのは強毒性である。被害はスペイン・インフルエンザを上回る可能性がある。
 ・強毒性とは症状が呼吸器に限定されず、全身性の症状を示す。
 ・H5N1型インフルエンザは免疫力の強い若者の死亡率が高く、社会的混乱が起こる可能性がある。
 ・「人事を尽くして」準備対策を実行する時にきている。

 スペイン・インフルエンザでは世界中で5,000万~1億人死亡したといわれますが、
 強毒型がパンデミックを起こした場合、最大3億人の死亡もありうるということです。 
 (にもかかわらずいまひとつ関心が低いところに著者たちは大きな危惧を抱いています。)

 では我々はどうすればよいのか。
 図書館は多くの人が集まる場所であり、パンデッミクが起こった場合休館するのが最も効果的と思われます。新型インフルエンザは発症前でも感染力があり、また空気感染もするという、やっかいな性質を持っているからです。
 しかし図書館は情報を提供するという責務の一端も担っている訳で、HPを通じて情報提供などの手法は継続的に行なうことは必要であると思います。

 個人的にはどうか。
 ・不要不急の外出を自粛する。
 ・10日~3週間分の食料品・薬品・日用品を備蓄する。
 ・社会的な機能麻痺(ライフラインや病院機能の麻痺など)を考慮して準備する。

 自分だけ助かろうとしても無理で、社会的に流行を少しでも小さなものとすることが重要だそうです。

強毒性新型インフルエンザの脅威 強毒性新型インフルエンザの脅威
速水 融

藤原書店 2006-07
売り上げランキング : 70433

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
四千万人を殺したインフルエンザ―スペイン風邪の正体を追って 四千万人を殺したインフルエンザ―スペイン風邪の正体を追って
ピート デイヴィス Pete Davies 高橋 健次

文藝春秋 1999-11
売り上げランキング : 704662

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 柿の落ち葉深く(伊藤左千夫) | トップ | 靴下 »
最新の画像もっと見る

本の紹介」カテゴリの最新記事