図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

私の原風景(17)すいすい草

2006-06-13 | 私の原風景

 カタバミ科の植物で、近所の家の石垣や、本家の庭などあちこちに生えていた草。
 ピンクの花が咲き、茎を噛むと非常に酸っぱい。それをわれわれは「すいすい」と呼んでいました。

 私図書館屋の小さい頃は、ひたすら遊び倒す毎日でしたから、疲れた時や喉が渇いた時には、この「すいすい」の酸味がたまらない。いたどり(虎杖)も酸っぱくていいのですが、いたどりは夏の物、というイメージがあって、日常的にはこの「すいすい」を食べていました。

 なぜ酸っぱいかというと、葉や茎にシュウ酸を含むからだそうです。よく見かける赤い花のものはムラサキカタバミで、1860年代にブラジルから観賞用として輸入された、帰化植物だそうです。

 「すいすい」はみんなで抜いてわしわし食ってもしばらくするともとに戻っていて、また5月くらいから10月くらいまであるので、子どもには手頃でしかも大人に怒られないという、理想的食品でした。

 今から考えると「すいすい」も「いたどり」もそれほど美味しい植物ではありませんが、親の貧富にかかわらずみんなで囲んで食べられる「すいすい」「いたどり」は、食品以上のものだったと思えるのです。
  
                    (庭に生えておりました。)
 
 

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『やばい経済学』 | トップ | 蔵書点検の季節 »
最新の画像もっと見る

私の原風景」カテゴリの最新記事