図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

『コーンウォールの聖杯』

2006-03-27 | 本の紹介
 『Over Sea,Under Stone』が原題です。三人の兄弟は、夏休みにやってきたイギリスのコンウォール地方にある「グレイ・ハウス」という古い洋館で、羊皮紙に書かれた古文書を発見してしまいます。

 その古文書にはアーサー王伝説に関係した聖杯の場所が記されていました。三人と彼らのおじいさんの友人であるメリイおじさんは古文書の謎を解こうとしますが、様々な場面で妨害が入ります。そしてついに末っ子のバーニィが敵の手に落ちてしまいします。しかも、敵の陰謀によりメリイおじさんは遠くに行ってしまいます。
 三人は知恵をしぼり、助け合いながら聖杯を求めて冒険を続け、ついに聖杯を手にするのですが、まさにその時敵は武器も持たない彼らを取り囲みその引渡しを要求します。
三人の運命やいかに!!
 
コーンウォールの聖杯 コーンウォールの聖杯
スーザン クーパー Susan Cooper 武内 孝夫

学習研究社 2002-05
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 まあ、力まなくてもよいのですが、キリスト、アーサー王、聖杯、正義の魔術師マーリンと、西洋社会では共通化されたファンタジー世界を描いているという、まさにファンタジーの王道ともいえる作品です。

 「ナルニア国物語」と同じくキリスト教の匂いがやや気になりますが、何の特技も持たない三人が知恵を絞り冒険を続ける様子は感動的といえるでしょう。この本は1965年に書かれ1972年に邦訳が出たもので、2002年改訂再版という形でリニューアルされたものです。

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