図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

『つくもがみ貸します』

2007-11-15 | 本の紹介
 私図書館屋の好きな畠中恵さんの妖怪時代小説の最新刊が『つくもがみ貸します』。
 作られてから百年以上経た道具が物の怪となったのが「つくもがみ」で、「しゃばけ」のシリーズにも登場しています。古道具屋兼損料屋出雲屋のお紅と清次は「つくもがみ」となった古道具などを貸して生計を立てていますが、ふたりと「つくもがみ」は「しゃばけ」の若旦那と妖怪たちとは違って、お互いいくらか距離をとっています。
 物語はお紅とお紅を想う大店の跡継ぎのからみを軸に、5つの短編からなっています。お紅の様子にやきもきする清次とやや野次馬的な「つくもがみ」が、ある時は喧嘩しながらあるいは協力しながら糸が次第に手繰り寄せられて最後には・・・。
 もうひとひねりあるかな、と読み進めると意外にストレートなのですが、なんとも読後感の良い小説です。
つくもがみ貸します つくもがみ貸します
畠中 恵

角川書店 2007-09
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